#36必殺技への道
三十六話です!よろしくお願いします!
「ご主人、必殺技を作りましょ!」
ヴァイスが唐突に話を切り出した。
今日は日曜日、おいらのバイトが料理店しかない日なので、少しゆっくりめの朝食を取っているときだった。
オムレツを頬張るヴァイスは口元をハンカチで拭うとおいらの周りをぷかぷか回り始めた。
「アンタには決定打が無いと思うの」
確かに、おいらの戦法はブレードを使って少しづつ相手の体力を削るような感じになっている。
「必殺、ってことは必ず相手を倒すのぉ?」
「大ダメージを与えるって感じにかしらね。とにかく!そうと決まれば特訓よ!特訓!」
ヴァイスが高々と拳を上げた。
寮の裏に移動した二人。
早速必殺技作りは難航していた。
「どんな技が良いのかしら」
「必殺技を作るのは良いけんど、それって戦闘中に咄嗟にだせるのかなぁ…………」
おいらの素朴な質問にヴァイスは問題ないわ!というと人差し指を立てる。
「『ファントムサモナー』にはまだ機能があるわ。それが『反復記憶』よ」
「反復記憶?」
「そう!何度も同じ動きを繰り返せば、登録した技名を言うだけで甲冑のサポートが発動。記憶した動きを再現してくれるの!」
でも、それってかなり練習しないといけないんじゃ……
「一つ必殺技を覚えるのに大体丸2日は掛かるかしら」
や、やっぱり…………
「あ!そうだわ!アレにしましょうよ!」
ヴァイスがポンと手を叩く。
「この前のアレックスと闘った時の決め技!アレを必殺技に落とし込みましょう!」
あぁ、おいらが集中に集中を重ねてたまたま出来た決め手…………でもあの時は夢中だったし
「そうと決まれば早速練習するわよ!」
拒否権は無いようだ。
「フゥゥゥゥゥゥウッ」
「ダッ!!!!」
おいらのショートソードが立てた丸太に突き刺さる。
しかし、浅いのですぐに抜けてしまう。
「まだまだ強く押し込まないと!」
「わ、わかった!」
ヴァイス監修の元、かれこれ3時間は練習している。
ちなみに技名は『ツインソードストライク』と安直な名前になった。
そうでもないと覚えられないとのことだ。
「フゥ……………ハァッ!!!」
今度はかなり深く刺さった。
良い手応えだ!
「良いわね、もっと完成度を上げるわよ!後80%位よ!頑張りましょう!」
「え、まだ折り返しすら行ってないのかぁ……………」
丸2日掛かるというのは本当らしい。
おいらは日が暮れるまで必殺技の練習を続けた。
次の日筋肉痛になったのはいうまでも無いだろう。
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