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第13話 幕間 『黒幕』



 ・・・ベリアルは和流石建設の社長室にいた。





 「首尾は?」




 えらく立派な革製の椅子に座った和流石八千王が尋ねる。







 「孤児院は全壊、土地の権利キーデータも入手、院長及び孤児院の連中もほぼ葬り去りました・・・。」




 「ん・・・? ほぼ? 全員ではないのか?」






 「プロレスラーのライオンマスクに扮した謎の男に邪魔され、二人のガキを逃してしまいました・・・申し訳ありません。」




 「な・・・なんだと? 大丈夫なのか!?それは失態だぞ!」






 「それは、大丈夫です・・・。私の能力『ザ・ブレインレス・スロングス・ステップス・オブ・テラー』の黒炎で証拠は全て消してきました。それに、ガキの一人がビヨンド能力者だった・・・。あれは想定外です。」




 「むぅ・・・探し出して必ず始末するんだ!いいな!高い金を払っているんだ!二度の失敗はないぞ?」








 「かしこまりました・・・。ですが、私一人では骨が折れる・・・。十魔剣を使いましょう。」




 「な!?十魔剣だと・・・?さ・・・さすがは、裏の世界で『悪魔の貴公子』と呼ばれるベリアルだな・・・。十魔剣ともつながりがあるのか・・・。」




 十魔剣とは、裏の世界で名の知れた暗殺者集団だった。




 さすがの、和流石もその存在の噂ぐらいは聞いたことがあった。かの十魔剣に消された要人は数しれず・・・。




 







 「では、私はこれで・・・。」




 「うむ・・・任せたぞ・・・。アクノ様も期待しているからな・・・。」




 「は!」







 和流石建設の本社を出て、闇に紛れたベリアルは、つぶやいた。




 「くっ・・・下っ端のバカめが調子乗りやがって・・・。私の本当の主は決して貴様のような浅はかな思考はしない・・・あの方は偉大だ・・・。」




 そう言って、ベリアルは本当の主のもとに向かった。










 暗く広い部屋に一人の若い男・・・服装は顕著に良い服と分かるものを着ていて、端正な容貌の持ち主・・・が座って、クラシック音楽を大音量で聞いている。




 部屋の調度品は非常にセンスが良く、高価なものばかり。壁にはあらゆる名画が飾られていた・・・。




 薄暗い明かりがほんの少し揺らいだような・・・そんな気配がした・・・。








 「・・・ベリアルか・・・。」




 「はっ! さすが、お気づきでしたか?」








 「ふふふ・・・まあ・・・さすがの隠形ではあったがな・・・私には通じない・・・。」




 「おみそれしました・・・さすがは我が主・ガルウ様・・・。」




 





 ベリアルが話しかけた男は、世界有数のゾーン財閥の若き天才起業家であり、ゾーン財閥当主の実の弟でもある、ガルウ・ザビアという男であった。




 ベリアルの本当の主人は、この男ガルウその人であった。







 「アクノ大臣に任せた例の案件か?」




 「はい・・・そのことで一つご報告が・・・。」







 黙ってベリアルの報告を聞き終えたガルウは、不敵に笑った。




 「ふふ・・・面白いではないか・・・野に潜んでいたビヨンド使いか・・・。ウンディーネ系の情報網では補足できていないヤツラか・・・。」




 「おそらく・・・ライオンマスクが本当にあのプロレスラーの男とまさか同一人物ではないとは思われますが・・・


あの者をコピーしたあのミギトというガキ・・・あの能力も危険ではありますね。」




 「ふーむ、まあ、わかった。十魔剣の連中をお前に従わせる・・・。決して、あのエリアのスーパーショッピングエリア計画を邪魔だけはさせるな・・・。」




 「は!おまかせを・・・。」




 「うむ、期待しているぞ。」










 「ギレノ兄さんやドーズ兄さんたちの期待を超えてやる・・・そして、いずれは当主の座は・・・私のモノだ・・・くくく・・・。」




 ガルウはそうつぶやいた・・・が、そのつぶやきをもう聞いていたものは誰一人いなかった・・・。









 ここで、この世界のことを少し説明しておこう。







 この世界は宗教が統一され、国家というものが廃止された・・・。




 すべては、超人工頭脳、『超A・I.』が管理する社会となった。







 だが、『超A・I.』は全部で5つのネットワークに別れた。




 資本主義社会を優先させることを至上とするウンディーネ系。


主な支配地域は、北米エリア、や西ヨーロッパエリア、南米の一部、オーストラリア。


 ウンディーネ系に属する人たちは世界最大の派閥である。"




 共産主義社会を優先させることを至上とするノーム系。


主な支配地域は、東ヨーロッパ・ロシア・東アジアの一部。


 ここに属する人たちは、資本は分配されるべきと考えている。




 宗教・信仰を優先させることを優先とするエーテル系。


主な支配地域は、中東エリア、北アフリカ、東南アジアの一部。


 ここに属する人たちは、統一宗教を至上と考えている。







 独裁・覇権主義を至上とするサラマンダー系。


主な支配地域は、アフリカ、中央アジア、南米の一部。


 彼らは、すべての人類は独立し、サラマンダー系のもとに統一されるべきと考えている。




 そして、地球よりも宇宙に進出していくことこそ人類の至上とするシルフ系。


主な支配地域は、インド・東南アジア・オセアニアエリア。


 ここに属する人たちは、進取の精神で宇宙に旅立つことを使命と考えている。




 





 彼ら『超A・I.』は、その考え方の違いから、たびたび戦争を起こし、また裏世界で争い、さらに経済でも覇権を競っていた。




 そして、そんな争いで活躍しているのが、ビヨンド使いだった。




 進化した人類・・・なのか、特殊能力に目覚めた人たち・・・人類の向こう側へある種の到達を果たした彼ら。




 一般の人たちが知らない裏の世界では、彼らが暗躍し、苛烈な争いを続けていた。




 





 そんな中、ジャパンエリアは、基本的にはウンディーネ系の支配域に当たるが、他の超AI系の派閥も複雑に絡み合った特殊地域だった。




 何でも受け入れる人たちが多いのか、全ての系統の超A・I.が共存しているといっても過言ではなかった。






 




 また、各勢力のスパイ・諜報員などが大いに暗躍しているのも、このジャパンエリアの特徴でもあった。




 そして、例のランキング鑑定集団・アカシックレコーズのエージェントも多数、暗躍しているのも間違いなかった。




 




 現・ジャパンエリア統括官は、各超A・I.の支持を受けた、ギレノ・ザビアであった。




 だが、そのもとに開かれた議会委員には、各派閥のものが入り混じっていた。




 よって、独裁政権ということにはならなかった・・・が、大きくウンディーネ系が支配力を伸ばす勢いではあった。




 




 そして、世界の勢力図では、ウンディーネ系のエリアの代表は、ビッグ・フューラーと呼ばれる大総統の地位についている人物であり、


北アメリカエリアや、ウエストヨーロッパエリア、オーストラリアエリア、サウス・アメリカの一部地域に、強い統制力を持っている。







 


 


 ノーム系エリアでは、百獣の王と呼ばれる代表、ダート・ヨミ・カイードが支配している。


表の世界でも有名人で、彼に挑戦して勝てばいつでもその地位を譲ると豪語していた。まさに力でその権力を誇示していた。






 そして、エーテル系エリアでは、法王の地位についている人物、ホウオウ・ケンドゥールがその代表である。法王のホウオウだ、名前がややこしい・・・。


が、ここ最近、そんなホウオウ法王の姿を見たものはいないという。


 どこかの山奥で修行をしているらしい・・・。まさに宗教色が強いエリアだ。






 さらに、サラマンダー系エリアでは、軍事政権となっていて、裏社会のマフィアと軍産複合体の軍閥が牛耳っていると言われている。


代表の人物は、ジョー・ギリアン・ユウジェロという人物で、人類最強と呼ばれる軍人だ。






 シルフ系の代表格は地球上にはいなくて、宇宙開発のために月、ムーンエリアにいるとされている。


名前だけは有名で、宇宙の帝王と自らを呼んでいるフリザード・クラーケンという人物だった。


 地上での代理人は、最高の頭脳と言われるアイン・シュタインゲート博士だ。









 まさに、世界は統一されたはずだが、結局の所、勢力争いを続けているということだ。




 人類はやはり愚かな種族なのだろうか・・・。






 





 そして、その人類が生んだ超A・I.もやはり、愚かな種族ということ・・・。"





 ミギトはそんな世界で、ビヨンド能力という特殊能力に目覚めてしまったのだ。




 そして、彼の戦いはこれから始まるのだーー。





 




 


~続く~




※私の作品の全ての登場人物・団体・セリフ・歌などフィクションのものではありますが、今まで生きてきた人生の中で触れた作品について、オマージュやパロディ、インスパイアされたものについては、全て私からのオリジナルに対する深いリスペクトがある事をここに誓います。


わかる方にはニヤリとしていただいて、温かい目で見て頂けると幸いです。


ブックマークと感想お待ちしております。よろしくお願いします。

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