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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第一章 ファントムサモナー
14/201

#14渦巻く感情

して…………許して………


十四話です、よろしくお願いします

自分の周りに肉体が形成されるのを感じながらリオンは昔の記憶を思い出していた



()()()はずっと孤独だった。

親の顔はよく知らない。孤児院に居たこともあったが、管理者がストレスの捌け口にあたしに暴力を振るい始めた頃には危険を察知して飛び出した。


それからはネリック王国の闇の部分であるスラム街で暮らした。

奪い、奪われ。傷つけ、傷つけられ。蔑まれ、蔑んだ。


そんな毎日を必死に生きた。

死にたくないから、あたしを捨てた親を見返したかったから。

今思えばそこに正義などなかった。

幼い頃は自分が正しいと言い聞かせて、スリをした。

これが必要な事だからと自分に言い聞かせて店で暴れた。

そんな何にも無かったあたしをレイン君は救ってくれた。


4年前、あたしはいつものようにスリをしていた。

でもたまたま失敗してしまい、お腹を空かせてスラム街の外の路地裏で座り込んでいた。


その日は何もかもが上手くいかない日だった。

スリに失敗し、店からも商品を盗めず、落ち込んでいた。

初めてだった、何もかもが上手くいかない日は。


何もすることが出来なかったあたしは急に罪悪感に苛まれた。

今まで目を反らし続けていた、罪悪感。

それに犯され過ぎて頭がおかしくなりそうだった。

うずくまって泣いているあたしにレイン君が優しく手を差し伸べてくれた。

初めは警戒した。

どこの誰とも分からない人がただの自己満足で助けようとしているのか、それとも別に目的があるのか…………あたしはそう考えていた。


でも、そのどちらでもなかった。

彼はただただ目の前の人を見捨てられないだけだった。

たとえ殺されそうになっても相手を説得しようとするほどのお人好しだった。

それが良いことなのかは分からない。

手を差し伸べられない人々を助けることは出来ないから、彼はそういった行動をすると、もう全ての人を助けるなんて綺麗事は言えないだろう。

だけれど、少なくともあたしにとってはそれがかけがえのない希望で唯一の拠り所になった。

だからあたしは自分の中の感情を抑えることが出来ない、いや、しない。

たとえ彼に嫌われても良い。

それほどにあたしはこの殺意を止められなかった。

コメント、評価を頂けると作者が嬉しさで斬鉄剣を鍛えます

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