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プロローグ ~ランキング鑑定組織~

 この世の全ての価値観は、ランキング鑑定の評点に左右され、人々はそれに熱狂する世界……。

人々はランキング結果に一喜一憂し、熱狂した。一夜にしてホームレスがランキング上位になり、人々の注目を浴び投資が殺到する、そんな現象はランキングドリームなんていう呼ばれ方もした。


 そして人々はその驚くべき調査鑑定評価を絶対的なものと信じるようになっていった……。

企業や旧国家、今はエリアというが、個人、権力者たちもランキングを恐れ、またその結果に左右されていくのだった。


 彼らランキング鑑定組織のことを人々は、アカシックレコーズ(全てのデータを持つもの)と呼んだ。


そして、主人公・ミギト・イズウミ(未擬斗・伊豆海)はそんな世界で謎の鑑定組織・アカシックレコーズに入って、鑑定しながら俳優ランキング1位を目指していく、そんな物語です!



※私の作品の全ての登場人物・団体・セリフ・歌などフィクションのものではありますが、今まで生きてきた人生の中で触れた作品について、オマージュやパロディ、インスパイアされたものについては、全て私からのオリジナルに対する深いリスペクトがある事をここに誓います。


わかる方にはニヤリとしていただいて、温かい目で見て頂けると幸いです。





 この世の全ての価値観は、ランキング鑑定の評点に左右され、人々はそれに熱狂する世界……。



 2x97年、世界は地球という惑星全体で宗教統一革命が起き、宗教は統一され、

2x01年から、『The Calendar of the Earth's Decided Order(地球決定秩序暦)』、通称EDO暦元年となった。



 その後、世界平和が訪れた……。






 ……なんてことはない。超人工頭脳(超A・I.)が誕生し、世界が超高度に発展しても人の本質は変わらない。

統一された世界で五大派閥ができ、相変わらず戦争や経済戦争、果てはサイバー戦争、また宇宙の資源争い……人間が生み出した超A・I.もやはりヒトの子だったということだ……。





 

 そんな中、数年前から謎のランキング鑑定組織が、ランキング評価を開始し、あらゆるすべてのものを調査鑑定し、全世界の人々の白日の下にさらすという行為を始めた。


 ある政治家は隠していた過去の悪事をばらされ、良い政治家ランキング評価を大幅に下げられ、代わりに悪人ランキングが急上昇し、失脚させられた。


またある大手企業は組織的な人体実験を暴露され、優良企業ランキング上位常連から、一気に悪徳企業ランキング急上昇となり、破綻した。


 さらに、一介のホームレスだった男がいつも人々に奉仕し、飢える子どもたちを支えていたことが明らかにされ、優しさランキング急上昇となり、彼は次の日から世界の大スターとなった。


そして、貧乏で明日の食べるものさえ保証されていないある子どもが、超人スポーツの才能ランキングで見い出され、彼はその後世界のスーパーヒーローとなった。



 人々はランキング結果に一喜一憂し、熱狂した。ランキングドリームなんていう呼ばれ方もした。


だが、その鑑定をしている組織?の正体は決してわからなかった。超A・I.の完璧な追跡・計算・調査でさえ、その影さえわからずにいるというのだ。それは驚異的なことだった。


 そして人々はその驚くべき調査鑑定評価を絶対的なものと信じるようになっていった……。

企業や旧国家、今はエリアというが、個人、権力者たちもランキングを恐れ、またその結果に左右されていくのだった。


 彼らランキング鑑定組織のことを人々は、『アカシックレコーズ(全てのデータを持つもの)』と呼んだ。







 

 そしてそんな中、とある軍事施設からこの物語は始まる。






 その軍事施設は中で人体実験(国際的に禁じられている)を行っていると噂のあった施設だ。

厳重にセキュリティが引かれ、幾重にも警備も強化されていた。誰も忍び込むことさえできず、また超A・I.サラマンダーにより防衛されていてハッキングは不可能だった。


 その施設の地下へ行く秘密のエレベーターの前に屈強な銃を持った兵士が二人、等間隔に間を空けて警備をしていた。





 「なあ、おい、ちょっと変な感じがしないか?」


 「はぁ……? なんかおかしいか?」


 「いや、なんとなく、誰かに見られてる気が……。」


 「おまえ……疲れてるんじゃないのか?」




 二人の兵士がそんな会話をしていたところ……エレベーター前の通路の奥の方から、白い影が……近づいてくる……。

それは明らかに古典的ないわゆる幽霊の姿をしており、冷気すら感じさせられる。


 「おい!あれは何だ?」


 「わ……、わかるわけねえだろ?」


 「とにかく、緊急警戒通報を……!」



 そういって兵士が、もうひとりの兵士の方を振り向いた瞬間、その仲間であるはずのもうひとりの兵士に、突然、兵士は顔を掴まれたのだ!


 「な……!? ふざけてる場合じゃ……!」


 兵士がそう言った瞬間に、もうひとりの兵士の腕がだんだん変化し、太いそれはデンキウナギのような色とツヤツヤしたものに変わり、首に巻き付いたかと思うと……。


 次の瞬間、強力な電気ショックが兵士を襲った!兵士は一瞬にして意識を失い、崩れ落ちた……。




 

 「うい~っす!ご苦労さま!」


 そう言って腕をウナギのように絡ませつつ兵士は、白い女の幽霊に話しかけると、その瞬間、白い幽霊は消え去り、黒い全身スーツの女性……スーツのせいでボディラインがはっきりしている女性が、現れた。


 女性は、もうひとりの兵士だった男が、デンキウナギのような手から普通の手に戻り、さらに兵士の姿から、雑誌のモデルのようなファッションの20歳くらいの男に変わったのを見て、


 「はぁ……。いつもながら、まったく姿変わっちゃうのね、見事ね……、その能力……。」


男も同じくボディラインがはっきりして巨乳のスーツの女に言い返す。


 「いやいや、君だって、さっきの幻影、マジでビビっただろ? 僕まで怖がらせることないだろ?」



 

 「なによ、でも助かったでしょ? この兵士の人、近接戦闘のプロよ? あなたまともに近づけなかったでしょ?わたしに感謝してよね!」


 「おう……。まぁ、助かったよ、サンキュな。」


 そして女性の持っていたカードキーでエレベーターの扉を空け、二人中に入り込み、地下へ降りて行った。





 地下には研究施設があり、凄いのはそのデータ量だ。

そのすさまじいデータ量を誇る研究施設の中では、数十人の研究員が働いていた。


 そんな中、奥のエレベーターが開いたかと思うと、さっきの兵士の姿に戻っていた男が出てきて叫んだ!


 「火事だ!避難しろ!命に関わるぞ!」






 その瞬間、警報が鳴り響き、緊急放送が流れる。


 「作業員の皆さん、火災が発生しました。至急避難してください。」


 研究作業していた数十人の科学者達は、我先に兵士に従って、避難することになった。





 そして、その後……。誰もいなくなったその地下の空間を大量の水が包み込んだ。


 その後、水が引いたその後に、一匹の大きな獣が佇んでいた。






 「終わったかい? カッパちゃんよ……。」



 巨体の獣がそう言うと……天井から水玉が大きな塊となって垂れ下がってきた。



 「カッパじゃないって何度言ったらわかるのら!? ん~……。やっぱり脳もケダモノさんなのかしらね? このウルフは……。」


 そう言って水玉だった塊が女性の姿に変わっていく……。



 「いいですか? あたしの名前は、シャオショウ(沙和尚)なんだってばぁ~!!」


 「どっちも似たようなもんだろ……。」


 「もお!! ま、いいのら。あとはウルフちゃんに任せたよ、こんな施設残しておけないから。データはあたしの水に全て記録したから……。」


 「おおとも! 任せろ! 暴れるのは俺の専売特許だぜ!」




 ****





 半刻ののち、黒い煙とともに燃え上がる軍事施設から少し離れた崖の上から、一人の男が施設を見下ろしていた。


 するとその後ろから、4つの影が音もなく近づいてきて、少し離れたところで止まった。



 じっと立ってみていた男が、後ろを振り返ることもなく言った。


 「首尾は?」




 黒いスーツの巨乳の女が答える。


 「マモン様、上々です。」


 「そうか……。ウィッチよ、よくやった、これであの企業も終わりだな。」



 そのマモンと呼ばれた男が振り返りる。


 「ジン・アクターも手慣れてきたな、さすがは俺様の見出したヤツだな。」


 「ウルフ、破壊は徹底したな?」


 「シャオショウ、データは後でセブンシスターズの本部に届けておけ。」         



 その次の瞬間、彼らは一瞬にして姿を消した……。




 そして静寂だけが夜の闇に燃え上がる施設を包んでいたのだった―。






~続く~




私は空想・夢想することが好きなのです。少年の頃に読んだ小説や漫画、神話・映画のワクワク感、衝撃、憧れ、謎への好奇心…それら全てにおいて全く同じ感覚・熱を持つということまではないかもしれませんが、しかし、何一つでもいい、共感し語り合える仲間がみつかればどんなに世界は楽しいだろうか。そう思って私のすべてを創作にかけることにしました。少しでも何かを感じて頂ける作品であれば私にとっても幸いです。


※私の作品の全ての登場人物・団体・セリフ・歌などフィクションのものではありますが、今まで生きてきた人生の中で触れた作品について、オマージュやパロディ、インスパイアされたものについては、全て私からのオリジナルに対する深いリスペクトがある事をここに誓います。


わかる方にはニヤリとしていただいて、温かい目で見て頂けると幸いです。

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