第2創造
吾輩は神である、名前は特にない。
吾輩は知己の神々の間でブームになっている異世界召喚、此のブームに乗ろうと思い、久しく創っていなかった宇宙を創り始めたのである。
しかしである、いざ創ろうという段になって思い出したのである。吾輩、創り方の記憶を抜いて、何処かの無へ置いていたのである。
吾輩、ウッカリである。
此処で一応言っておくのである。吾輩たち『神』と呼ばれる存在は完全なる全知全能ではないのである。出来ることは多々有れど、完全に全てを知り、何もかもが出来うる、そんな事は無いのである。抑々《そもそも》である、吾輩達『神』、此れが何故・何の為に発生したのか、其れを吾輩達は知らぬのである。此の様に吾輩達も知らぬ事はあるのである。同じく出来ない事も・・・である。
因みに、一応言っておくとは誰にか、であるが、其れは無意識の海で繋がっている誰かに、である。実の所、意識有るものは無意識下で全てが繋がり情報を共有しているのである。吾輩達『神』も無意識の海に繋がっていて、其れを宇宙創造の際に接続し、情報を構築したりしているのである。まあ、繋がってはいるが、知覚できるかどうかは別なのであるが。
閑話休題である。
ともあれ、何処かに置いた吾輩の記憶を取りに行かねばならぬのである。何処に置いたかは覚えておらぬが、置いたことを思い出せたなら其の場所に移れるのである。早速移ることにするのである。
吾輩、記憶の置き場所に移ってきたのである。如何も、記憶を置いた時は無であったが、今は其処に誰かが宇宙を創っていたみたいである。更に言うと、丁度吾輩の記憶が置いてある場所に星が創られていたのである。更に重ねて言うと、吾輩の記憶、動いてるのである。吾輩吃驚である。
そんな吾輩の現在の状況を説明するのである。吾輩の目の前には、体を持ち動いている吾輩の記憶と、そんな吾輩の記憶と戦っている生物、人間であるな、人間が多数いるのである。吾輩がそんな戦いの最中に現れたから、皆吃驚して止まっているのである。否、不味いのである、時を止めるのである。
間に合ったのである。又もや吾輩ウッカリである。皆は吃驚して止まっていただけで無く、『神』である吾輩、高密度情報体を認識してしまい、其れに存在が耐え切れず焼かれる所だったのである。其れに気付き咄嗟に時を止めたが、何とか間に合ったのである。
吾輩が安堵していると、吾輩の前にこの宇宙を創った『神』が現れたのである。なので吾輩平謝りである。危うく色々焼く所だったのである。然し何故か相手の神が恐縮しているのである。何々?吾輩の様な古き神に謝られると困る?否、吾輩が悪かったのである。謝るのは当然である。
その後も吾輩達は互いに謝っていたのである。其の後、一段落した所で、吾輩が此処に現れた理由を聞かれたのである。吾輩は記憶を取りに来たと説明したのである。そう、其処の動いてる変な物である。何?此の吾輩の記憶に、『神』である其方にも理解が出来ず、対処も何故か出来ず困っていた?失敬失敬なのである。吾輩が置いていた記憶が迷惑をかけてしまっていたとは。
再び互いに謝りあったのである。其れもまた一段落して、吾輩は記憶を回収していく事にしたのである。如何も吾輩が此処にいると、相手方の『神』の気が休まらぬみたいなのである。なので記憶を回収し、速やかに去るのである。吾輩は蠢く記憶を掴み、宇宙を創る予定地へと移ったのである。
吾輩より:吾輩の話を見てくれてありがたいのである。以下複製文章である。
吾輩、時間の感覚が見てくれている者達と大分ずれているのである。なので吾輩の話は為るべく見ている者に合わせるのであるが、大分遅く感じるかもである。
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追記である:次に記す物語は吾輩の話では無いのである。吾輩の記す話、その形式は今だ模索中である。済まぬと謝るのである。