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第189話 作戦開始

 アイリス達は自分達の考える可能性を確かめる為、そしてオニキスの思いに応えるために彼からの提案を受けるのだった。


 話し合いから数日後、つまり族長代理となっている六使でありエスメラルダの兄のベリルがカセドケプルに赴いている約三日間の間、エスメラルダの行動を見張るという作戦の日が訪れた。


「みんな、準備はいい?」

「ぴぃぴ」

「ああ、いいぜ」

「体調もお腹もばっちりです」


「みんな、あたし達の辿り着いた可能性が真実だとすれば何かしら戦いになるかもしれないから気を引き締めてね」


 一同がディーナの言葉に静かに頷く。すると部屋がノックされる。扉を開くとオニキスが迎えに来てくれていた。


「お待たせいたしました。ベリル様はカセドケプルへと立ちました。ご案内します」

「宜しくお願いします」


 あまり目立たないルートで一行はエスメラルダの邸宅へと向かう。


「屋敷の者達にも根回しは済んでおります。エスメラルダ様には私から聖女様達を招待したと伝え了承を得ています」


「色々とありがとうございます、オニキスさん」

「いえ……全てはエスメラルダ様のためですから」


 少し俯きそうになった顔を前に向けながらオニキスが言葉を紡ぐ。アイリスも微笑みながら頷いて見せる。


 邸宅につくとすぐに各自に用意された部屋に案内された。その後、別な部屋に全員が集まりオニキスから再度説明を受ける。


「先日お話した通り、聖女様達は邸宅内をご自由に歩くことが出来ます。そしてこれが邸宅の見取り図です」


「族長さんのおうちはどこも大きいですねぇ」


「もう、黙って聞きなさいよ」


 こつん、とディーナがキッドの頭を叩く。アイリス達はその様子を見て少し和む。オニキスが言葉を続ける。


「こちらがエスメラルダ様のお部屋になります。ベリル様の書斎と自室はこちら。中庭はこちらになります。自由に散策して頂ければ大体の位置はわかるはずです」


「わかりました」

「ぴぃぴ」


「私は自分の仕事をこなしておりますので、何かありましたらお呼びください」


「一番いいのは何も起きないこと、ですよね」

「ええ、その通りですね」


 ジークが気を効かせた言葉をオニキスに掛ける。彼もジークの言葉に同意していた。


「それでは、宜しくお願いします」


 先に部屋からオニキスが出ていく。残ったアイリス達は話し合いを続けていた。その中でディーナが口を開く。


「間取りを見る通り、この邸宅は二階のない平屋建てよ。族長さんの部屋には窓があって、中庭が見えるから何かあるとすれば此処ね」


「でも、ずっと中庭にいたら他のヒトに怪しまれちゃうんじゃないですか?」


 キッドが素朴な疑問を口にする。ジークが続く。


「まあ、確かに深夜まで見張ってるとなるとそうなるよな」


「オニキスさんが、夜の見回りは自分だけで後の召使いさん達はその時間は休んでるって言ってたよ」

「ぴぃ」


 補足として邸宅までの間にオニキスから聞かされていた情報をアイリスが共有する。


「それは助かるわね。いい? 日中はそれぞれ、自然に散策をする振りをしながら族長さんの動きを見張るの。一応中庭と族長さんの部屋の周りには精霊達にも見張ってもらうから何かあればあたしが皆に教えるわ」


「うわぁ、ディーナ流石ですね」

「そっか、精霊達はどこにでもいるんだもんな」

「ありがとう、ディーナ」

「ぴぃぴ」


 キッド、ジーク、アイリス達が褒める。ディーナは得意げな表情を浮かべながら口を開く。


「精霊に愛された詩姫は伊達じゃないってことよ。それじゃ各自行動しましょ。……ジークじゃないけど、あたしも何もないことが一番良いと思ってるわ。でも、オニキスさんの為にも真実を探しましょ」


 それぞれが静かに頷く。とりあえずは夕食の時間まで行動を開始することになった。夕食後は一度この部屋に集まり、再度動くことにした。


 真実を見つけるための三日間が始まろうとしていた。


数ある作品の中から本作を読んで頂きありがごうございます。

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