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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
106/149

106、元気ハツラツ君

二日酔いで頭痛に悩まされてる歳三とジェラルド。

始姐から"元気ハツラツ君"を貰いグイッと飲んだ。

ユ○ケ○黄○液と同じ大きさの瓶で効き目は二日酔いも治る。

"元気ハツラツ君"意外と人気の高い商品で、トヨハシでは、いつも品切れ中。たまには入荷すると買いだめする人がいるので、1人2本までと制限されている。

始姐に作る量を増やしてと言われるが、始姐は笑い聞かなかった事にするのが多い。

「うーん。冷えてると飲みやすい」

「シロエ、今日は動けん。寝て過ごす~」

2人共ソファーで青い顔をして横になっていた。

始姐は、笑いながら元気ハツラツ君を飲んだ。

「良くなりましたら、食事を作ります~」

「いいよ。私が作るよ」

「「やめて!!」」

始姐の料理の不味さを知っているジェラルドと歳三は本気の拒否権を発動した。

昼まで寝ていたジェラルドと歳三は、元気ハツラツ君で昼から動けるように回復すると、始姐が悔しげな顔をしていた。

「せっかく、ピーナッツチョコレート丼が作れると思ったのに」

ぼそりと言う始姐にジェラルドと歳三はご飯の上にかけられたピーナッツチョコレートを想像して、口元を手で押さえて、心の底から思った。

((元気ハツラツ君と根性で治して良かった))

と・・・

ジェラルドと歳三はお互いを見ると苦笑いをしていた。

本当に美味しいと思っている始姐。味音痴と言うより、想像で美味しいと思ってる方がどうかしてる。



3日後の夜に始姐が考えたピーナッツチョコレート丼が出された。

僕と歳三は青くなる顔でブリキの様にギギギっと首を動かして始姐を見た。

「これは何ですか?」

どんぶりの器から垂れる黄土色のドロッとした何か

「これは何だ?」

歳三が聞いた。

「ピーナッツチョコレート丼!」

待て、待て、待て!!

チョコレートって茶色だよね?

何で、何でこのどんぶりと鍋の中身は、黄土色なの?

と、処でその前に聞きたいのですが、これは・・・何?

何て言った?

「ピーナッツチョコレート丼だ!!」

「・・・」

「隠し味に大量のチョコレートを入れたかったけど無かったからピーナッツチョコレートを入れた!!」

待て、待て、待て!!

隠し味って少し入れるから隠し味って言うの知ってますか?

それじゃ、隠し味じゃなくてただの味付けだよ、始姐!!

ガタガタ手を震えながらスプーンで持ってすくう。

黄土色の何かが、こちらを見て笑ってる様に見えてくる。

呼吸を整えて、一口食べた。

「美味しい?美味しいでしょ?美味しいよね?」

わくわくして聞いてくる始姐に撃沈する僕と歳三はスプーンを落として水を一気飲み。

不味い!、不味い!、不味い!!

人間の食べらる物では無かった!!

「始姐。料理は僕が作ります。」

口を手で押さえて片手を上げて僕は言う。

「えー!」

「「えー!」じゃ無い!作って貰え!」

口を手で押さえて歳三は言った。

やっぱり不味い。

「だってまだ、かに玉や回鍋肉やなすの味噌炒めやその他諸々作って無いよ!」

「大丈夫です。僕達が作ります」

((始姐に作らせちゃ駄目だ!!))

始姐が作った料理は全てアイゼンが美味しく食した。

僕と歳三は「うわー」っと顔をして見ていた。

アイゼンの旨い!旨い!って言って食べるアイゼンの姿は何処か怖かった。



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