#104 馬車の向かう先
ちょいと開いてしまいましたね………
受験が落ち着くとテスト地獄ゥ!?
百五話です、よろしくお願いします!
あれからどれ程時間が経ったのだろうか?
牢屋で配給される食事は朝と夜の2回で、既に7回の食事を今日の朝終えたので裁判の日から3日だろうか。
おいらは特にやることもなく、胸のモヤモヤが残っていたから屍のように壁にもたれながらずっと座っていた。
カツカツと足音が近づいてきたので、その足音のほうに視線をやると、いつも食事をもってくる看守と小太りの男性がいた。
「貴様の学校の学園長殿だ。貴様を一時釈放する。学園長殿の用事に付き合え」
「…………?」
おいらが首をかしげていると、牢屋の扉が開き、そのまま騎士に周りを固められながら地上に出て、騎士団本部の前に止まっていた馬車に乗った。
「ここからは発言を許すがくれぐれも滅多なことはするなよ」
看守はそういって1つ前に止まっていた馬車のほうに乗り、おいらの乗る馬車はおいらと学園長、そしておいらの担任のアコン教官が乗ってきて、計3人だ。
「あの………」
「君がレインくんだね?」
「は、はい」
「なに、取って食ったりはしないさ、安心したまえ」
柔和な表情を浮かべる学園長においらの謎はますます深まる。
「おいらが怖くないんですか?学園の大問題になっている原因ですよぉ?」
あ、ちょっと訛っちったなぁ
しかし、学園長はその表情を崩さない。
「自分の学園に通う可愛い生徒を何故邪険におもうのかね?私は君に見てほしいものがあるからそこに連れていきたいだけだよ?」
「見てほしいもの………?」
「あぁ、今の君にとても大切なところだ」
しばらく馬車に揺られて、大体2時間。
目的地に着いたようで、おいらは手枷の付いたバランスの悪い状態で何とか馬車から降りる。
そして、降りたところは丘の上で、その下の光景に、おいらは思わず驚いた。
「ここは…………」
「覚えていたのかい?流石はあの村の子どもだ。そう、ここは君の生まれ育った村」
「『リマジハ村』だ」
学園長の言葉を聞いた瞬間、おいらの頭の中で点と点が繋がったような感覚がして、色々な記憶が掘り起こされる。
忘れようとしていた、悲劇の記憶が。
「う、ぁぁあ……」
おいらの脳裏に容赦なく襲いかかる過去の記憶。
忘れていたわけではない、忘れたかったから思い出さないようにしていた。
「あの日」
「ぁぁあ……………」
学園長が話し始めると、おいらの思考がすこし落ち着く。
「私はこの村の領主をしていた」
「この村の………?」
「あぁ、私はね。元は王族の1人だったがヤンチャでね。更正の為にこの村に送り込まれたのさ」
「私も最初の頃はこの村にいるのを嫌がってね、何度も騎士に捕まってタコ殴りにされたんだよ」
学園長は昔を思い出すように目を細める。
「でもね、この村の人々はそんな私を受け入れてくれた」
「怪我をすれば手当てしてくれたし、愚痴を言えば素直に聞いてくれた。」
「私はそんなこの村が大好きになったんだ」
「おいらの生まれた村の人が…………」
「そう、ヤンチャだった私の心を穏やかにしてくれたのだよ」
さぁっと柔らかい風がおいらの頬を撫でる。
「しかし、そんな幸せな日々はある日突然。消えてしまったのだよ」
学園長の声色が少し低くなった。
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