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会話文の限界量について

 自分は会話のかけあいが大好きです。登場人物達にバカ会話をさせて、バカツッコミをさせるのが本当に大好きです。でもやっぱりコメディオンリーで一作書ける程まだ技術が伴ってませんので、どれだけコメディ一辺倒にしようとしてもやっぱりオチとかラストになるとシリアスに向かってしまいます。その例が自分のあの作品ですね。そうです、あれです、あの変態のやつです。俗称『行き当たりばったりの変態記』。主人公が暴走したおかげで話の内容は膨らみましたが、これからはちゃんと構成考えてから書き始めようと思えたコメディーです。


 とまあちょこっとした宣伝はさておき。

 会話文についてです。


 以前、自分は見開き一ページに全く地の文がない小説というものを読みました。ジャンルはラノベ(ジャンルといっていいのかわかりませんが)。富士見ファンタジア文庫かどこかの作品だったように思えます。生徒会に四人の美少女が居て、一人だけ男。種族はイケメンのセクハラ野郎な訳でして、まあご想像の通りはっちゃかめっちゃか話してばっかの小説です。まさにこれがコメディーオンリーの小説とやらでしょう。一人称のくせに男から女に唐突に地の文の語りが変わったりしますが、ご愛敬。面白かったし。

 ですが、一回見開き全部使ってまるまる会話文というページを見つけてしまいまして。

 これでいいのか、と。

 確かに悪いことはありません。会話文の方が地の文より読みやすいというのはどんな作品でも当てはまることですし、コメディーなら会話の掛け合いが何よりも重要な訳ですし。テンポもよかったので途中で止まることもない。全く問題はありません。

 しかし、これこそラノベがラノベたる所以なのではないでしょうか。

 つまりは、地の文にあまり重きをおいていない作品が多いということです。下手をいえば、会話文だけで短編を一作書きあげることだって出来ます。実際に『キノの旅』ではそのような手法を使って書いていた短編が何作かありました。けれどもそういう人たちは地の文の重要さがわかっているからこそやっている訳です。話の流れの途中に突然会話文連打なんて普通はやれないと思います。

 まあ一概にはいえませんが、とにかく自分はこういいたい。

 ラノベだからしょうがないという価値観を捨て去って、読み応えのある文章を書いてほしいと。


 そんな考えを自分は持っていますので、いつも会話のかけあいをさせるときにはその容量についてきをつけています。そうしないとずっと会話文が続いてしまい、必然的に地の文が少なくなってしまうので。やっぱり情景描写は大事です。某ケータイ小説にもいえること。文章力がなくても、出来るだけ情景描写はした方が良い。そうすれば地の文が増えるし、なんやかんやで読み応えのある文章が出来あがっている筈ですから。


 会話文を抑えた方がいい。これは何も会話の掛け合いに限ったことをいってはいません。

 例えば。


「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


 というような過剰な繰り返し表現です。因みに有名な某先生は「刀、刀、刀、」という記述を千回繰り返していました。巷では作品の分量かせぎとか言われたりしましたが、自分はこういうのが好きなので大歓迎です。

 ただし、地の文に限ってですが。

 会話文でこういう繰り返し表現をしてしまいますと、時間の流れがおかしくなってしまうんです。会話をしている最中でも、何かを叫ぶ最中でも時間はどんどん流れている。そのなかでこういう会話文を入れてしまうと、それを聞いている他の登場人物達がなにもしていない状況が続いてしまいます。説明文の時にはいいですが、叫び声とかにはあまり多用しない方がいいのでは。

 ……とかいいつつも自分は過去作品でたくさん使ってますので、あまり指摘はしないでくださると助かります。



 会話の文を一度にどれくらいまで言わせていいのか。

 それは場面場面で異なりますし、キャラの性格、そのキャラが今どんな心理状態なのかなどなどさまざまな要因で変わってきます。

 ぶっちゃけ、語りだけで作品一つをクライマックスまでもっていくこともできるわけですし。

 でも、そういう手法を使うのは普通の小説ではあまりありません。ここらへんがラノベと普通の小説を分ける境目なのかもしれません。

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