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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
53/153

53、道場を作ります。

始姐が作った「人語分かるんです君」は大変燃費が悪い。

丸1日魔力充電で使用可能な時間は3時間。小型に軽量化してこれで限界だそうだ。


稀人・・・歳三が来てから僕たちの生活も変わった。


僕たちの主食はパンだったが、たまにご飯が出てくる様になった。

僕たちも食べる。

腹持ちがいいのがよく分かるが、何分胃が重たい。

なので1ヶ月に1、2回あるぐらいだ。


ご飯を炊くのも面倒くさい。

『はじめチョロチョロなかぱっぱっ・・・』

とか言う呪文を言わないと行けないらしい。日本語で


おにぎりと言う料理に味噌汁と言う料理を教えてもらった。

おにぎりは中にいろんな具材を入れて握る。

味噌汁は味噌を溶いた汁に色んな具材を入れて煮込む料理だ。


料理の幅が広くなって僕はホクホクだ。


歳三の言う道場の意味が分からず僕たちは顔を見合わせた。

良く聞いて見ると歳三は剣術を使うようだ。


始姐が、木剣を出すとどうやら違う様で、身振り手振りで教えてもらったが分からず、最終的に紙に書いてもらいやっと分かったのは片刃の剣だった。


刀と言う。


「へ~」

僕は感心の無い声が出てしまった。

『天然理心流の流派で実戦で使える技を重視している』

『すごい。私もナイフを使うがもっぱら生活重視だから、剣も使えたらって思ってたけど』

始姐が剣を持って見せた。

『へっぴり腰だな』

『そうなんだ。どうしても。怖くてな』

『教えてやろうか?』

『ぜひ!教えてくれ!』

始姐は目をキラキラさせて歳三と話す。

始姐は、歳三と話したくて日本語を覚えているようだ。

何で・・・

始姐が取られた気分だ。

「ジェラルド」

「はい」

「剣術教えてもらおう。私達独学出し、剣術の時は私達の言葉も覚えてもらおう」

何かムカつく

「僕は料理が作らないも行けないので」

「料理なら私も作るよ」

「えっ?!」


俺は見た。

ジェラルドの後ろに稲妻が走り顔色が変わった事を。

「料理、作る?」

覚えたての片言で聞き取れたのは料理と作るの言葉それとジェラルドの顔。

(もしかしてシロエは、飯マズか?・・・そう言えばシロエが作った所見たことが無いな。)

「料理ならつく「料理は僕が作ります。剣術も覚えます。歳三、僕は料理を作る時間が有るのでそんなに長く出来ませんが宜しくお願いします。」

捲し立てる様にジェラルドは言った。


「道場だね。新たに作るから一週間待ってくれ。床は木でいいんだね?」

「ああ。床は木で大丈夫だ。」

「木剣はある程度の重さでいい?」

「木剣?木刀な重さは俺が確認する。作ってくれ」

『あい、わかった。』


それから始姐は森に行って木材を取って来たら、あれよあれよのうちに道場ができる。

魔法ってすごいね。

木刀も木を魔法で圧縮して重たく折れない作りに仕上げた。

歳三からもokもらった。


「あれは何だか?」

始姐を指で指して言う歳三。

『始姐ですが?』

「違う!次々と勝手に板が動くのは何だ?」

『ああ。魔法ですよ。魔法。』

「魔法?」

『僕は出来ませんけど。始姐は出来る。摩訶不思議な現象と思って下さい。願っても、欲しいと思わないで下さい。』

「欲しいと思ったら」

『内側からパンッて弾けます。』


僕は実際に聞いたことがある。

摩訶不思議な現象を欲しいと言ったおじさん。

ギャーギャー騒いでたこちらの話を聞かなんだ。

だから始姐が嫌々ながら小石を移動出来る魔力を与えおじさんは意気揚々として帰って次の日家の中で、身体の中から弾けた。

当時事件だと警ら隊が出たけど原因は分からなかったとの事。

始姐も聞かれたけど「わかんない」の一言

ただ、始姐はその時見えないように細笑んでた。


読んで頂きありがとうございます。

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