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転生ショタ魔王、世界平和の為に家出する〜チートを持ったお人好しによる世直し旅〜  作者: 青 王(あおきんぐ)
第四章 ウォルトス編

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39話 聖女と魔女


 エル達がシギサを探す為、宿を後にしてから暫くして、眠っていたセリーヌは目を覚ました。



「う……ん。もう朝……? 私、一体……?」


 セリーヌは起き上がり、ボサボサになった髪を触っていた。すると横に眠っていたリリィも目を覚ます。


「んー……。セリーヌ……? どうしたの……?」


 リリィは眠い目を擦りセリーヌの顔を見つめた。


「おはようリリィ。部屋に誰もいないのよ。リリィ、何か知ってる?」


「ううん……。リリィも今起きたとこだし……」


 セリーヌの問いかけにリリィは首を横に振った。

 部屋に残された二人は昨日何があったかを思い出し始める。



「昨日、あの後どうなったのかしら……? ユーリの鍋料理を食べた所までは覚えているのだけど……」


「リリィも……。その後急に体が熱くなって……」


「…………っ!!」


 そして二人は順に昨日の事を思い返していくと、スカーレットとの熱い夜の事を思い出した。


 

 ◇♡◇

 


「あぁーもう最悪……。私、スカーレットにあんな姿を……」


「リリィも恥ずかしくなってきた……。でも何であんな事になったのかな……?」


「どうしてかしらね……? 私もリリィも鍋を食べた後にああなってしまったから、怪しいのはあの鍋ね」


「じゃあユーリが鍋に何か入れたってこと……?」


 リリィはそう言うとセリーヌの顔をまじまじと見つめた。


「その可能性が高いわね……。でもユーリがどうして?」


「うーん……。大方、ユーリが誰かに騙されて怪しい物を鍋に入れたんじゃない……?」


「さもありなん……」


 リリィの予想は見事に真相を言い当てセリーヌもそれに納得した。

 そして二人は互いに顔を見合わせため息をついた。


 ◇


 

「はぁ……。それにしても、あんなのが勇者って私達人間は大丈夫なのかしら?」


「それリリィも思った……。でも勇者の代わりはいない……」


「そうね。私達は女神様に選ばれた勇者パーティーなんだから、勇者がどんなにアホでも私達で彼を支えていくしかないのよね」


「むぅっ……。理不尽……」


 セリーヌはアホに対して愚痴をこぼし始めるも、最後は自分が与えられた使命を全うする事を受け入れている様な言葉を発した。

 

 リリィはセリーヌの言葉を受け入れた上で、頬を膨らませ、そう呟いた。

 するとセリーヌはそんなリリィの顔を見てくすくす笑い始めた。


「むっ……なに……? リリィ何か変な事言った……?」


「ふふふふ。いいえ、何も。ただ私達も大変な役目を仰せつかっちゃったなと思ってね?」


「うーん、確かに……。でもリリィ達に魔王って倒せるのかな……?」


 リリィはそう言うと不安そうな表情を浮かべた。

 するとセリーヌの表情も真剣なものへと変わっていく。


「そうね……。正直今のままでは足元にも及ばないでしょうね。魔王がどれ程の強さなのかわからないけれど、私達この前のメテックでの魔物退治もロクに活躍出来なかったでしょ?」


「うん……。スカーレットが来てくれなかったら街に攻め込まれてたかも……」


 二人はメテックでの魔物退治の事を思い返していた。

 そしてスカーレットと自分達を比べ、その力の差に肩を落としていた。

 

 

「そうよね……。でもこのままじゃいられない。私達も強くならないといけないわね」


「うん……。リリィも強くなる……!」


 そして二人は奇しくもユーリとボンズと同じ結論に至った。その後、彼らと同様に強くなるにはどうすればいいかを考え始めた。



「強くなるにはやっぱり修行よね。私が聖女見習いの時は毎日女神様にお祈りをしてその後は魔力を高める訓練をしていたけれど、それだけじゃ駄目なのよね。きっと……」


「リリィは生まれつき魔力総量が多かったから、セリーヌみたいに訓練とかはそんなにした事ない……。もっと威力を上げる為に、リリィも訓練した方がいいのかな……?」


 二人はそんな事を言い始める。

 しかしそれはエルが気にしている二人の欠点ではないところだった。


 エルが考える二人の欠点とは、セリーヌはその凶悪とも言えるドSっぷりと、リリィは敵味方関係なく魔法を当ててしまうノーコン性。


 しかし現在はツッコミ不在の為、二人はそれに気付くことはなかった。

 そしてセリーヌはここでリリィにとある提案をする。



「ねぇ、リリィ。私達の周りで魔法が強いのは誰だと思う?」


「スカーレット……かな……?」


「そうよね。じゃあ……さ。私とリリィでスカーレットに修行をつけてもらうっていうのはどうかな?」


「…………それいいかも」


 セリーヌの提案にリリィは好反応を示した。


「じゃあスカーレットが帰って来たら二人でお願いしてみましょうか」


「そうだね……!」


 そして二人の心は決まった。

 魔族であるスカーレットに修行をつけてもらう事に。



 ◇


 二人が話を終えると、宿の外が何やら騒がしい事に気が付いた。


「ん……? 何か外が騒がしいわね?」


「うん……。なんだろう……?」


 そして二人は部屋の窓から外の噴水広場を覗き込んだ。すると噴水を中心に沢山の人が集まっていた。


 

「何? 噴水で何かしてるの?」


「魚……? 魚かな……?」


 セリーヌは目を凝らしその人混みの中心を見ようとし、リリィは見当違いな事を口走る。

 そしてセリーヌはその中心にいるのが、とても見知った顔だという事にすぐ気がついた。


 

「ねぇ、リリィ……? あの噴水で裸で何かしてるのってユーリよね?」


「あ……本当だ。何してるの……あれ?」


 そしてリリィもユーリの奇行に気が付いた。

 

「わからないわよ。とにかくまたユーリが馬鹿な事をしているってことでしょ?」


「あれ……。あの近くにいる大きい人ってボンズじゃない……?」


 セリーヌが呆れながらそう言うと、リリィはユーリの近くにボンズの姿を見付けた。


「本当ね。すごく困っているみたい。ボンズも大変ね」


「うん……。ボンズは優しいからきっとユーリに強く注意出来なかったんだね……」


 そして二人は困り顔でユーリの奇行を止めようとするボンズに同情し、哀れんだ。

 するとそこへ警備隊の男がユーリの元へ走っていくのが目に入った。


「あら? 警備隊が来たわね?」


「……あーあ。ユーリ叱られてるよ……」


「ボンズも何か言われているようね?」


「ボンズは何も悪くないんだよ……! アホなのはユーリだけなの……!」


 警備隊に叱られるユーリを窓から眺め呆れ顔を浮かべるセリーヌとボンズの無実を必死に主張するリリィ。


 そして暫くしてユーリはその場に正座させられ、ボンズは何度も頭を下げて謝り始めた。

 それを見てセリーヌはリリィに話を始める。


「リリィ? このまま旅を続けていけば私達もボンズのようにアレをしなくちゃならないのよ?」


「うーん。それはセリーヌがやって……。リリィは、いいや……」


「いいやじゃないわよ。リリィだけやらないのはずるいでしょ?」


「ずるくない……。嫌な事を嫌とハッキリ言う勇気……。それが大事……」


「…………何言ってるの?」


 リリィの訳が分からない理論にセリーヌは戸惑いつつもそう返した。


「それより、エルとスカーレットはどこ行ったんだろ……?」


「上手く話を逸らしたわね……。でも確かに近くにはいないみたいね?」


 セリーヌはリリィに軽くツッコミを入れつつも、エルとスカーレットの姿を探した。

 しかし二人はシギサのオフィスへ行っている為、こんな所にはいるはずもなかった。


 

「探しに行く……?」


「いいわね! 丁度体も動かしたくなってきた所だし、あそこのアホな勇者と可哀想なタンクも連れて行きましょう!」


「うん……!」



 そしてセリーヌとリリィの二人は、ユーリとボンズを連れてエルとスカーレットを探しに行く事に決めたのだった。



 

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