第13話 クラス対抗魔法戦
大変お待たせしました。
第13話になります。
いよいよ新章に入りました。
今日も、いつものように一日が始まるのだと、俺は思っていた。
「それでは、HRを始めます」
どうせ連絡事項は、事務的な事ばかりですぐに終わる。
俺はそう思っていたのだ。
そう、この時までは。
矛盾の魔法使い 第13話「クラス対抗魔法戦」
「――――と、それと最後に再来週からクラス対抗魔法戦が始まります」
田土先生の単語に、俺は首を傾げた。
(何だ? クラス対抗魔法戦って)
言葉から察するに、魔法を使った大会のようなものだろうが、どういうものかが理解できなかったのだ。
「このクラス対抗魔法戦は、皆さんの魔法の促進を目的として開かれる物です。今からプリントを配布するので、よく読んでください」
そう言って、田土先生はプリントを配って行く。
そして俺の所にもプリントが届き俺は、それに目を通した。
――クラス対抗魔法戦開催の知らせ
各学年のクラスの中で、成績が優秀な人物を一名、選出された一名が指名する人物が一名の計二名を選出し、トーナメント形式で他クラスと戦っていく。
優勝したクラスの代表者には、学食の1年間のフリーパス券を、クラスには優勝カップと記念品を贈呈する。
・対抗戦ルールと注意事項
代表者が身に着けるマジックセーブが二人とも停止した場合は相手チームの勝利となる。
禁呪魔法の行使は禁止とし、行使した時点で即失格となり、懲戒処分を科す。
他クラスとの模擬戦を含めた私闘は一切禁ずる。
対抗戦開始時刻になっても代表者が現れない場合は、いかなる理由があっても相手チームの勝利となる。
魔法の練習や対抗戦は、学則に基づいて行うこと。
代表者の選出期限は、3日間となる。
――
(なるほど、そういう事か)
「さて、この対抗戦に出場する代表者を発表します」
クラスのみんなが、プリントを読み終えたタイミングで、田土先生が静かに告げた。
「この封筒の中に、代表者を示すエンブレムがあります。このエンブレムは制服に着けるかつけないかは各自の自由ですが、対抗戦当日は常につけておくように」
そう言うと、田土先生は、白い封筒を手にして教卓を降りると、ゆっくりと俺達の方へと向かってきた。
周囲には緊張感が満ちていた。
(まあ、俺は関係ないだろう)
そんな中俺は関係ないと鷹を括り、今日の昼食はどうしようかと考えることにした。
すると、横に誰かが立ちどまったような気配がしたので、横を見る。
「………」
そこには穏やかな笑顔を浮かべる田土先生の姿があった。
(まさか……)
俺の予想が的中したのか、田土先生はクラス対抗魔法戦の参加資格である、エンブレムが入った白い封筒を俺の前に差し出した。
「このクラスの代表者は、尾崎圭一君、貴方に決まりました」
「………えぇ!?」
周りが驚いたような表情を浮かべるが、一番驚いたのはおそらく選ばれた俺だろう。
俺は選ばれないとばかり思っていたので、その驚きは激しかった。
だが、この時の俺はまだ知らなかった。
この後に待ち伏せる、非常に厄介な事態を。
こうして、HRは終わって行ったのであった。




