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転生ショタ魔王、世界平和の為に家出する〜チートを持ったお人好しによる世直し旅〜  作者: 青 王(あおきんぐ)
第五章 ブリジア ギガンテス編

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67話 初めての殺意


 予期せぬふにゃ丸の攻撃によりユーリ達は倒れ、俺を守る為に身を呈したスカーレットも気を失ってしまった。

 誰も俺の呼び掛けには反応を示さない。

 そんな中。唯一、俺の必死の叫びに反応した者がいた。


『何だ、まだ生きているのかぼん? ガキのくせに生意気だぼん!』


 それはブリジア中の温泉を毒で汚染し、ユーリ達を傷付けた張本人――――ふにゃ丸だった。


「何で黙ってるぼん!? もしやオレが恐ろしくて声も出せないかぼん?」


 俺を煽るような口ぶりでそう言うと、ふにゃ丸は辺りに散らばった破片を一点に集結させ元の姿に戻った。


「恐ろしい……? はは。そんなわけないだろう?」


「ぼん?」


 俺の言葉に怪訝な表情を見せるふにゃ丸。

 因みにふにゃ丸はスライムといっても目や鼻、口はあり、それを歪めたりする事で表情の変化もわかる。


「俺は貴様を許さない……。スカーレットを……ユーリ達を傷付けた礼はしっかりとさせてもらう」


「ぷぷぷ。何を戯けた事を。お前がオレをどうにか出来ると本気で思っているのかぼん? お前はさっきのオレの攻撃を見ていなかったのかぼん?」


 俺の言葉を聞きふにゃ丸は嘲笑。

 更に俺を煽るような言葉を吐き、先の惨劇を思い出させる。

 

 ――見ていたさ。しっかりとな……。

 いざとなれば俺が――なんてスカーレットに言っておきながら、実際俺は何も出来なかった。

 

 そうだ。俺は油断していたんだ。

 ユーリ達の成長を喜び、俺が手を出さずともコイツを倒せると高を括ってしまったんだ。

 そしてその結果、ユーリ達は倒れ俺を庇ったスカーレットも気を失ってしまった。

 これは俺の落ち度だ。反省しなければならない。


 だが、俺がみんなを守れなかった事とコイツがみんなを傷付けた事は話が違う。

 コイツは明らかに悪意を持って温泉を汚染し、ユーリ達を害した。

 俺はコイツを許さない。決して――――


 

「二つ聞かせてくれ。貴様は何故、温泉を毒で汚染した?」


「ぷぷぷ! そんなの決まってるぼん! この街にいる人間共を皆殺しにする為ぼん!」


「そうか。なら二つ目だ。貴様は何故、ユーリ達を傷付けた?」


「…………奴らはオレを低位の魔物と侮ったからぼん。目に物見せてやっただけぼん! オレはただのスライムではないぼん。スライムキングで先代魔王様の四天王が一人、ふにゃ丸ぼん! 人間なんかにナメられていい存在ではないぼん!!」


「そうか。それが聞けて満足だ……。これで心置き無く、貴様を殺せる……」


 俺はふにゃ丸を睨みつけながら二つの質問を投げ掛けた。

 すると奴はベラベラと馬鹿正直に答えを述べていった。

 それを聞いた俺の怒りは頂点に達した。


「お前みたいなガキが何を言おうとどうでもいいぼん。オレが気になるガキは世界にたった一人ぼん。現魔王の――――」


「それは俺の事か? 下等な雑魚スライムよ」


「…………っ!?」


 俺はそう言いながら自らの【隠蔽】を解除する。

 先まで人間だったはずの俺に、突如現れた二本の角と赤い目を見たふにゃ丸は驚愕のあまり絶句した。


「何だ? 驚きすぎて声も出ないか? ならわかりやすいように名乗ってやろう。俺が貴様らが殺したがっている現魔王のエルだ……!」


「ぷっ……! ぷーぷぷぷぷ……! まさかオレが殺したい相手が自らやって来るとは思わなかったぼん! わざわざ温泉を毒まみれにした甲斐があったぼん! これで今日からオレが新しい魔王ぼん!」


 ふにゃ丸は俺の真の姿を見て一瞬、動揺を見せたがすぐさま高笑いを始め、俺をナメ腐った言葉を並べた。


「そうか。貴様は俺を誘き出す為に温泉を汚染したんだな?」


「そうだぼん! ついでにお前が行動を共にしている人間共も殺せたし、やっぱりオレの計画は正しかったぼん! 天才ぼん!」


「ふっ。アイツらがあの程度の攻撃で死ぬわけがないだろう? ただ、みんな沢山の努力をして成長して来てはいるが、今はまだ……貴様に少し適わなかった。それだけだ……」


「今はまだ? 何を言ってるぼん? 下等な人間共がオレに勝てる日は永遠にやってこないぼん! それはお前も同じぼん! お飾りの魔王!!」


 俺が何を言おうとふにゃ丸は一切の反省を見せない。

 どころか、俺を殺す気満々といった様子で身体を膨らませ始めた。


「俺がお飾りかどうかなど、そんな事はもうどうでもいい。とにかく貴様は俺を怒らせた。俺の仲間を傷付けてタダで済むと思うな……!?」


 俺はそう言うと既に三メートルは優に超えているだろうふにゃ丸の懐へ【瞬間移動】で間合いを詰めた。


「ぼん? オレを殴るか? 殴ればさっきの奴らと同じ様な目に遭うぼん? いいのかぼん?」


「ふっ。それで俺を脅しているつもりか? 俺は魔王だぞ? 俺を怒らせた事を地獄の底で後悔しろ……【魔王パンチ 一〇〇パーセント】!!」


 そして俺は余裕の笑みを浮かべるふにゃ丸の――恐らく腹であろう部分を力一杯に殴り付けた。

 するとふにゃ丸の身体は木っ端微塵に弾け飛び、いくつかの破片は俺の身体へと付着する。

 それと同時にまた、どこからともなくふにゃ丸の声が木霊する。


『ぷーぷぷぷ! 馬鹿なヤツぼん! オレの身体は粉砕してもオレの思い通りに動くぼん! さっきは少しの破片だけだったが、今回は特別に全破片を持ってしてお前の息の根を止めてやるぼん!』


 ふにゃ丸がそう言うと、俺の身体に辺り一面に散らばった破片が集まって来た。

 そしてそれらの破片はみるみるうちに俺の身体を埋めつくして行った。


『どうだぼん? 自分の身体に爆弾を巻き付けられている気分だぼん? ぷぷぷー!』


「あぁそうだな。それともう一つ聞き忘れていた事があったんだが、貴様のコレは魔法か?」


『ぷーぷぷぷ! オレの攻撃が魔法? そんなわけないぼん! あんな低俗なものと一緒にしないでほしいぼん! オレの攻撃は全てスライムキングの固有スキルぼん! オレは全属性のスライムの技を使えるぼん! 中でもこれはとっておき……ボンバースライムのスキル【分裂爆発ディビジョンボンバー】だぼん!』


「ほう……そうか。では貴様の攻撃は全て、魔法ではないのだな?」


『だからさっきからそう言ってるぼん! 何度も言わせるなぼん!! ――――そうこう言っているうちに準備は整ったみたいぼん!』


「よし、わかった。ならば問題ない。存分にやるが良い」


 俺がふにゃ丸に何度か確認をとっているうちに、俺の身体は完全にふにゃ丸の破片で埋め尽くされていた。

 しかし俺は動じることなく、ふにゃ丸の攻撃を受ける態勢をとった。


『ぷぷっ! 強がりを言えるのも今のうちぼん! くらうぼん! オレの全力――――【集結特大爆発ギャザリングボンバー】!!』


「――――【物理完全無効障壁 展開】……」


 ふにゃ丸がスキルを発動させる言葉を唱えると、遂には俺の顔まで埋めつくしていた全ての破片達が一斉に爆発の前兆となる光を放つ。

 刹那、俺は言霊の能力で俺の身体を縁取る様に【物理完全無効障壁】を展開した。


 一見これは俺の能力でふにゃ丸の攻撃を防げるかどうかの賭けに見えるが、断じてそんな事はなかった。

 十年の修行を経た俺にとってこんなものは賭けでも何でもない。

 俺が言葉を発した時点で未来は既に確定している。


 

『ぷーぷぷぷ! どうだぼん!? オレの全力の攻撃を受けて身体は粉々になって完全に死んだぼん!?』


 爆発による煙が舞う中、ふにゃ丸の鬱陶しい声は未だ威勢よく、その場に響いていた。


「ふっ……。今のが貴様の全力か。もし本当にそうなら――――話にならんな」


『なっ……!? お、お前……今のをくらって生きて……!?』


 俺はそう言うと爆煙を手で払った。

 すると、どこからか俺の姿を視認したふにゃ丸は驚いた声をあげる。


「おいおい、驚きすぎて貴様のアイデンティティである"ぼん"を忘れているのではないか?」


『だ、黙れ……!! ……ぼん。お、お前なんかに指摘されるオレではないぼん!!!』


 自らの全力の攻撃を無傷で凌いだ俺を見て、ふにゃ丸はかなりの動揺を見せる。

 

 ――かなり動揺しているな。まぁいい。

 それより身体の破片を爆発させて尚、俺をどこからか見ていて話をしているという事は、近くに本体が隠れているはずだ。

 ソイツを叩かなければ同じ事の繰り返しになる。

 それは面倒だ。さっさと見付けてカタをつけよう。


 そして俺は【探索】を展開。

 瞬時に頭の中の地図にふにゃ丸本体の居場所を捕捉する。


「ふっ。そんな所に隠れていたのか……。よりにもよって俺の一番大切な所へ――――【瞬間移動】……!」


 俺はそう呟くとふにゃ丸の居場所へ【瞬間移動】で飛んだ。




ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m

これからも本作品をよろしくお願いします!


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