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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
107/149

107、ハンバーガー

始姐の料理事件から一週間が過ぎた。

今日は研究室にある斎藤一の状態を確認する日だ。

今日は歳三も来てる。

新しい未知の部屋に来る為顔が、強張ってる。

「そんなに緊張するもんじゃないよ?。ただのご対面だよ?」

始姐は、サクサクと研究室の奥に行く。僕達は、後に続いた。

円柱の中に目を閉じている女性の口からゴボッと空気が溢れた。

「生きてるのか?」

「生きてるよ。この水槽の中で大人の身体を作って行く。280日で生まれる。」

「そうか」

呟く歳三は水槽の女性を見ていた。これが斎藤一の新しい身体になるのか

「男の身体じゃ無いのだな」

「取られちゃったからな」

「そうか?」

思った以上に反応が乏しい。

「ちなみに生殖機能はないから」

始姐は歳三に話す。

斎藤一の身体は7代目のボンドガールをモデルにしてある。でも髪は金髪じゃ無くて黒。勿論瞳も黒だ。

僕達は研究室を後にした。



「今日のお昼は、ハンバーガーです。ポテトか玉ねぎリングは入りますか?」

「ハンバーガー?」

「ハンバーガー!!」

歳三は、「食べ物か?」と顔をして、始姐は喜んだ。

ジェラルドの作るハンバーガーは肉厚で厚く輪切りにしたトマトに濃厚なミートソースにレタスが付く。

「ジェラルドの作るハンバーガーは美味しいんだよ。」

「チーズは入ってませんよ。始姐がチーズが嫌いなので、そのかわりにミートソースが入ってます」

「ちーず?」

想像が付かないか歳三の頭に始姐のピーナッツチョコレート丼を思い出す。

「・・・俺は、やめとく。」

「ダメですよ歳三。歳三の分も有ります。」

笑ってお盆に載せたジェラルドお手製のハンバーガーが出て来て歳三はビックリした。

「これは?」

「ジェラルドお手製のハンバーガーです。ミートソースを添えてと玉ねぎリングと紅茶です」

「・・・ミートソースって赤い色をしているんだ。シロエが作ったミートソースは深緑色をしていた」

「始姐と違いますよ歳三。」

「始姐と一緒にするな!」と目で(うった)えかける。

「さ、召し上がれ。」

ジェラルドの声と共に始まる食事。初めて食べるハンバーガーは美味しくて玉ねぎリングも残さず食べきった。

歳三は、また作ってくれと言っていた。

「旨い。今度は、ハンバーガーに挑戦してみようかな?」

恐ろしい事を言う始姐に、ジェラルドは慌てて作らなくていいと言う。何故なら始姐が作ったパンはガチガチに硬い石のようなパンだ。スープに浸しないと食べれない。しかも作ったコーンスープは、色がまともだけど味と匂いが最悪だった。もし、防虫剤が有るならこんな感じかな?と思う程の匂いにゲロる程の味だった。

始姐本人は、旨いと言っている。味覚がヤバいと再確認をする。

結局、ジェラルドと歳三は、その日は断食をした。

えっ?その不味い料理は?

勿論ゼウスの胃袋に入ったよ。

その後1ヶ月は姿を見せなかった。

次に会ったのはげっそりと痩せていたよ。

何が有ったんだろ~?(笑)




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