102、ヤンチャな始姐
「なー、ジェラルド。」
「はい、なんでしょうか?始姐」
「私の血を受け継ぐ子はいないのか?」
「始姐が大人の女性になれれば子は作れます。」
「…作るか?」
「は?何を」
「子だよ。子。私の血を受け継ぐ子をつくる。」
「でも生まれても始姐程の力は有りませんよ?」
「それも知ってる。千年かければ私の血が突然変異目覚める者もおるだろう。その時は嫌われてれ『異端児』と呼ばれてるかもな」
「呼ばれてもいいのですか?」
「そもそも『異端者』は私の事を指して言っていた言葉だよ。化け物じみた魔法を持っていていつ自分に向かってくるか分からないけとその名前で呼ぶのも恐怖がある。じゃ名前を着けようと言うことで『異端者』つて言う言葉が生まれた。」
「今まで滅ぼした村や国はあるのですか?」
「ゲームの時代なら」
「げーむ?」
「あっ、その言葉は適当に流して。ゲームの時代に2、3個程滅ぼしたかな?大国を・・・あれは楽しかった~♪」
「・・・楽しかった?」
「新しい魔法を試し打ちに・・・ね?腹の立った大国を試し打ちにしたんだ」
始姐は恥ずかしそうにモゴモゴと顔を赤くして言う
イヤイヤイヤ
そんなに恥ずかし事ですか?
驚きですよ!驚き!!
大国を滅ぼす方が凄い事ですよ?
何ですか?
そんな恥じらいいりませんよ?
大国が一夜にして滅んだ何てニュースペーパーもんですよ!
「ちなみに聞きますが、どんな魔法を使用したのですか?」
「んーと」
人指し指を口の近くに当てて唸る始姐。
「小さな黒い玉が地上に触れたら玉が弾けて黒い手がウヨウヨ出て来て人体が弾けて血の様な赤い液体になるようにした魔法。」
何ですか?そんな魔法超怖いじゃ有りませんか?
「さぞかし痛かったでしょう?」
「それに関しては大丈夫だよ。痛み無し。少しでも触れると人間の姿が維持出来ない!」
「それは良かったですね」
ジェラルドも何処かずれてる。
「だろう?私は人にも優しいのだ?フフン」
椅子から立ち上がり小さな胸を張る始姐。
ジェラルドは可愛いなと思って紅茶を出し始姐とジェラルドはお茶にした。
「おっ?シロエにジェラルドはお茶にしてるのか?」
「歳三さん。お茶いりますか?」
「くれんのか?喉カラカラだ貰う。」
ガラスのコップに氷を入れてお茶を注ぎ、テーブルに置いた。
歳三は椅子を持ってきて始姐の隣に座る
「カステラを食べますか?」
「カステラか~近藤さんが好きな食べ物だ」
「こんどうさん?」
「新選組の局長の近藤の事?」
「知ってるのか?」
「名前位なら」
「僕は知りませんが、カステラ食べますか?」
「「食べる」」
「僕の手作りです。」
出されたカステラは、ちょっと不恰好だった。
でも始姐と歳三は美味しいと言ってペロリと食べきった。