#12嵐の前の夜
十二話ですよろしくお願いします
「くくく、完成したぞ!!遂に!この薬が!!」
白衣を着た男がそう言って両手を広げる。
それを胡散臭そうに見る黒服の男が暗闇から出てくる。
「本当に完成したのか?例の薬は」
「あぁ!大成功だ!!これはこの世界のパワーバランスを変える代物だ!!」
白衣の男が手に持つのは試験管に入った緑色の液体。
「まぁいい、その効果が本当に効くのかどうか試そう。丁度さっき行商団を襲って来たんだ、この商人を使え」
男はどこからか太った商人を出すと床に投げる。
商人には手枷がつけられていて逃げられないようだ
「ど、どこだここは!貴様らは何者だ!?」
「気にしなくていい、すぐに楽になる」
「そうだ!この素晴らしい薬でなぁ!!」
白衣の男が商人に液体を飲ませる。
「う、うがぁぁぁァァァァァァッ!!!」
商人の体が段々大きくなっていき、ついには爆発を起こす。
「グルルルルル」
爆発の煙が落ち着くと、そこには二足歩行の狼の怪物が立っていた。
「せ、成功だ!!素晴らしいぞ!!これでありとあらゆる人間をモストロへ変化させられる!!」
「ふむ、効果は本当のようだな。ではこれを採用しよう」
黒服の男はそう言うと試験管を幾つか取っていく。
「ちなみにその薬は強いものに使うとよりモストロが強くなる。強さに比例することを覚えておいてくれ」
白衣の男がそう言う。
黒服の男はニヤリと笑うと暗闇に去っていった。
その夜……
「じゃあねー☆レイン君☆」
「少し良いかな?お嬢さん」
「はい☆なんです…………」
リオンの首に手刀が入り、リオンは気絶する。
すると、声をかけた黒服は緑色の液体をリオンに流し込む。
そして、しばらくするとリオンは起き上がる。
「いててて、あれ?何だか首が痛い?それに記憶が曖昧だなぁ~。立ったまま寝てたのかな?」
リオンはそう言っていつも通りに家路につく。
離れていく黒服の男に気付かずに………
今日はもう1つ投稿します。
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