#112 悪魔のカタチ
ペースが上がると言いながら1ヶ月更新してませんでした……。
すいません、お絵描きにハマってまし((殴
百十三話です!よろしくお願いします!
あの禍々しい肩にあった口の様なものは模様となり、全体的に藍色が足されたようなおいらの甲冑が不気味に光る。
おいらがブレードの切っ先を向けるとラディはニヤリとこれまた不気味に嗤う。
「あぁ……これだ……この感覚だ………」
全身に力を込め、震えるラディ。
それをおいらは静かに見つめる。
隙がない。
止まって震えるだけなのに今ラディの気配に隙は見えない。
恐らく、これがラディの本気。
「落第者よ……貴様はやはり面白いやつだ……」
「だが」
ラディの2音の言葉に空間が揺れる。
『ご主人、気を付けなさい。今のあいつは列車の時の戦闘とは別人なくらい、厄介よ』
「うわ……そうみたいだねぇ……。」
どんどん膨れ上がるラディの覇気。
それは威嚇の為に出すような意識したものではなく、無意識に漏れでるような覇気だった。
『ご主人、一つ良いかしら』
「うん、なに?」
『この『ファントムサモナー』はどうやらあの暴走の時に一つ必殺技を覚えたようなのよ』
「必殺技を?練習してないのに?」
『えぇ、かなりレアなケースだけど覚醒石と暴走のお陰でこの甲冑が覚えていた必殺技が掘り起こされたようなのよ』
「なるほど……」
『でも流石あの暴走で思い出すだけはあるわ。かなりの高出力で10%に絞らないとご主人の体が持たない上、一度使うともう一度『ファントムサモナー』を使うことは出来なくなりそうだわ』
「分かったぁ、最後の切り札ってやつだね」
『えぇ…そうよ。なるべく使わないで戦いましょう』
「さぁ……作戦会議は終わったか?」
ラディが腕を組み、余裕の表情でおいらを見下す。
「良いのかなぁ?おいら達に猶予を与えて…」
「貴様らの全力を潰さねば、意味はねぇよ」
カッカッカと嗤うラディ。
その言葉に偽りは無く、本当においら達と全力で戦いたいらしい。
「敵じゃなかったら、良いお友達になれたかもねぇ」
「あぁ、そうかもな…………」
おいらが構えを取ると、ラディも拳を握って構えを取る。
「死ねッッッ!!落第者ァァァァア!!」
「ッ!!!!」
カンッと弾ける音が鳴る。
おいらのブレードと同じ硬度、いや、それ以上のラディの拳においらはたじろぐ。
「休ませるかよッッッ」
弾いたおいらのブレードに、さらにラディはパンチを決め、左ブレードが割れる。
「チィッ!!!」
「右ッッッ!!」
そして、息つく暇もなく右のブレードも殴り割られる。
「ぐっ!!まだっ!ヴァイス!点火っ!!」
『了解!』
おいらの背中から無数の噴射口が現れ、ラディの股下から抜け出す。
「ブレード!!!」
新しいブレードを取り出し、ラディの背中めがけて飛ぶ。
「ぜぁぁぁぁぁあっ!!!!!」
2枚のブレードがラディの背中に深く突き刺さる。
「ぐっ……舐めるな……落第者ァァァァ!!!」
しかしラディは覇気を思いっきり解放し、おいらはジェット噴射で持ちこたえようとするけんど、吹き飛ばされる。
「ガハッ!!」
崩落した壁に激突し、肺が圧迫される。
少し目が眩むが持ちこたえて立ち上がる。
強い、何もかも。
スピード、ディフェンス、アタック。
その3つが戦闘において大事だと教わったけんど、今のおいらはラディにその全てを抜かれている。
「まだ出来るよなァ……落第者………」
羊顔のラディの迫力に少したじろぐけんど、ここで引いたら恐らく負ける。
「………………」
『ご主人、どうする?助けが来るまで粘る?』
「いや……恐らくラディに多人数戦闘は持ち込まない方が良いよぉ……あの覇気は生身だと耐えられない……」
どうにか勝つ方法は無いのか……そう思うけんど、中々良い案は出ない
「物思いにふけっている暇は無いぞ?」
「!?」
後ろに回り込まれた!
姿は捉えていたはずなのに!!
「オラァァァァァァッ!!」
「ぐっ!!!!!」
腹にラディのパンチがめり込む。
「………!!噴射!!」
しかしおいらはダメージを顧みずに噴射口を最大出力にして、吹き飛ばないように耐える。
そして、ラディの腕を掴み、ブレードで突き刺す。
「何ッ!!!?」
「ヴァイス!足裏も点火ッ!!!」
『了解!』
足裏から噴射口が現れ、おいらとラディを上空に押し上げる。
「貴様一体何を!!」
「ぐっ!!!!!」
ラディが暴れたり覇気を強めたりするけんど、無理やり抑え、高さ10メートルまで上昇する。
「だぁぁぁぁぁぁ!!」
「まさか!貴様っ!!!!!」
おいらはすぐさま下を向き、ラディを地面に向かって盾のように構え、ありったけの噴射口を点火する。
「落ちろォォォォォォォォォォ!!!!」
「ぬぅぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
加速、加速、加速。
重力加速と噴射口の推進力でおいらとラディの落下速度は音速に近づく。
「だぁっ!!!」
「ぐぁぁぁぁぁあぁぁぁぁッ!!!!!」
最後にラディを上から蹴落とし、おいらはその反動で地面に着地する。
ドンッと爆発音が鳴り、ラディが落下した所に土煙が立ち上る。
少し落下位置をズラしたから王女や王様達には影響は無いようだ。
「………」
少しの静寂。
しかし、それも束の間、土煙が一気に霧散し、傷付いたラディの姿が現れる
「今のは少し効いたぞォ………」
「………ッ!!」
ラディの覇気が、更に大きくなった
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