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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第二章学園祭
54/201

#53参謀・リオン

五十三話です、よろしくお願いします

おいらは生徒会室の重厚な扉をノックする。


生徒会室は学園内でも学園長室の次に豪華らしい。

権限、とかではなく単純に学園の仕事をかなりの割合でこなしてくれているからだそうだ。

特に事務処理なんかは完全に生徒会が担うらしい。


今回の用件は部活の立ち上げの承認を貰うこと。

クレア先輩は生徒会執行部員なので今回は同行せずに、生徒会側で待つらしい。


なので今日のメンバーはおいら、ヴァイス、リオンさん、カフ君、テリア君の5人だ。


「一年のカランコエ・レインです。部活の立ち上げの承認を頂きに来ましたぁ」


「入りなさい」


扉の向こうから声が聞こえる。

おいらは扉を開ける。


「失礼しまぁす」


一言断りを入れて中に入る。


生徒会室は一番奥に生徒会長の椅子があり、そこから延びている机を囲むように執行部員の椅子が並んでいる。


生徒会長の席に座る男子生徒はメガネを掛けた美男子だ。

シュウビ先輩────有名な人らしい。

おいらは初めては聞いたんだけんど、かなりの有名人らしくおいら以外は学園皆が知っているほどらしい。


隣にいるのは副会長のエアリアス先輩だ。

凍てつくような視線でおいらを静かに牽制している

シュウビ先輩の許嫁でこちらも有名な人らしい。

おいらは知らなかったけんど。


「クレアからは聞いている、取り敢えずそこに座りなさい」


シュウビ先輩の促しでおいら達は用意されていた椅子に座る。

凄いプレッシャーだ、腕を組むその姿はまるで王様みたいだ。


「さて、今一度用件を聞こう。ここに何をしに来た?」


威圧的な台詞、いつもは血気盛んなカフ君とテリア君が完全に大人しくなる程だ。


しかし、そんな威圧に臆することなくリオンさんが立ち上がる。


今回の交渉役はリオンさんだ。

彼女曰く「参謀のタマゴのあたしぃに任せて☆」とのこと。


「今回、私達がこの生徒会室にお邪魔になったのはこの学園にとって有益な部活を立ち上げるためです」


いつもの雰囲気から一変、流暢に話すリオンさん。

カフ君とテリア君がぎょっとした目で見ている。


失礼だよぉ?


「その部活とは」


リオンさんが溜める。

生徒会側からゴクリと喉を鳴らす音がなる。


「『レイン組』です!!」


高らかにリオンさんは言い放つ。


シュウビ先輩とエアリアス先輩の顔が険しくなる。


「ふざけているのか?貴様」


エアリアス先輩の視線がおいらを貫く。

違うんだよぉ、おいらが決めた名前じゃないんだよぉ。

そんなおいらの心を知ってか知らずかその視線はすぐにリオンさんに向けられる。


「これのどこが有益か説明してもらおうか」


「えぇ、もちろん」


エアリアス先輩とリオンさんの間に火花が散っている幻覚が見える。

リオンさんは鞄の中からいくつかの紙の束を取り出す。


「まず、『レイン組』とは仮の名前です。あくまで外に向けての名前です」


え、そうだったんだぁ!

先に言って欲しいとヴァイスに言おうと肩を見るとヴァイスも初めては聞いたみたいな顔をしている。


するとヴァイスが耳打ちをしてくる。


「きっとリオンの作戦ね、世を忍ぶ仮の姿と言えば重大な任務を負っているように聞こえるから」


「な、なるほど」


おいら達の話をよそに、向こうではまだ話は続いている。


「本当の名前は『学園防衛団』です」


「ほう?」


リオンさんは睨み付けてくるエアリアス先輩を無視して、シュウビ先輩に話す。

どうやらリオンさんはシュウビ先輩から説得することにしたらしい。


「最近起きている魔物の突発的な出現はご存知ですよね」


「あぁ、早急に対応が必要な件だ」


「それは魔物ではなくモストロと呼ばれる強力な化け物です。」


「なに?」


生徒会室に緊張が走る。


そう、今回は生徒会においらの事を打ち明けるつもりだ。

そうでもしないと信頼は得られない。


そして、モストロの話をしたときに生徒会長の瞳孔が少し開いた。

今リオンさんが優勢だろう。


しかしまた交渉は始まったばかりだ。

コメント、評価を頂けると作者が嬉しさで坂路ダッシュします

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