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異世界転移したチート二人組、ハーレム目指してギャグ満載の旅をする。  作者: ミリオタで何が悪い
第一章 強くなりたい
3/4

ステータス確認

 朝、時計が無いので分からないが多分六時から八時くらいに目が覚めた。

昨日から着替えてなかったので少し服がべたつく気がする。

 きっと今日色々もらえるだろうと思い、ベッドから出て日課の簡単なストレッチをする。


ガララララ


「よっす」


「だからなんで窓からくるんだよ……」


 昨晩に引き続き、雄太郎が窓から部屋に入ってきた。


「なんとなく。

それはどうでもよくてな、さっきヤバいことがあったんだ」


 雄太郎が、興奮した感じで言う。

ヤバい事かぁ異世界転移した俺らからするとよほどのことがない限り驚かないんだけど。

あと窓からのことはどうでもよくないと思う。


「俺らの小説に出した魔法が使えた」


「疲れてるんだな、さっさと部屋に戻って二度寝しろ」


 俺らの小説に出した魔法が使えるなんてそんなラノベみたいなことがあるわけがない。

異世界転移っていうラノベのテンプレが今現在起こっているのだが。


「まじだって、ホラ。"光玉(ライトボール)"」


 すると、雄太郎の手から光り輝く玉が出現する。完全に俺が小説で書いたとおりの魔法だ。

十秒ほどすると光を失っていき、崩れて消える。消える瞬間も小説に書いた通りか。


「ヤバいな」


「だろ?」


 これはヤバイ。

もし俺達が書いた小説に出てくる魔法が全部使えるのだとしたら。

世界が終わる可能性すらある。誰だよ、崩壊伝播魔法とか考えて小説に乗せた奴。

俺でした……。


「じゃあ俺も。"風玉(ウィンドボール)"」


 俺の手からうっすらと渦巻いているように見える玉が飛び出て、十秒ほどすると霧散する。

これも小説に書いたとおりだ。


「取り敢えずこれは秘密にしておこう、まだ俺らだけが使えるのかどうか分からないからな」


「了解した――」


コンコン


「勇者様、お迎えに上がりました」


 女性、おそらくメイドの声が聞こえる。

雄太郎は窓から自分の部屋に戻ったのかいつの間にかいなくなっている。

あいつの身体能力どうなってるんだよ。


ガチャ


「ありがとうございます」


「いえ、当然のことですので」


 メイドは表情をピクリとも動かさずに言う。

まるで人形みたいだなぁと思いながらメイドに着いていく。

階段を降り、広場のような場所を抜け、階段を下りる。するとそこには大きな石板のようなものがあった。

周りには、クラスメイトが半分ほどいる。残念ながら俺と仲がいい奴はいない。

だからこの世界について考えていると、後ろから蹴られる。

だが、この程度母さんに比べたら赤子以下なのでどうともなく。逆に蹴ったほうが倒れたようで。後ろからドスッっと人がしりもちをついたような音がする。


「ッツ、なにすんだよ!?」


 誰かが叫んでいるが、俺には関係ないだろうからこの世界について色々考察……もとい妄想していると今度は背中を殴られる。

肩凝りにちょうど効く強さだ。


「ん? どうした、鈴木」


 そう言って後ろを見れば。

取り巻きを連れている鈴木 亮太郎(すずき りょうたろう)がこっちを睨みつけていた。


「なんでモヤシオタクのお前がここに居るんだぁ? モヤシオタクの癖に訓練しに来たのかぁ?」


 全力で人を馬鹿にした顔でバカにしてくる鈴木にニヤニヤと笑っている取り巻き達。


「そのモヤシに蹴りを入れて、自分がこけた鈴木に言われたくない」


 クラスメイトの一部が噴き出し、一部が笑いをこらえる。

鈴木はいわゆるいじめっ子だ。

中一の頃から取り巻き達と共にオタクを虐めていたのだが。中二になって俺を虐めようとしたときに俺が返り討ちにした結果、今じゃイキリとして認識されている可哀そうな奴だ。

頭も悪いし。


「フン! そう言ってられるのも今の内だぜ!!」


「えっと、そこのお前。こっちに来い」


 いつの間にか現れた騎士の人に呼び出される。後ろからはニタニタと笑ってくる鈴木と取り巻き達がいる。


「君の仲間たちにもやってもらったが、ステータスを測らせてもらう。

この石板に触れて、"ステータス"と言ってくれないか?」


「分かりました」


 石板に触れて、深呼吸をする。

いつの間にか来ていた雄太郎が「面白そうだ」と言ってるのはいったん無視。


「ステータス」


 石板が光だし、ホログラムのように文字が浮き出てくる。




名前 茂村煌也(男) レベル12


種族 人間


筋力 60


魔力量1000


耐久10


俊敏力12000


職業 工作士


特技 工作・茂村中二流


スキル 自動翻訳・高速移動・完全記憶




「――なんだこれは……魔力量がレベル12にしては高すぎる。

それに俊敏力が俺が覚えてる限りだと過去最高値を二倍近く上回っている……

それにスキルの完全記憶、数百万人に一人持っていると言われているスキル……だが、職業が工作士となると……それに筋力と耐久が。

いや、もしかしたら」


「あの……俺のステータスってどうなんですか?」


 聞いてる限りだとずいぶん極端な感じっぽいけど。


「ああ、正直に言うと。戦闘向きではないが、十分戦闘できる強さだ。

魔法の適正によっては千年前、勇者の仲間だったという魔導士に匹敵するやもしれん」


「職業の工作士というのは?」


「……簡単に言うとモノ作りに特化している職場だ。

構造を理解してるものなら材料さえあれば正確に素早く作れる特技、工作を持っているレア職業、だが戦闘向きではない」


 なるほど……もしかしたら、俺が主人公の可能性もあるぞ。

いや、他のクラスメイトがどういう職業かにもよるな。

皆が戦闘向きの職業だったら、テンプレで俺が主人公かもしれないんだが……


「取り敢えず、ステータスを模写した紙だ。なくさない様に」


「はい、ありがとうございます」


 下がっていいと言われたので、元居た場所に戻る。

すると雄太郎が呼ばれて石板の前に向かう。

元の場所に戻ると、鈴木が俺の紙を奪い取って勝手に俺のステータスを読み。

一瞬喜んだ顔になるがすぐに絶望したような顔になる。

そして俺を化け物を見るような眼で見てくる。


「お、お前……」


「紙を返せ、なくさない様にしとかないといけないらしいから」


 鈴木から紙をうばい返し、再び自分のステータスを見る。

特技のところにはやっぱり茂村中二流と書いてあった。

 茂村中二流、俺がふざけて創作した剣術で。

元自衛隊員で、実家が剣術道場だった父の監修のもとにリアルに仕上げた小説用の剣術だ。

なんで自分の苗字を名前に入れたのかと物凄く後悔していると、雄太郎が帰ってくる。


「どうだった?」


「取り敢えず紙を交換して見せ合おうぜ、そっちの方が手っ取り早い」


 雄太郎が紙を手渡してきたので、俺も渡して交換する。

紙を見ると、雄太郎も雄太郎で極端なステータスだった。




名前 北原 雄太郎(男) レベル23 


種族 人間


筋力8000


魔力量5


耐久12000


俊敏力60


職業 解体士


特技 解体


スキル 自動翻訳・筋力倍加・耐久倍加




「俺達、真逆やな」


「そしてチートっぽいな……俺らが主人公の可能性あると思うか?」


「あるだろ」


そう言いながら、お互いに紙を返して、残りのクラスメイトがステータスの書いた紙をもらうまで。この世界について考察しあっていた。

 ケモ耳少女はいるのかしらね。

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