#45溢れる涙
四十五話です、よろしくお願いします!
魔法訓練場から撤退したクレア達は学園の中庭を突っ切って、グラウンドに向かっていた。
「ん……………あれは……………テリア!!」
カフが血を流して倒れているテリアを発見、大急ぎで近寄る。
テリアを抱きかかえ、肩を叩く。
辺りを見渡すと『レイン組(仮)』の組員も倒れている。
「リオンさん、急いで手当てするわよ!」
「了☆」
クレアとリオンが急いで回復魔法を怪我人に掛けていく。
「おいテリア!大丈夫か!テリア!」
「す、すまねぇリーダー………俺…………ガハッ」
喉の血管が切れているのかテリアは吐血する。
「おいお前ら!この辺りの警戒に当たれ!ゴブリンもどきがいたらすぐに倒すか、ここに報告しに来い!いいな!隊長はレンだ!レンの指示に従え!」
「「「「押忍!!!!」」」」
カフの声に組員が一斉に動く。
「リーダー…………俺はぁ…………負けちまった……………」
「お前が生きているだけでも幸運だ、今は喋るな。傷に触る」
「あぁ、そうだ…………な」
テリアの瞼が閉じられ、寝息が微かに聞こえてくる。
「謝るのは俺の方だ。すまねぇ、俺の采配がなっていないばかりに」
カフはテリアの体を地面に下ろすと傷の回復を促進する薬を飲ませると、立ち上がる。
「じゃあ俺はもう少し離れたところに他の仲間が倒れていないか見てきやす。良いですかい?」
「えぇ、大丈夫よ。私も弱くはないから安心して。」
その言葉に「アネキは学園でも五本指に入るほど強いじゃん」とカフは思い、苦笑する。
「分かりやした、すぐ戻りやすので。留守番たのみやした」
カフはそう言うと駆け出していった。
「(すまねぇ、皆。俺が、俺が不甲斐ないばかりに。)」
「(もう少し人員の分配を考えるべきだった、)」
彼らはカフにとって自分の兄弟のようなものだ、とカフは考えている。
そんな彼らを自分の指示で傷つけてしまった、
レインと出会ってから責任感が強まったカフはそう考えてしまった。
「ごめんなぁ、ごめんなぁ………………」
カフは段々減速していきついには止まる。
「ごめんなぁ……………」
気付けば彼の目からは大量の涙が出ていた。
「ごめんなぁ、皆」
誰が受け止める訳でもないのに。
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