「笛吹き少年は進路が決まらない」
いままで笛を吹き、羊と遊んでいたせいで
僕の進路がまだ決まってない
僕が将来どんな職に就きたいか、どんな社会人になりたいか
まったく考えてこなかった
陽が昇ったら笛を片手に野原へ繰り出して
羊の群れと村の子どもたちと待ち合わせ
音でもって会話して、一緒に昼寝してはまた遊んで
それ以外はじっちゃの手伝いをして
雨が降ったら大好きな本を読んで
雷が落ちたら羊のことを心配して
雪が降ったら雪遊びして
そんな暮らしをしていた
そんな暮らしが僕のすべてだった
そんな暮らしがずっと続くと思っていた
日々は移ろう
留まることは許されない
僕の暮らしにも当てはまるとは
正直自覚はしてなかった
どこへ行ったんだろうね、羊の群れ
今は何をしてるのかね、村の子どもたち
今の僕を見て何を思うのかな、じっちゃ
気づけばもう誰もこなくなった野原で
名前を忘れられた花たちに向けて
僕はただ笛を吹くだけの日々を過ごしている
陽が昇ったら笛を片手に野原へ繰り出して
羊の群れと村の子どもたちと待ち合わせ
音でもって会話して、一緒に昼寝してはまた遊んで
それ以外はじっちゃの手伝いをして
雨が降ったら大好きな本を読んで
雷が落ちたら羊のことを心配して
雪が降ったら雪遊びして
そんな暮らしをしていた
そんな暮らしが僕のすべてだった
そんな暮らしがずっと続くと思っていた
あの頃にまた戻れるなら戻って
僕が将来就きたい職とか
僕が掲げる社会人像とかを
推敲重ねて話せるようになった上で出直したい
今の進路なんて捨てていいから、過去に戻って進路を定め直したい




