16、料理
家に戻って来た。
扉のノブに手をおき引く。
ガチャと音を立てて玄関の扉が開く。
始姐が言うとおりに鍵無しで玄関が開いたのだ。
「ジェラルド、お肉取って来てブロックを10個ぐらい」
アイテムボックスから鍋を取り出してジェラルドに渡す。
「解りました」
ジェラルドは倉庫に走り出す。
家の隣にある倉庫に入るとアルミ缶の蓋を取り中から肉を取る
2、4、6、8、10。
アルミ缶の蓋をして、肉を鍋の中に入れたて蓋をする。
倉庫から出て家に戻る。
玄関を開けて中に入りキッチンに行く。キッチンには始姐がテーブルの上にまな板を乗せてナイフが用意されている。
「持って来ました。」
「ありがとう」
鍋をもらい肉をまな板に乗せて短冊に切って鍋に戻す。塩胡椒を入れアイテムボックスから出した玉葱、人参、じゃが芋、唐辛子を鍋を魔導式コンロに置き火を着ける。
「おおっこのボタンで火が付くのか!このレバーを回せば火力の調整が出来るのか!」
新しいおもちゃを手に入れた様にわくわくして見てる。
「お肉に少し色が着いたらここで水を入れる。始姐、魔法で水を下さい。」
「あの水じゃだめですなのか?」
「あのアルミ缶に入っている水じゃ冷たすぎます。始姐は魔法で適温の水が出ますから」
「解った」
始姐が魔法で水を出して鍋に入れる。そこにコンソメの元見たいなキューブを入れて煮込む。
「ジェラルド、パンを作ります。」
真面目な顔をして始姐は言う。
ボールを取り出して、アイテムボックスから白い粉をテーブルに置く。
「まずは白い粉をボールに入れます。」
「それは強力粉ですか?」
「解りません。カチカチになったら強力粉です。」
「まずは調べようよ。」
「料理は爆発です。」
「爆発は芸術です。」
白い粉に水をテーブル入れて練る。
練る。練る。
「発酵はしないのですか?」
「発酵?何それ?」
「今度はパンの作り方を調べて来ます。」
「良く解りませんが。もちもちになったらこの四角い箱に入れます。でオープンで焼けばいい」
「少し長めに焼きます」
オープンの火力を中ぐらいにしてパン?を焼く。
「美味しく出来るかな?」
「解りません。僕も初めてですから」
「所でこのコンロは何で火が付くの?」
「魔石です。」
「ふーん。魔石かぁ。この大きさの魔石なら凄い火力出るよね?」
出したのは大きなブロックの大きさの魔石。
「小指の爪程の大きさです1年から半年は持つよ!その大きさの魔石は入らないよ!セット出来ないよ!」
「なーんだ、つまんないの!今度魔改造してやろう」
クックックッと笑っている始姐に僕はため息が出たよ。だって魔改造って言っても金槌で砕いた魔石をセットするぐらいだ。
・・・待てよ。もしかしたら金槌で分解するかも
そうなったら大変だ!せっかく買ったのに!壊されちゃたまったもんじゃないよ!
「始姐。何もしないで下さい。これは火を着けるの楽になったストーブです。コンロと言う名前ですが」
「ストーブはもっと火力があるよ」
「薪と魔石の違いです。今は火力を中にしてあるだけです。ストーブと同じです。」
「じゃ使ってもいいね。」
「・・・駄目です。料理は僕の仕事です。取らないで下さい。」
「取らないよ。」
クックックッと笑っている始姐。
その笑いが怖いんです!
何もしませんよね。怖いよ~