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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
108/149

108、照れる。

ついにキタ━(゜∀゜)━!

研究室にいた斎藤一が、あの円柱の試験管よりも大きい水槽から出てくる日だ。

やったね!歳三も喜ぶよ。

でも、歳三の反応が(とぼ)しいのだよ?照れてるのかな?

「今日ですよ。今日!!」

「何が?」

「斎藤一君がこの地に降り立つ日だよ?」

「そうだが?」

「・・・嬉しそうじゃない?」

「・・・」

僕と歳三の話しを聞いていた始姐は、紅茶を片手に笑いながら言葉を発した。

「嬉しいんだよ。只、新撰組の鬼の副長が顔を出しての素直に喜べて無いだけ。本心は「やったー、仲間に会える」と思ってるよ?」

片目を閉じて歳三を見る始姐。

当たりなのか、歳三は気まずそうにして緑茶を飲んだ。

顔が赤い。始姐の言うとおりただ照れてるだけだった。

「素直じゃ無いな」

「う、うるさい」

顔を赤くさせてジェラルドと始姐に言う歳三。手に持っていた湯飲みが振るえてるよ。

「さて、私は、一ちゃんの事やって来るから」

始姐はそう言って家から出て行く。

「ジェラルド」

「はい、何ですか?」

お盆に土瓶と湯飲みと茶菓子を持って歳三がいるテーブルに持って行き、椅子に座り歳三の顔を見る。

「緑茶のおかわりは入りますか?」

「ああ、貰おう。」

コボボボと緑の濃い緑茶を湯飲みについだ。

「何か濃くないか?」

「そうですねか?」

歳三に一抹の不安がよぎる。もしかして、もしかしたら始姐が作った?

意を決して一口飲む。

ゴホッ!!

吹いた!!

「何だ!?この濃さは?」

ジェラルドが土瓶の蓋を開けて中を見る。土瓶には蓋の所まで目一杯入ってるお茶葉。

「始姐・・・」

道理で濃いはずだ。試しに歳三から飲んで貰って良かった。と心で思いジェラルドは、お冷やを持ってきた。

「僕は薄めますね」

緑茶半分、お冷や半分入れて、飲む。

丁度いい塩梅だ。

彼奴(シロエ)は本当に料理だけはダメ何だな。」

しみじみ言う歳三。

始姐は紅茶だけはうまく作れる。

それは一人分に小分けされているティーバックを使用しているから

初めは1つのティーバックで二人分作った時は、薄い為始姐に聞いたら「1つしか使って無い」と言われ、「あれ、1つで一人分です」と教えてからは必要な紅茶のティーバックをいれるようになり、紅茶だけはまともに作れる様になった。それまでは、水に色が着いただけの白湯だ。本当に料理だけはダメなのだ。死人はまだ出てないが毒体制は確実に身に付く始姐の料理。

(斎藤。シロエの料理を食べても死ぬなよ?)

歳三は、濃い緑茶を口に含んだ。

「濃い・・・」

眉間にシワを寄せて濃い緑茶を胃袋に流し込んだ。

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