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転生ショタ魔王、世界平和の為に家出する〜チートを持ったお人好しによる世直し旅〜  作者: 青 王(あおきんぐ)
第五章 ブリジア ギガンテス編

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73話 くっころ女騎士


 ブリジアの汚染問題も無事に解決し、街にも平和が戻った。


 そして俺達はその日の疲れを癒す為、再度温泉に入っていた。

 勿論俺は男湯である。


 

「いつまでむくれてるんだよ、エル? そんなに俺達と風呂に入るのが嫌なのか?」

 

「嫌に決まってるじゃん! 僕はスカーレットに洗ってもらいたいんだ!」


 ユーリは俺の身体を洗いながら問い掛けて来た。

 俺はそれに対し本心をぶちまけた。

 するとユーリはスンっと冷たい目に変わり口を開いた。


「何を言っているんだエル。そんな事、いつまでも許されると思うなよ?」


「ゆ、ユーリ……?」


「まぁまぁユーリさん! そう言わずに! 早くエル君の身体を洗っちゃいますよ!」


 そう言うとボンズは俺の大事な所を手で鷲掴みしっかりと洗い始める。


 ――ぐあぁぁぁぁ!!

 やめろー! やめてくれえぇぇぇ!!

 こんなガチムチに俺の息子を握られたくないぃぃ!!

 

「またそんなに嫌そうな顔して……。俺達じゃ不満か?」


「そんな事ないよねー? さぁ、しっかり洗っていくよー?」


「くっ……殺せ……! もういっその事、僕を殺してくれ……!」


「はーい、そんな事しませんよー。――――はい、おしまーい! 大人しくしてて偉かったねぇ?」


 身体を隅々まで洗われ、お湯を掛けられた俺はただひたすらに遠くを見ていた。



 ◇



 風呂から出て部屋に戻ると、湯上り姿のスカーレット達が楽しげに談笑していた。



「スカーレットぉーーー!」


 俺はすぐさまスカーレットの胸に飛び込んだ。

 これぞショタの特権である。

 

「あら、どうかしましたか、エル様?」


「風呂でユーリ達にいじめられたんだー!」


「何と……!? 本当ですか!?」


 スカーレットは俺をぎゅっと抱きしめ、ユーリ達を睨み付ける。


「いやいや待て待て! スカーレット! 俺達は普通に身体を洗ってあげただけだよ……!!」


「そうそう……! オイラ達、別にいじめたりしてないですから!」


「本当でしょうね?」


 二人は高速で首を縦に振る。


「まぁ信じてあげます。もし本当にいじめていたのなら……許しませんからね?」


 スカーレットがとんでもない覇気を放つと二人は更に高速で首を縦に振った。

 俺のこの行為は女湯に入らせて貰えなかった腹いせ。

 所謂八つ当たりである。


 ――すまん、ユーリ、ボンズ。

 許してくれ。こうでもしないと俺は今夜、涙で枕を濡らす事になってしまうんだ。



 そんなことをしていると何やら外から騒ぎ声が聞こえてくる。


「ん? 何かしら? 外が騒がしいわね?」


「リリィが見てこようか……?」


 セリーヌが窓の方へ目を向けるとリリィが立ち上がり外へ出ようとする。


「リリィ一人だと危ないぞ?」


 ユーリはリリィを一人で行かせまいと一旦止めに入る。


「大丈夫……。ふにゃちゃんも一緒だから……!」


「ふにゃあ?」

 

 リリィがそう言うと。浴衣の胸元からふにゃ丸が顔を出した。


 ――コイツ……こんな所に入ってやがったのか……。

 さっきはスカーレットの谷間にいたくせに、今度はリリィとは。

 見境ないなコイツは。


 見境がないのはいつまでもスカーレットの胸に顔をうずめている俺も同じなのだが、それはそれとして。

 リリィはふにゃ丸を抱えて部屋の外へと駆けて行った。


「大丈夫かな、リリィは?」


「心配ならみんなで後を追いますか?」


「そうね。ボンズの言う通り、みんなで行きましょう?」


 そう言うとセリーヌも立ち上がりユーリ達と共に部屋を出た。

 俺もスカーレットに抱っこされながらみんなの後を追った。


 ――あぁ、スカーレットの胸は柔らかいな。

 そして湯上りだからかいつもよりいい匂いがする……。

 最高だ……。こんな時間がいつまでも続けばいいのに――――


 盛大なフラグが立った瞬間であった。



 ◇



 旅館の外へ出ると、飲食店が立ち並ぶ大通りで女性一人に対し、ガラの悪そうな男が数名で囲み、何やら揉めている様子だった。


 責められている女性は長い金髪を振り乱し、腰には剣を下げ、シルバーの鎧を身に付けていて、さながら女騎士のような出で立ちだった。


「おい姉ちゃん。さっきテメェは何つったよ?」


「だから! この娘に謝れと言っているのだ!!」


 そう叫ぶ女騎士の後ろに、怯えた表情をしている女性が目に入った。

 

 ――うーん。どうやらあの子が男達に絡まれたようだな。

 服装から見るに、多分この店の店員かな?

 どうせあの男達があの女性店員にちょっかいをかけたのだろう。

 そしてそれを断った女性店員に男達が乱暴して、彼女を守ろうと立ち上がったのが、あの女騎士というわけだな。

 うん、俺の推理は今日も冴えてるな。

 今も尚、スカーレットの温もりに包まれているからだろうか。


 そんなことを考えているとガラの悪い男が女騎士を煽るように口を開いた。


「あぁー? 何で俺達が謝らなきゃなんねーんだぁ?」

 

「貴様らはこの娘に声を掛けただろうが! それも何度も!!」


 ――あー良くない良くない。

 嫌がる女性に何度もしつこく声を掛けるのは本当に良くないぞ。

 俺は童貞だけど、そのくらいは知ってるぞ?


「あぁ!? 俺達はただ普通に――」


「問答無用!! 貴様! ここで斬られたいか!?」


 ――おーおー。強気だなぁ、女騎士さん。

 相手がいくらかませ犬っぽい雰囲気でも男数人を一人で相手にするのはちょっとまずくないか?


 すると騒いでいる男達の中で、ただ一人椅子に座り、口を閉ざしていたリーダー風の男が徐に立ち上がり口を開いた。

 

「あのよう、姉ちゃん。俺達が一体何をしたって言うんだ? 俺達はただ、飯を頼もうとその店員に声を掛けただけだぜ?」


「じゃあ何故、何度も何度も声を掛けた!?」


「そりゃあお前、その子が返事もしねーし、聞こえてないのかと思ったんじゃねーのか? なぁ? そうだろ?」


「うっす、そうですぜ、ダンナ!」


 ダンナと呼ばれる男は堂々とした態度で女騎士に詰寄る。

 見た感じ、嘘を言っているようには見えない。


 ――おっと……?

 これは雲行きが怪しくなって来たな?

 果たしてどっちが本当の事を言っているんだ?


「それでもだ!! 貴様らに声を掛けられるのを、この娘は嫌がっていたように私には見えた!」


「そうなのか? そう思うんならその女に直接聞いてみりゃあいいじゃねーか?」


 ダンナはそう言うと、顎をクイッと女性店員の方へしゃくった。

 すると女騎士は彼女の方へ振り返り、優しく声を掛けた。


「どうなんだい? あの男共に声を掛けられて恐かったのではないか? 嫌だったのだろう?」


 すると俯き震えていた女性店員は首をブンブンと横に振り口を開いた。


「違います……。私はただ店が忙しくて、そこのお客様が声を掛けてくれたのに気付かなかっただけです……」


「…………。」


 ――おっとっと。

 これはもしや女騎士さんが一人で熱くなって勘違いしちゃっているパターンかな?

 この後どうするんだ?

 どう取り繕ってもこれは、かなり恥ずかしいぞ?


 辺りを見渡すと、彼女らの周りには俺達以外にも沢山の野次馬が集まって来ていた。


「いや、待ってくれ!? じゃ、じゃあ! 声を掛けられた事に気付いた時は!? あの時、さすがに少し嫌そうな顔をしていたよな!? 私は見ていたからな!? な!?」


 ――必死だな。必死すぎる……。

 ここまで来ると最早カッコよくすら見えて来る。


「あれは……。お店が忙しくて、ついイラッとしてしまっただけで……。あのお客様達は何も悪くないんです……! 私はあの人達に何もされてませんし、不快感も抱いていません! なのでもうこれ以上、騒がないでください! はっきり言って迷惑です……!!!」


「な、何……? 嘘……だろ……」


 ――うわぁ……今のは効いたなぁ……。

 ジワジワ効いてくるボディブローではなく、直接脳を揺らす右ストレートが顎に決まった感じたな。

 さぁて、女騎士さんはどうするんだ?

 俺もユーリ達も。周りの野次馬達までも皆、君のこの後の言動に注目しているぞ?


 すると女騎士はプルプルと身体を震わせ、うつむき加減で口を開く。


「私が間違っていたと言うのだな……?」


「そうみてーだぞ? どうすんだ? 俺達に何してくれるんだ?」

 

「ひっひっひっ! この女、よく見りゃ上玉ですぜ!」

「確かに確かに!」


 自分の非を認めた女騎士にダンナは詰寄る。

 そして下っ端達は下卑た視線を彼女に向ける。


「くっ……! 私を辱めるつもりか……!?」


「さぁーな? それはお前次第なんじゃねーか? 騎士さんよ?」


 ――チェックメイトだな。

 女騎士さん、完全に退路を絶たれた。

 もうどうする事も出来ない。


 俺を含めたその場にいた全員が、女騎士の悲惨な未来を想像した。

 刹那――――

 女騎士は徐に両手を上げ、頭の後ろで組むと、男達を睨み付けながら口を開いた。

 


「くっ……殺せ……っ!!」

 


 ――くっころ……だと……!?

 初めて生で見たぞ、くっころ女騎士……!!

 ん……? でも何で突然……?



 俺は女騎士の突然の行動に感動と疑問を抱いた。




ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m

これからも本作品をよろしくお願いします!


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