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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第二章学園祭
47/201

#47 背後はご用心

カフ回です。

四十七話です、よろしくお願いします!

レインがカガリとの決着を付けた頃。


学園の中庭でカフは大量のゴブリン型のモストロと戦っていた。


「ゼィッ!!」


カフの大剣がゴブリン型のモストロを真っ二つに引き裂く。

裂かれたゴブリン型のモストロは燃えて灰になって消える。


「ぐぎゃぁお!!」


カフの背後からまた一匹襲いかかってくる。


「甘ぇよ!!」


背後へ横一文字に切り払い、ゴブリン型のモストロを吹き飛ばす。


「ぐぐくぃい」


「ぐらぁぐら」


「ひーひるひる」


わらわらと這い出てくるゴブリン型のモストロ達。

流石のカフも体力を消耗しているのか、汗が垂れている。


「次から次へと、一体どれだけいやがんだ」


そう愚痴っても敵は数を減らしてはくれない。


「(このままだとジリ貧…………いや、俺が負けるな、唯一安心なのは組員は既に逃がし終えたことだが………)」


中庭からグラウンドまで100mもない。

幸いなことにグラウンド近くでは湧いていないらしく、基本正門方面から湧いているようだ。

正門はグラウンドの反対なので、その中間にある中庭に集まってきているのだ。


カフは先程かなり大掛かりな魔法を使ったことにより、今の魔力量は著しく低下。かれこれ30分程息を付く暇なく戦っていることにより、体力、精神力共に限界に近い。


「どうすれば良いんだよ…………!!」


そう頭を働かせている時だった。


「う、うわぁぁぁああ!」


「何だ!!?」


カフが悲鳴の聞こえた方を見るとゴブリン型のモストロに襲われている生徒がいた。

ネクタイからして一つ上の学年の二年生だろう。


「誰か!助けてくれぇ!」


手に持っている剣が折れている。

大方斬りかかって折れたのだろう。


モストロは魔物や動物などとは比べ物にならない程固い。

クレアやカフ、組員はモストロと渡り合うために力の入れ方や魔法の付与、武器の性能を上げたりと努力を惜しんでいなかった。

勿論、厳しいものだが、レインに感化された彼らはレインの力になりたいと思って訓練していた。


しかし、一般の生徒はそうではない。

確かに飛び抜けた実力を持ったものであればモストロにすぐ対応するなどは造作もないだろう、しかしこの学園に通っている生徒の中には出世のために来ている者も少なくはない。


つまり、モストロに立ち向かって勝てるわけもないし、下手をすれば骨すら残らない。


「仕方ねぇ野郎だな!!」


カフは生徒の前まで猛ダッシュで移動すると、ゴブリン型のモストロの頭を飛ばし、機能を停止させる。


カフにもモストロに立ち向かって敵わなかったことがあった、だから立ち向かってしまう気持ちは分かるが、あまりにも無謀だ。


レインに毒されたのか、カフはその生徒を見捨てられなかった。


カフは続けて辺りのモストロを切り刻み、生徒から敵を遠ざける。


が、無理が祟ったのか、足に力が入らなくなる。


「ぐっ、あ、足が!!」


思わず片膝を付いてしまう。


生徒を逃がさないと


そう思ったカフは逃走を促そうと後ろを向くと。


「ブクブクブクブク」


見事に泡を吹いて気絶していた。


「チィ!!呑気に寝やがって!誰が護らないといけないと思ってんだ!」


悪態を付いても敵は待ってくれない。


「ぐりゃぁぁぁぁあぉぉぉぉ!!」


前方から方向が聞こえる。ゴブリン型のモストロがこちらに歩いてくる。

手には斧を持っている。


「く、ここまでか!!」


カフは顔を伏せる。

一体のモストロが斧を振り上げ、カフに向かって振り下ろした─────


「……………?」


いつまでも経っても衝撃が来ないのに違和感を感じたカフは顔を上げる。


すると先程までいたモストロ達が消えていた。

斧は残っているので幻視などではない。


「一体何がどうなっていやがる…………」


綺麗さっぱりいなくなったことに不安を覚えつつも安心したカフは大剣を背中の鞘に納める。


長いようで短かった襲撃を乗り越えたのだった。

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