「夏の柿 ~柿農家の所感~」
子どもたちは夏期講習を受けています
夏休み前半だけの夏期講習を受けています
私は柿講習を受けています
柿農家一年目の人が対象の柿講習を受けています
柿は秋が旬の食べ物です
しかし、品種によっては
8月下旬から収穫が始まるものもあります
私は柿講習を受けなければなりません
柿の収穫には人手が必要となるからです
子どもたちは夏期講習を受けています
ああ私にもそんな時代があったなと懐かしんでいます
私は柿講習を受けています
恐らくいま夏期講習を受けている人の何名かも受けることとなります
この地域では柿の栽培が盛んです
品種によってまちまちではありますが
8月下旬から収穫時期が始まるものとされています
私は柿講習を受けなければなりません
子どもではないから夏期講習を受けなくてもよい代わりに
柿講習を受けなければなりません
なぜなら私はちょうど、柿農家一年目であるからです
つまり私はもう、子どもではないからです
それでもいまいち大人の自覚が芽生えないのは何故でしょう
私はたまに、柿に問いかけてみるのですが
柿は私に何も答えてはくれません
柿には口がありませんから、当たり前の話ですね
しかし夏の柿のように
ただ何も言わずじっと時を待っていれば
成熟する刻が訪れるのでしょうか
されども柿のようにじっと待つだけでは熟すとも限らない
それが柿ではない私たちの性ではないかとも思います




