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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第三章 白の陰謀と黒の愚策
104/201

#103 王女

お久です


一通り受験が終わり、少しだけ余裕が出来たのでもう少しペースをあげようと思います。


百三話です、よろしくお願いたします!

その女の子がヒールでおいらの顔を蹴った瞬間、学園側の怒りが爆発した。


しかし、冷静な生徒会メンバーと教員らが何とかそれを抑える。


反対に貴族側は我が水を得たりと言わんばかりに口角を吊り上げる。


「テメェ!アニキに何しやがってんだ!!」


「ふん!勝手にそこで唸ってなさい、石ころにも満たぬ下衆が。私が誰か分かっているの?」


憤るカフくんに女の子は挑発をする。


「アァん!?んなもん知るかよ!!」


「ちょっと組長!あの方は駄目ですって!」


「うるせぇ!」


カフくんは諌めるテリアくんの手を振り払い、仕切りの柵に足をかける。


「無知なのね、アナタ。いいわ特別に教えてあげましょう」


「私はね、この国の第2王女、ネリック・ダチュラ・ダーナ。これで立場が分かったかしら?お猿さん」


「ッ!?…………ッチ!!」


カフくんは諦めたように柵から離れて、ドカッと椅子に座り戻す。


「裁判長、早くこの男を死刑にしてちょうだい。虫酸が走るわ」


「え?ですがまだ採決は………」


「早くしなさい!こんな呪われた子どもなんて見ていたくないのよ!!」


その時だった。

第2王女が言った言葉がおいらの胸を酷く締め付けた。


今まで何を言われても傷付かなかったのに、この言葉だけは胸に突き刺さった。


呼吸が荒れ、過呼吸になる。

このままだと不味い、そう思った時、王が口を開いた。


「ダーナ、それまでだ。それ以上余計な真似をするのは許さん」


王の低く、厳かな声にその場が氷付いたように静かになる。

先程までにやついていた貴族も、苛立ちを隠せなかったレイン組も、王女ダーナも。


「で、ですが父上………」


「黙りなさい」


「ッ!?」


王の視線がおいらに降り注ぐ。

おいらが少し顔を上げると、王の少しだけ柔らかな視線とぶつかる。


「今日の裁判はここまでだ。一週間後、最終判決をだす。それまでに両者とも『納得のいく』主張を準備するように」


王はそう言って立ち上がると、王妃と共にその場を去っていく。


しばらく誰も動けなかった。

ただただ静寂だけが、王の間を支配していた。




「裁判は一週間後だ。それまで大人しくしておくように」


看守に乱雑に牢に入れられ、そう吐き捨てられる。


おいらは何とか体を起こし、壁に背中を当てて楽な姿勢をとる。


「おいらって…………」


さっき王女に言われた『呪われたこども』。

それがずっと胸の奥に引っ掛かっていた。

別段誰かに言われた事があるわけでもないのに、なぜか心が苦しい。

まるで、自分は本当に呪われているんだと主張するように。

ファントムサモナーの呪いの事かと少しだけ考えたけれど、そうではないとなぜか確信が出来た。


「……………」


おいらは静かに牢の天井を見上げる。

なんだか今は暗い地面を見ていたくない気分だった。

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