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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第一章 ファントムサモナー
20/201

#20きっと同じだから

二十話突破!

二十話です

ヴァイスが居なくなった。

正確にはおいらの前から姿を消した。


クレア先輩によるとヴァイスは自分の経歴を話した後、窓から飛んでいってしまったらしい。

それを聞いたおいらはすぐに保健室から飛び出し、ヴァイスを探しにいった。

でも、どこを探しても見つからない。

バイトの時間が近づいてきて、流石に給料が減ると生活が苦しくなるので、渋々捜索を中断した。

バイトを終え、制服から着替えていたら、リオンさんに呼び出された。


「レイン君、ごめんなさい。あたしのせいであんなことになって」


深々と謝罪するリオンさん。

おいらは特段リオンさんのせいだと思っていなかったから、慌てて否定する。


「そ、そんな!皆リオンさんのせいだと思ってないよぉ」


「でも、あたしは皆を危険な目に………」


困ったなぁ。

おいらは謝られたりする事に慣れていない。


「リオンさん、おいらがリオンさんと初めて会った日のこと覚えてますか?」


「え………?」


おいらは少し目を閉じて思い出す。


「おいらはねぇ、うずくまっているリオンさんを見たときに、自分とリオンさんを重ねちゃったんだぁ」


おいらはなるべく諭すように話す。


「何も出来なくて、泣いて、絶望して、でも死にたくなくて」


「………レイン君」


おいらも辛いことがよくあったと思ってる。

だからこそそんな自分と重なったリオンさんを放って置けなかった。


「少し昔話をしてもいいですかぁ?」


おいらの言葉にリオンさんは頷く。




「おいらはね、故郷を焼かれたんだ」


おいらは森の近くの村に生まれた。

両親は木こりでおいらもよく手伝っていた。

村の皆は優しくて、助け合って生きていた。

けんど、ある日あの事件が起こった。


「ゆけっ!!魔物共を駆逐せよ!!」


魔物の群れを追った騎士団がおいら達の村に入ってきて、そのまま村を戦場にした。

魔物の群れは多く、村での戦闘は過激を増した。

どんどん流れ弾などで村人が犠牲になり、仕舞いには魔物を殺すために騎士団は村を焼き始めた。


おいらは両親に村の外に逃がされ、助かった。

でも両親はとっくに大火傷を追っていて、そのまま死んじまった。


「それでおいらは騎士団の荷台に紛れて王都に来たんだ」


だから、生きることの大変さも絶望したときの無力感も分かっているつもり。


「だからおいらはリオンさんにバイトを一緒にしよぉって持ちかけたんだぁ」


だからこそ


「おいらは責任を持たなくちゃ行けないんだよぉ。誰かを助けたい以上はおいらがちゃんとサポートしないと」


リオンさんはありがとうと言って泣き始めてしまった。

変においらが慰めることはない。

だって、リオンさんの表情はもう、悲しい顔じゃなくて、笑っていたから。

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