プロローグ
レジルスという国が有る。
その国は、軍事力と科学技術に特化していたが、それを無闇に振りかざすことも無く、隣国のコラクナとも貿易や交友を積極的に行っていた。その時両国に戦争の火種になりそうなもの等、何もなかった。
しかしある日突然、レジルスはコラクナの領土を攻撃し、攻撃の中止の条件に領土の一部と半年経つごとに数人の国民を奴隷として引き渡すことを要求した。
軍事力に劣っていたコラクナはその要求を受け入れるしかなく、コラクナはレジルスの半植民地と化した。
そして、レジルスはもう一つコラクナに要求したことがある。それは当時、軍隊や政府の機密組織にしか普及していなかったというCLという特殊能力を一般人にも解放することだった。
CLとは、人間個人の性質に人工的な形を持たせた、各々の特殊な能力の総称だ。
CLに同じ物は一つもない。
国民に広まったCLも、生活に便利なものから戦いに用いられる物まで様々で国民の生活は以前より楽になった。
しかし、国民の生活が楽になったと同時に、CLを悪用して犯罪を起こす輩も出て来た。
そのことで頭を抱えたコラクナ政府は以前から政府内に有った組織にその役目を押し付けた。
彼らは右肩上がりだった犯罪の数を急増する前の状態に留めるまでになった。
それは十二年経った今でも変わらない。
そしてここにも一人、自身のCLを使って彼らを狩る者がいた。




