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女王はバベルの夢を見る  作者: 胡蝶蘭
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第二章 夢

「壁も扉もぜーんぶ私の大好きなお菓子なの!」

「それはとても素敵ですね」

少年も瞳を輝かせてうなずきました。

まだ幼かった2人にとってお菓子だけでつくられたお城はとても魅力的なものでした。

「そこでね、結婚式をあげるの」

「結婚式?」

「うん。素敵な人と結婚して、子供を産んで、家族と仲良く暮らすのよ」

うっとりしながら語る王女様とは対照的に、少年の顔は曇っていきました。

「どうしたの?」

「王女様はどこかの王子様と結婚するのですね……」


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