表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔使いの落第者  作者: Bros
第二章学園祭
39/201

#39開始の鐘

三十九話ですよろしくお願いします!

それはおいら達が学園祭の開催に向け、着々と準備を進めていた開催三日前の出来事だった。


二時間目の終わる15分前。


いきなり校舎が揺れ、魔法による校内放送が学園を駆け巡る。


『緊急事態発生!緊急事態発生!校舎内にいる生徒は直ちにグラウンドまで避難してください!繰り返します────』


しかし、意外なことに学園内は阿鼻叫喚の様相を見せることはなかった。


仮にもこれからの王国を担う騎士や魔法使いの卵だ。

流石にそれくらいでは驚かない。

そう思われたが


「グゥラァアァァァアオオオオオオオ!!!」


咆哮が学園に轟く。

生徒達の視線の先には三体のモストロが居た。


しかし、彼らはモストロを知らない。

剣や魔法が効かないことに驚いた上級生が逃げ出すと、後輩たちもそれを追いかけるように逃げていく。


だが、まだ終わらない。


「キークルクラクル」


謎の言語を発するゴブリン型のモストロが大量発生した。


これにより生徒達はますます混乱し、皆は一目散にグラウンドに向かった。


学園は一瞬で戦場に変わった。


そんな中、押し寄せる人の波に逆らうもの達が居た………






気配を察知したヴァイスに導かれて学園のグラウンドの反対側にある魔法訓練場に来てみれば、そこで牛、豚、猫みたいなモストロが暴れていた。


牛のようなモストロはカトブレパス。

豚のような人のようなモストロはシュレッケンオーク。

猫のようなモストロはウイングキャットと言うらしい。


カトブレパスとシュレッケンオークは全長2メートル程で、ウイングキャットは1メートル程だ。


「ヴァイス、これはちょっと多いよねぇ」


「ええ、そうね。でも応援も来ているみたいよ?」


おいらが振り向くとクレア先輩、リオンさん、カフ君と取り巻き数十人のいつもの顔ぶれが揃っていた。


「皆!」


「アニキ、大量発生したゴブリンみてぇな奴らには俺の子分を寄越しやした。俺も一体倒しましたし、あんまり強くねぇんで、後ろの心配は無用ですぜ」


「前回は迷惑掛けたから、今回は活躍しちゃうよ☆」


「私も手伝うわ。多い方が得でしょ?」


「皆、ありがとう!」


おいらは支援に来てくれた皆に感謝の言葉を伝えると改めて三体のモストロに向き直る。


「ヴァイス、あのモストロ達はどんな特徴があるか分かる?」


「アタシも名前以外は…………」


ヴァイスが困った顔をしているとクレア先輩が口を開く。


「カトブレパスは石化攻撃を仕掛けてくるわ。シュレッケンオークは手に持っている槍の投擲が得意よ。ウイングキャットは素早くて中々捉えにくいわ。」


クレア先輩がスラスラ言ってしまった。


「この前、図書館で書物を漁ってみたの」


クレア先輩がそう言ってウインクしてくる。


「じゃああたしぃはあんまり強くないから作戦を立ててサポートするね☆戦略、戦術は強いから、作戦は任せて☆」


後に聞いたところによるとリオンさんの成績は戦略、戦術面に置いては学年一位の実力らしい。


「おい!レンとバン!お前達は通信魔法で俺達とリオンのアネキを繋げ!」


カフ君に命令された二人の男女がリオンさんの元に言って通信魔法の魔方陣を描く。


《あー、あー、聞こえてるー?》


「バッチリだわ、リオンさん」


《じゃあ皆に作戦内容を伝えるねー☆》


まだ暴れているモストロがこちらに気付いていない内に作戦を聞く。


「リオンさん、この作戦……………」


《うん、かなり危ないけれど、こうじゃないと勝て無いどころか、全滅だと思うんだ》


リオンさんのその言葉に皆、確かにと納得する。


おいら達は覚悟を決めると三体のモストロの前に立つ。


この作戦が成功すれば、あるいは─────




レイン達が戦いに臨んでいた一方で、生徒達の混乱は中々に収まっていなかった。


「キーキルイルイル」


「しゃらくせぇ!!」


カフのグループ『レイン組(仮)』の副総長のテリアがゴブリンを一閃の元に切り捨てる。


しかし、ゴブリンはまだまだ居る。


「っち!次々に湧いて来やがる………」


「副総長!こっちのエリアは完了しました!」


「おう、ならお前達の班はグラウンド付近に行け!あそこに人が集まったせいでゴブリン達も集まって来てる!」


「「「押忍!!!」」」


男の中でもカリスマなテリアは何とか上手く『レイン組(仮)』を纏め、事態の収束に当たっていた。


「お前ら!こちらが今は押している、訓練通りにやれば必ず勝利は見える。ここから更に押し込むぞッ!!」


「「「「「「押忍!!!!」」」」」」」


『レイン組(仮)』はレインとモストロの戦闘を初めて見たときから今までの間、ずっと連携の訓練を続けてきた。

ガルガンチュアとの戦闘からそれに磨きが掛かり、今の『レイン組(仮)』の連携力はそこんじょそこらの傭兵団にも引けを取らない。


そして、それを上手く纏めるリーダーが居る。

負ける要素がないはずだった。


()()()()()


いきなり爆音が響き、『レイン組(仮)』の組員が吹き飛ばされる。


「な、何が起こった!!」


「分かりません!空中より高速物体が…………ぐぁぁぁ!!」


報告をしようとした組員がまた吹き飛ばされる。


木に衝突していたが、辛うじて息はあるようだ。


「何者だ…………!!」


怒りを抑えながらテリアは拳にクローを着ける。


「…………何者?そうだな強いていうなら」


爆発の煙の向こうに人影がうっすら見える


「君たちの全てを奪いに来た者……………とでも言おうか?」


そういって煙を破った者は、黒い服に身を包んだ人間がそこに居た。


キーンコーンカーンコーン


まるで戦闘の開始を合図するかのように学園のチャイムが鳴り響いた。

コメント、評価を頂けると作者が嬉しさでガソダムに乗ります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ