表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
始姐様と僕  作者: 橘莉湖
13/150

13、雨2

ジェラルドと土間に行く。棚には蓋付きの菓子バチだ。

ティーポットにティーバッグを入れてお湯を入れて蒸らす。

「始姐。紅茶の用意ができました。いつもの所でお茶にしましょう。」

お盆に乗せてティーカップにティーポット、菓子バチは私が持っていく。

「恵みの雨だな」

「凄い大雨で僕は怖いです」

「ジェラルドは雨は嫌いかい?」

「いえ。濡れるのはそんなに気にもしてませんが、音を立てて激しく降る雨は怖いです」

「そうか」

菓子バチの蓋をポンっと開けてテーブルの上に置き中は大きなチョコチップクッキーがある。

「始姐」

クッキーを2つに分けて食べる。

「ん?」

紅茶を一口飲んでジェラルドは言う。

「ずっと考えていました。冒険者登録しませんか?。」

「冒険者登録?」

「はい。50年も山の奥のまたその奥に1人でポーション作り。冒険者になって冒険しませんか?まだ僕も登録してませんし。考えてみて下さい。」

「・・・そうだね。一度じっくり考えてみるよ。所で冒険者になるとどんな特典が付くの?」

「街に入る時の税金がなくなります。冒険者として入るので」

「それは、凄いね。ポーションを運び街にに入る時に払う税金が地味に来るんだよ~」

クッキーを口の中に入れて咀嚼し紅茶を一口飲む。

「あっ、この紅茶美味しい」

「でしょ。」

紅茶とチョコチップクッキーを食べながら談笑した。

ジェラルドの『冒険者登録しません?』から数日がたった。私はその間、ジェラルドが買って来た魔導式コンロが家に来た。

魔法で土間を壊し板を並べて魔導式コンロを設置する。パンもクッキーも焼ける万能タイプだ。

試し運転としてパンとクッキーとシチューを作ったが私がやろうとすると駄目と言い触らせてくれない。なぜだ。

そんなこんなで今日はポトフを作ってくれた。

「ジェラルド」

「はい」

「美味しいよ。やっぱり今度は私が作るよ」

「大丈夫です。所で説明しましたが解りました?」

「だいたいね。所で話が替わるけど前話していた冒険者登録の事だけど」

「はい。」

「登録しようと思う。冒険してみたいし。結界の事は何とかなりそうだし」

「数日こもっていたのは結界の事でしたか」

「そう。地鳴りとか気になって調べたが、これが全く解らん。あきらめた。」

「そんなあっけらかんでいいのですか?」

「よい。よい。解らんもんに時間を費やしたくないしな。それに何かあった時はその時だよ。」

「それは・・・(いいのですか?)」

「で、登録するのは今度は街に行った時にするのはどうよ。」

「はい。そうしましょ!」

その日はジェラルドと長話をしながら夕食を食べた。終始笑顔のジェラルドが見れて良かった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ