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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第三章 白の陰謀と黒の愚策
115/201

#114 喧騒

一つ前のお話が最後の方が切れていたので修正しました。申し訳ありません。


115話です!よろしくお願いします!

各方面に展開したレイン組は戦闘の長期化から戦況の悪化を察したのか前線の士気は低くなっていった。


レイン組には現在6つの班がある。

第一作戦班

第二作戦班

第三救護班

第四遊撃班

第五司令班

第六補給班


それぞれに班長と副班長がおり、隊長、副隊長と呼ぶものもいる。


一つの班に対しておよそ10人ほどで編成され、レイン組はかなりの戦力が取り柄だが、それもあくまで学園基準での話。

今回のような都市全体の攻撃を対処するには戦力は圧倒的に足りない。

統率力が高く、修羅場をくぐり抜けた生徒が大半とはいえ所詮は子ども。

むしろ良く戦ったと褒めるところだが、町の人々はそんな事情知る由もなく……。


「どうなってるのよ!!」


「お、奥様…落ち着いてください…」


「私たちはあなた達の誘導に従ってここまで避難したのにこんな粗悪な環境で寝泊まりしろだなんて……!」


「そうだそうだ!騎士団はどうした!この国の警備はどうなってるんだ!!」


「うぇぇぇぇぇぇぇぇんお母さぁぁぁぁぁぁあん!」


避難所である体育館はどんどん騒がしくなり、それに伴って様々な憶測が住人間で飛び交いって混乱は更に大きくなる。


恐怖に突き動かされた人は相手のことなど考える余裕もない。

第五司令班が仮の作戦本部を設置した体育館の混乱は日が経てば徐々に暴動へと変化するだろう。


レイン組員が頭を悩ませていたその時。


「静まりなさい!!」


響きの良い声が体育館に木霊し、全員が声のする体育館入口の方を振り向く。

そこには装備をしたクレアが凛とした姿で立っていた。


「あの紋章は………セアリアス家……!」


誰かがそう言った。


「あ、あの…セアリアス家!?」

「まさかご令嬢…?」


先程までの騒がしい声の代わりに動揺の声が広がる。


「あなた達が不安なのは百も承知です」


クレアが話し始めると全員がまた静まり返り耳を傾ける。

先程まで泣いていた赤子も嘘のように泣き止んでいる。


「ですが、よく見てください。今あなた達が詰めよった相手は………今街中であなた達を守るために戦っている戦士達は……この学園の有志の生徒なのです」


大人達がハッとしたような顔になる。


「彼らは必死にこの街を……国を守ろうとメリットの無い戦いで最大限のデメリットを抱えて奮闘しています」


「よく考えてしてください!」


「あなた達が今やるべき事は恐怖に任せて騒ぐ事ですか!!まだ成人してない子達に詰めよって不安や不満をぶつける事ですか!!」


ゴクリ、と喉を鳴らす音だけが聞こえる。


「あなた達がもしこの国に、この街に、誇りを持っているのなら前を向きなさい!!」


「戦えとは言いません!しかし、あなた達にもこの危機を乗り越える為に出来ることがあるはずです!!」


クレアはふぅと息を吐くと手に持っていた剣を腰に差し、体育館に背を向ける。


「では私は失礼します」


扉が閉められ、ごうんと言う反響音が鈍く広がる。


皆が沈黙し、拳を握りしめていた。

中には泣いている者もいる。


「お……俺たちに……俺たちに出来ることをしよう……まずは寝るスペースの確保だ!出来る限りの材料で寝床を作ろう!」

「じゃ…じゃあ私は皆で食べられる量のご飯を作るわ…!」

「お、オラは水を汲んでくるべ!」


ぎこちない空気ではあるが各々出来ることをし始めるのをレイン組員が呆然と眺めていた。


「クレアの姉貴は……凄いっすね…」


「あぁ……流石四大家の令嬢だ……」


場面は変わり最前線。


第二作戦班の臨時班長であるテリアが王宮から最も離れた王都の入口、南エリアと通称される場所に数人の班員を連れてやってきていた。


「最前線と言われたいたが、やけに静かだな……確かにここを担当していた遊撃班は消耗が激しく退いたとは聞いたがモストロが一体もいないぞ…」


「テリアさん……もしかしてこれは…」


副班長のレンが神妙な顔になってそう聞く。


「あぁ………」


南エリアを代表する大きな関所の門の目の前に物体が落下してきて砂ぼこりが起こる。


「幹部様のおでましだ」


「あれ?今回はクレアちゃんじゃないのか~♪」


そこには『六仙』のカロスが立っていた。

コメント、評価など頂けると幸いです

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