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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第四章 猛者
126/201

#125 2人の決闘

ちょっと勢いで書いちゃいましたけど大丈夫大丈夫!

百二十五話です!よろしくお願いします!

闘技場には『レイン組』の組員、そして生徒会メンバーと興味を持った生徒が観覧席にいた。

闘技場の中心では審判であるクレアが背筋をピシリと伸ばして立っている。


「おいら、生身だと強くないよぉ?それでも本当にいいのぉ?」


レインはいつもの調子でカフに笑いかける。

カフは首を横に振ると柔らかく笑った。


「俺ァ…それよりもアニキと拳を交えたいだけっす」


レインはそう言うカフをじっと見つめると一言呟いた。


「迷ってるんだねぇ」


「………ッ!」


カフは図星を突かれたように眉を動かすが、何事も無かったように大剣を構える。


「………胸を借りやす、アニキ」


「良いよぉ…おいで」


レインもショートソードを抜いて構える。


「どちらかが戦闘不能になれば決着と見なします、始め!!」


クレアの号令で戦いの火蓋が切って落とされた。


まず動いたのはカフだ、大剣を肩に担ぐように構えて思いっきり床を蹴ってレインに急接近すると、大剣をそのまま振り下ろす。

亜音速で振り抜かれた大剣はレインに届くかと思われたが。


「っ……!流石っすね…アニキ」


「ちょっと危なかったけんどね」


なんとレインはショートソードをクロスに重ねて大剣を受け止めていた。

レインをよく知る者達は思わずどよめく。


「フッ!!」


レインがカフの大剣をショートソードから滑り下ろしてショートソードを振り抜くがカフはギリギリで避けるとレインと距離を取る。


「流石…とはいっても驚きやした。まさか受け止められるとは」


「どうやらおいら、身体能力は高くなってないけんど動体視力は良くなってるみたい……」


受け止めたレインも若干驚いているようだ。


「………でも踏み込めないって事は本当に身体能力は追い付いてないみたいっすね」


「うん……だけど負けないよぉ」


レインが構えるとカフは少しだけ笑って再び大剣を担いで踏み込む。


「ぢぇりゃぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!」


「ッッ!!」


カフの一撃がレインを襲うがレインも負けじと受け流す。


「連続攻撃ならどうっすか!!」


カフは休ませんとばかりにラッシュを仕掛け、レインを追い詰めていく。

レインもいくら動体視力が良いとは言え体がスピードに追い付かず段々押されていく。

とうとうカフがレインを押し切ってレインを吹き飛ばすと床を割りながら吹き飛ぶレインの上に飛び上がり、上段から大剣を振り下ろす。


「デェリャァァァァァァアァァァァァァ!」


「くっ!!」


レインは咄嗟にショートソードでガードするが、地面と衝突し粉塵が舞う。


「おかわりっすよ!!」


レインがその程度でくたばると思っていないカフは粉塵が消える前に突っ込み、大剣で切り払う。


「ッ!?いない!?」


しかしそこにレインはいない。

カフが驚いたときにはもう遅く、カフのすぐ後ろから駆ける音が聞こえる。


「後ろ!!」


「遅いよ!!」


レインがショートソードを振り抜き、合わせてカフも大剣で防御するが弾かれる。


「だっ!!」


レインが体勢の崩れたカフの土手腹に蹴りを決め込み、カフをよろめかせる。


そしてすぐさま低い姿勢を取り、カフに狙いを定めるとショートソードを構える。


「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!!!」


大きく息を吐き、集中力を高める。


「ま、まず────」


「ツインソードストライクッッッッ!!!!」


カフが大剣を慌てて構えてガードしようとするも、既にレインは動き出していて、彼の剣閃がカフを襲った。


「グァッ!!!」


闘技場に張られた魔法結界のお陰で怪我はしないものの痛みは入る。

カフは必殺技の痛みに思わず膝をつく。


(や、やっぱりアニキはすげぇ……いつも一発しか使えない必殺技だからか効果的な部位にのみ攻撃を注いでる……)


「く……す、すげぇっすよアニキ……俺の方が確実に速いのに……」


「い、痛いとこついてくるねぇ…」


「でも」


カフは体に鞭をうって大剣を構える。


「負けやせん……!!!」


「………おいらもだよ」


───────────


最初カフ君がおいらと決闘をしたいと言ってきたときは驚いたけんどそれを聞いた瞬間、カフ君が迷っているように見えたからおいらは引き受けた。


今、大剣を構えたカフ君はさっきよりも闘志が目に良く映ってる。良い傾向だ。


おいらにはカフ君が何を迷っているのか分かんないけんど、おいらがやれるなら精一杯応えてあげたいと思っている。

だからおいらはカフ君が少し吹っ切れたのを見て安心する。


「負けやせん………!」


「………おいらもだよ」


本当はおいらがやられて一瞬で勝負が着いていてもおかしくなかった。

だけんどカフ君が迷っていたからおいらは負けなかった。

おそらく今のカフ君の攻撃を受けたらおいらは必ず負ける。

けんど逃げたりはしない、これはカフ君にとって大事な試合だから。

だからせめてもの反抗としておいらは低く姿勢をとると『ツインソードストライク』の構えをとる。


「いきやすよ!!アニキィィィィッ!!!」


「ッ!!!」


カフ君が一気に駆け出し、おいらも合わせて駆け出す。


「バスタァァアアソォォォォォォドッッ!!」


「ツインソードストライクッッ!!!!」


おいらとカフ君がすれ違う。

闘技場は静寂に包まれ、観客は息を飲んで見守る。


「アニキ……ありがとうございやした。俺が何故アニキに憧れたか、再確認出来た気がしやす。」


「うん、それなら良かったよぉ」


互いに背中を向けながら言葉を交わす。


「…………本当にありがとうございやす」


カフ君が大剣を振り払う音がおいらの耳に届くと同時においらの意識は暗闇に沈んだ。

コメント、評価などいただけると幸いです

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