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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
130/149

130、ジェラルド 3

 ボンドガールって言っても沖田総司は寝床で寝たまま起きる気配がない。なので、総司の細胞の遺伝子の種を使って人体を構築していく。試験管を大きくしてその中に細胞を入れて特殊な溶液で人体を作る。目に見えない細胞が分裂してる。だが、今回は、いつもと違う方法。斎藤一の時とは訳が違う。手に入れた種は10個。全てがうまくいくとは思ってもない。もう、5回も失敗している。健康な種でやっても人の姿にも成らなかったし、種が発芽する様子もなかった。さらに3ヶ月が立ち、動きの鈍い難有りの種だけが残り、その中でもまだいい種の子が人の姿になった。今は、直径5センチの胎児だ。まだまだ、油断は許されないけどこのまま成長してくれればいいと思ってる。

「始姐の疲れた顔は、久々ですね。どうです?沖田総司の身体はなんとかなりそうですか?」

「ああ、ジェラルド。ようやく一歩前進したよ。難有りだけど今のままではない身体になるようにしてるけど、種の時から元気があまり良くなかったからそこが気になるだけだな」

「この話は歳三と斎藤と山崎にしますか?」

「しない。しない。しても意味がない。誰も分からない。この私ださえ」

「分からないのですか?この身体もどうなるか分からないと」

「そうだね。この試験管内なら生きて生けれるかも知れないし、外に出れるのかも知らない。私は神でもないしね」

 腰に手を当てて胸を張って言った始姐。

 そーですか。

 始姐にも分からない事があるのですね。


 さて、今日は 何を作ろうかな?

 甘いアップルパイでも作ろうかな?

「アップルパイ?やった~!」

 始姐の喜ぶ顔が見れたので今日はアップルパイになります。

 魔導式コンロの出番です。

 僕は片手間にちゃちゃっと作ります。甘いお菓子は、脳の働きが良くなりますから、何か妙案でも浮かぶかもしれません。

「山崎さん。先程は手荒れの真似すいませんでした。始姐を仇なす者は消えた方がいいので。」

「此方こそすまない。土方さんと斎藤に後から言われた。あの人が、斎藤の新たな身体を作った事も知ったし、眉唾ではないと分かったから………その………金槌を納めてくれないだろうか?」

 僕の右手に持って振り下ろしてる金槌を納めてくれないだろうか?と聞いてきます。

 だけど僕は納めません。だってアルミ盆が変形しているからです。

 それに直すと始姐と約束をしているからです。始姐との約束は絶対です。

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