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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第二章学園祭
44/201

#44第二の機能

四十四話です、よろしくお願いします!

「か、カガリさん…………何を言って…………」


「アンタ!そんな悠長なこと言ってる暇ないわよ!今すぐ皆を避難させて!」


「わ、分かったよぉ。皆!グラウンドの方に行って他の生徒さんと合流してくんろ!」


「でも、アニキ一人じゃ…………」


「そうよ!私達も加勢するわ!」


カフ君とクレア先輩が残ると主張するが、ヴァイスの言う通りそれに構う暇はない。


「もしここでおいらが止められなかったらグラウンドが危ないよぉ?」


「…………分かりやした」


「カフ!」


「アニキの言うことを聞きましょうやアネキ。確かにアイツは俺らには相手出来やせん」


「っ……………」


カフ君がクレア先輩を説得し、皆が撤退していく。


「後輩くん、危なかったら退いてね☆」


リオンさんもそう言い残すと退避していった。


おいらは視線をカガリさんの方に向け、真剣な眼差しを送る。


「どうしてカガリさんはおいらを消さないといけないのぉ?」


「それが、私の、使命」


少し息を詰まらせながらカガリさんはそう言いきる。


「ご主人、さっさと『ファントムサモナー』を使った方が安全よ?」


ヴァイスにそう言われ、手に付けている『ファントムサモナー』を見るが、おいらは首を振る。


「やれるだけ説得してみるよぉ、これを使うと警戒されると思うんだぁ」


「はぁ、お人好しね」


ヴァイスが呆れたようにため息を付くが、そんなことは気にせずゆっくり歩いてくるカガリさんを見る。


「おいらを消して、どうするのぉ?」


「知らない、それが、私の使命」


「カガリさんは本当においらを消したいのぉ?」


「私の使命、私の意思は、関係ない」


「じゃあ、本当は戦いたくないのぉ?」


「────ッ!!うるさいッ!!」


カガリさんは普段静かな姿から想像できない程の声をあげ、おいらに向かって拳を振り抜いてくる。


「ッ!!」


おいらは何とか避けると左手の甲に右手を当てる。


ヴァイスが大人の姿になると、おいらの中に入っていく。


「装着、上級悪魔<エーデルヴァイス>、召喚(サモン)!!」


おいらの体を黒い嵐が包む。


召喚(サモン)!エーデルヴァイス!DEVILWARNING!!』


どこからか無機質な声が響き、おいらは黒の甲冑に包まれる。


『ご主人、これまでの特訓のお陰で活動可能時間が増えてるわ。手数で攻めるわよ!』


「分かったぁ!!」


「攻撃対象を抹消します」


カガリさんが、もう一度踏み込んできて拳を突きだす。

おいらはそれを右手で流すと、左手からブレードを出し、振り抜く。


「っ!」


カガリさんは体を反らせてブレードを避け、反らした反動でおいらの鳩尾を蹴る。


「カハッ!!」


おいらは少し後ろに飛ばされる。


な、何てパワーだ。おいらの甲冑を通り抜けてダメージが来たような感覚だ。


『ご主人、気をつけて。あれは『プロトタイプシリーズ』を参考に作られた量産機だと思うわ。無駄な能力を削ぎ落とした分、あらゆる身体能力が向上しているんだと思うわ』


「た、確かに今までのモストロよりも強い衝撃だったよぉ……………」


かなり痛い。まだジンジンしている。

けんど、弱音は吐いていられない。

おいらは右手からもブレードを出して構える。


「───対象、今だ健在。抹消行動を続行します」


「抹消されるもんか!」


おいらは大きく踏み込み、カガリさんに向かって駆け出す。

カガリさんは幾つかの魔方陣をおいらに向けて描くと、そこから炎の矢を無数に発射してくる。


「わわわっ!」


おいらは横に走りながら矢を避ける。


距離を詰めたいが、中々詰まらない。


「っ」


カガリさんが矢に意識をとられているおいらに接近すると、正拳突きを放つ。


「しまっ─────」


おいらは勢いよく吹き飛ばされ、学園の校舎の壁に激突する。

何度も肺を圧迫されたせいか息がしづらい。


「カハッ、ハァッ、ハァッ」


「対象の弱体化を確認、これより抹消します」


両手を付いているおいらにカガリさんが近づいてくる。


ま、不味い……………

動きたいけんど、体がダメージを思ったよりも喰らっているらしく動かない。

このままだと……………

この体を何とか動かせれれば良いのに………!


『ご主人、少し良いかしら?』


ヴァイスに突然話しかけられる


「な、なんだぁ?」


『この状況を打破できる方法が一つだけあるの』


おいらはヴァイスからその方法を聞く。


「ほ、本当にそんなことが出来るのぉ?」


『恐らくは…………ね』


おいらはその言葉に不安を覚えるが、このままだと何も出来ずに消されてしまう。


おいらは覚悟を決めると左手の手の甲に右手を当てる。


「武装、大巨人<ガルガンチュア>、召喚(サモン)!!」


おいらの体を黒い嵐が包んだ

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