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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第四章 猛者
125/201

#124 休息

少し空いてしまいました、百二十四話です!よろしくお願いします!

「あ、アニ……キ…」


レインが特訓を始めてから二週間と四日。

もう学校が始まろうとしているその日のお昼前、カフは目の前の光景に顔をひきつらせる。


「あ……カフくんだぁ……こんにちはぁ…」


「う……うす……あの…あ、アニキ」


「ん…どうしたのぉ?」


「か、顔以外包帯だらけっすけど…」


そう、レインは包帯で全身が包まれているのだ。

理由は明白、必殺技の特訓の成果だ。


いくら藁を敷き、回復魔法をすぐかけたとて怪我はする。

そしてとうとう回復魔法も効き目が悪くなり古典的な包帯を巻くという方法しか取れなくなったのだ。


「もしかしてヴァイスの姉貴が怒られたのって…」


「うん…特訓のせいだね…はは」


レインは力無く笑う。

そう、ヴァイスはその無茶な特訓をさせたことに説教をくらい、今は縄に縛られた状態で食べられない距離にケーキを置かれるというヴァイス本人としては拷問を受けている。


ただそれは今日起こった事でありレインも中々動けないので学園の中庭で休んでいるところをカフが目撃したと言うわけだ。


ちなみにヴァイスを怒ったのはもちろんクレアとリオンで二人の怒声をカフも聞いていたらしい。


「で、レンはアニキの世話か?」


カフが隣にいたレンを見ると彼女はビシッと立ち上がり敬礼をする。


「お、押忍!!たまたま近くにいたので、お世話をさせていただいた次第であります!!」


「ほ~ん………ラッキーだと思ってないだろうな……?」


カフの言葉にレンは肩をピクリと跳ねさせ、汗をダラダラと流す。

図星である。


カフはレイン組総長を務めてるだけあって組員のことは大まかに把握している。

レン、バンの兄妹が人一倍レインに憧れていることくらいは承知している。


「まぁ良いけど、しっかり世話するんだぞ」


「押忍!!」


カフがレンに念押しすると今度はレインに目を向ける。


「アニキ」


「ん?どうしたのぉ?」


「少しお願いがありやして…」


「??」


カフが耳打ちをしてレインはビックリしたような表情を見せたが、すぐに頷くとカフは礼を言ってレインから離れる。


「じゃあ俺はこれで失礼しやす」


「うん、待たねぇ」


カフがスタスタと歩き去るとレンが不思議そうにカフの背中を見つめる。


「一体どんな話をしたんですか?」


「……ふふっ、なーいしょ」


「はぐぅ」


レインが口に人差し指を当てて珍しくいたずらっぽく笑うとレンが胸を押さえる。

あまりにも想いが強すぎである。


「あ、ごめんレンさん。喉乾いたからお水取ってもらっても良いかなぁ?」


「あ、はい!どうぞ!!」


そうやり取りしながら二人は中庭で休息を楽しんだ。


─────────

学園が始まる2日前になった。

おいらはショートソードを腰にさし、肩をぐるりとほぐす。


「ね、ねぇ……アンタ本当に大丈夫なワケ?」


ヴァイスがおいらを覗き込みながらそう言う。


「大丈夫だよぉ…別に高いとこから落ちて死にかけるわけじゃないもん」


「うぐっ……アンタ意外に根に持つのね」


いや、あれは仕方ないと思うよぉ?


おいらは今、学園の闘技場で待機をしていた。

何故かと言うと──


「アニキ、今日は俺との決闘を受けてくださってありがとうございやす」


「うん、ちょっと驚いたけどねぇ」




「おいらと戦いたいなんて」

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