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8 招かれざる客

毎日ゴブリンを倒している。


俺は効率的にゴブリンの命を奪うため素晴らしい作戦を考えた。

すなわち、部屋に入ってきたゴブリンを石で殴るのだ。


この部屋の中央には美しくも可憐で優雅なダンジョンコアがあり、

侵入者たちは部屋に入ると、その美しい造形に目を奪われる。


そこを後ろからガツンと打てば、だいたい一撃で倒すとがができる。

ホブですら無力化することに成功した。


「美しくないのじゃ。情緒がないのじゃ。」


「ふん。浪漫で飯は食えんのですよ。」


「ごぶ。」(我、仕事なし)


「そもそも、ダンジョンボスは悠然と構えているものなのじゃ。

 侵入者が部屋の外でバフを積んでもいいくらいの余裕が欲しいのじゃ。」


「ごぶごぶ」


「はん。名誉のために命まで差し出すか?笑えない冗談だ。」


「あ!侵入者くるのじゃ」


「ごぶ」(戦闘態勢)


俺はいつもの様に、石でガツンと条件反射的に侵入者の命を奪った。


「こやつ、人間なのじゃ。」


「え?」


「ごぶ」(警戒解除)



そこには、村人っぽい恰好をした狩人っぽい人間の遺体があった。


 

「のじゃ公よ、ダンジョンの不思議パワーでこれを生き返せれないか?」


「のじゃ!のじゃ! のじゃ公とは何じゃ!?」


「ごぶ」(それはない)


「たくさんのでぇーぴぃを使えば蘇生は可能じゃが、非効率なのじゃ。そこまでの貯えもないしの。」


「ふむ。人間なら外の情報を入手できればと思ったが、致し方なし。食うか?」


「ごぶごぶ」(おなかいっぱい)


「では、妾がもらおうかの。」


「持ち物はこちらで使わせてもらう。弓とかあるし、文化レベルが一気に上がるな。」



狩人の身体から服などを剥ぎ取り、手に入れた弓矢で射的ごっこをしていると、遺体はダンジョンに吸収されていた。


「矢がもう無いのだが、DPで補充できないか?」


「ごぶ」(楽しい)


「たわけが、そんな当たりもしないものに貴重な資源を使う気にならんのじゃ。」


「繰り返しの鍛錬こそが上達の早道だというのに、嘆かわしい。」


「それよりも、人間の魂と素材と大量のでぇーぴぃが手に入ったから、あたらしい配下モンスターを造るのじゃ。」


「ごぶー」


「ふっ」


そして、新たに迎えたのはゾンビだった。

----現在公開可能な情報---


・狩人が着ていた服は俺様が着ている。


・鉄のナイフは報酬として宝箱に入っている。


・薬草はゴブ後輩が食べた。



---↓↓-ネタバレ注意-↓↓---


・・アニメ化した時に、この話以降の俺様とまったく同じ服装をした生前の狩人がオープニングソングの中で適度に登場することによって、同じ勢力の重要キャラクター(もしくは親族)ではないかと、視聴者に誤認させる。

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