62、無いものは作れない
歳三が使う武器は、刀と言う。
玉鋼で作る武器だ。
切っ先が鋭く人を人を斬る為の刀だ。
歳三は刀。
僕は、剣と刀。
始姐は剣を使う。
皆バラバラだね。
武器の製作は始姐の創造魔法でパパッと作る。
魔法最高です。
だけど玉鋼が無い。
無いのは作れない。
と言ったら歳三は落ち込んでいたよ。
玉鋼に替わる鉱石を見つけないと
歳三の落ち込んだ姿に始姐は今日もダンジョンに向かいました。
もちろん始姐曰く「玉鋼が出るまで」と・・・。
多分出るでしょう。あそこの迷宮は、始姐に甘々です。
僕たちが行ったら足手まといなの家で歳三と留守番です。
僕と歳三は東屋に有る椅子に座って背もたれに背中を預ける。
「魔法とは便利だな。」
『本当に便利ですよね。』
僕たちは紅茶を飲む。
「シロエは良く手をかざすが、あれで魔法を送るのか?」
「そうみたいですね」
『呪文とか言わないのか?のべらと言う書物で書いてあったが?』
「あー、始姐は言わなくても出来る見たいですね。言葉を発した事一度も見たこと無いですね。」
『凄い事なのか?』
「凄い事ですね。それに言ってる場合に始姐がマスケット銃でズドーンです。」
僕は手で銃の形を作りこめかみに近づけて「パンッ」と言った。
「銃の腕は凄いですよね。数もすごく多く出せます。空中に待機。自動操縦で自動で引き金を引く事が出来る。一発づつしか撃てないが、それでもあの数の量です。」
『それほど凄いのか』
染々深く言う歳三。
それを見て僕は一言
「始姐だから出来るだけです。他の人がやってるのは見たことが無いので」
『銃の本体はどうするのだ?』
「捨てて行くのみ見ますね。魔法で作られたマスケット銃は、パンッと消えます。原理ほ分かりませんが」
『影の剣を出せるな』
「出せますね」
『あれは?』
「試作品だそうです。」
紅茶を一口飲む。
『そ、そうか』
風が僕たちの髪を撫でる。
「シロエがいたら俺たちは替わっていたかもな」
「そうとも限りませんよ。」
『?』
「始姐は、ああ見えてめんどくさがりです。文句や命令に違反しまくりで興味がないと何もしません」
僕は軽く笑った。
拾われた時から一緒にいるが、興味がもったらとことん調べるがそうでないと何もしない。
人の命もそうだ。子供が泣いていても奴隷が殴られても知らんぷり。自分で行動しない者は興味がわかないみたいだ。
始姐が帰って来た。
泥まみれで、お土産で魚を渡された。
えっ?!ダンジョンに行ったんだよね?何で魚なの?
宝箱から出た?。
へっへー。そうなんだ。
ミスリル鉱石は出たが、玉鋼は出なかった。
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