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のじゃのじゃ転生譚 ~のじゃ語尾チート少女のあんまり冒険しない冒険者生活  作者: 七井
オルンのお悩み相談を受けるのじゃのじゃ少女
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オルンの楯修行、の準備なのじゃ

こんにちは。

新しい職場環境3週目が終わりましたが土曜出勤が3度あった気がします。ナニカがおかしい。


小間切れに書いていると自分で内容が把握できなくなるので正直悩んでおります。あと疲れております。

 バドミントンをやりこんだ夜のこと、一つモリエに糺しておきたいことがあったゆえ訊いてみたのじゃ。

「のう、オルンはかなり実力に関して思い悩んでおったのじゃ。双子のどちらかに良いところを見せたいとかがあるのかや?」

 双子の両方からチヤホヤされたいハーレム願望なぞをもっておるようであらばちょいとモいでおくのじゃが。


「お兄ちゃんのことなんて分からないよ。けどサーデやマーセのどっちかが義姉ちゃんとか遠慮したいなあ」

「あははっ。確かにのう」

 モリエの表情に思わず笑いが漏れたのじゃ。


「実際のところ、ガンが中央に行っちゃうことを考えて焦ってるのかも。焦っても良いことはないんだけどね」

「ふむ、そう言われると修道会を作ったわらわとして責任を感じぬわけでもあらぬのじゃ。真面目に考えてやらねばならぬの」

 少し真剣な表情になって言うモリエにわらわも同意したのじゃ。兄であるガントがおらぬようになった後の双子等は危ういという気持ちと共に、兄に甘えぬ分成長するのではあらぬかという期待もあるのじゃ。

 無断討伐もその延長線上のやらかしであったゆえ期待しすぎてはならぬのじゃが。


「ん。でもミチカの言うことを聞いて楯を試すことになって驚いてるよ。前はジーダルさんに憧れて剣一本で勝負してて楯を勧めても嫌がってたからね、お兄ちゃん」

 正直、雪の椿の構成を考えればオルンが楯を持つべきなのは当然なのじゃ。オルンのほかは槍二人に弓、魔術師なのじゃからの。それでも楯を今まで持っておらんかったのには本人の拘りがあったということなのじゃ。


「それは怪我をするまでジーダル等と組んでおった熊さんと会ったこともあるのやも知れぬの。元はジーダルにも別に楯役がおったわけなのじゃからの」

 片足を失って引退し、料理屋の主人となった元冒険者の熊さんにはベルゾから幾つか既にお披露目が済んでおる料理のルセットを流してもらっておるのじゃ。わらわの調理関係の仕事の密度を下げるために矢面に立ってもらおうという腹なのじゃ。うむ、これもまた楯役なのじゃ。

 その熊さんの名に恥じぬ立派な体格を思い出しながら、あれに比べるとオルンは細すぎるやもと心配もしてしまうのじゃ。


「それ以前にジーダルさんのように剣一本で攻防をこなすような腕前じゃないんだからね。そして私たちのほうもセイジェさんのような技量じゃないし」

 熊さんのことを考えながら一人頷いておったら相変わらずの妹視点からの厳しい評点が入ったのじゃ。今回楯を使うことを肯じたことに納得しつつ、以前提案したときには拒否されたことを未だに納得してはおらんかったと言うあたりなのじゃ。

 妹怖いのじゃ。


「戦い方を変えるのは勇気の要ることなのじゃ。その勇気を持てたことをわらわは好ましく思うのじゃ。そして何とかしてやりたいものなのじゃ」

「そうだね」

「まあわらわは楯と言うてはみたものの門外漢なのじゃ。ジーダルを呼び出したゆえ彼奴が楯の選択を褒めてなんぞ言うてやれば良いのじゃ」

 わらわがパーティで近接戦闘を行うと仮定したならば、どちらかと言えば双子等のほうに近い立ち位置なのじゃ。その仮定の上でならば双子等との連携上のアドヴァイスはできると思うのじゃがの。まあ何にせよ明日のことなのじゃ。


「ふふ、そうだね。じゃあおやすみ、ミチカ」

「うむ。闇の神の安らぎに満ちた眠りが其方のもとにあるよう。おやすみなのじゃ、モリエ」

 おやすみの挨拶を交わしてモリエは自室に下がったのじゃ。

 屋敷に越してきて以来就寝前にこうしてモリエやメイドさんと私室や寝室でお喋りをすることも多いのじゃ。


 越してきて直ぐは双子等もよく来ておったのじゃが今は寝付きが良うなったらしゅうてあまり来ぬのじゃ。

 双子等は最初一人部屋に慣れず一緒に寝たりしておったようなのじゃが、これはベッドメイクをするメイドさん情報なのじゃ、今は各自の部屋でちゃんと寝ておるようなのじゃ。

 思いがけぬ繊細さと直ぐに順応する剛胆さが同居しておるのじゃ。

 まあどうでも良いのじゃ。わらわもミチカではのうてアーネとして孤児院の雑魚寝の子ども等の体温をなつかしゅう思うこともあるのじゃが、まずもって今の寝台の寝心地は前世を含めて最高級なのじゃ。

 寝具にくるまり取り留めもないことを数瞬考えたのじゃが、<遮光>の闇のベールの効果もあってわらわは転がるように眠りに落ちたのじゃ。


 翌朝、<遮光>の闇のベールの効果もあってか相変わらず気持ちの良いすっきりとした目覚めなのじゃ。

 入念にストレッチをしてロードワーク、と言うのがわらわの朝の習慣なのじゃが一緒に暮らすようになって雪の椿の皆もついてくるようになったのじゃ。

 それは良いのじゃがストレッチにはメイドさんや子ども等も参加するようになったのじゃ。まあ悪いことではあらぬのじゃ。

 あれじゃ、子ども等用にラジオ体操を思い出して書き出しても良いやも知れぬのじゃ。冒険者協会で行う予定の子ども教室に基礎教練を入れると言うておったのじゃがそこにも流用できると考えておるのじゃ。


 朝の日課を終え、<洗浄>で汗を流して朝餉を摂り幾つかの荷物をに馬車に詰め込んで修練にお出かけなのじゃ。

 肝心の楯は木製の練習用のものを早速武具屋から届けてもろうておるのじゃ。これに関してはオルンが実際に使つこうてみて適性を確かめねばならぬゆえサイズと形を違えて数枚準備しておるのじゃ。

 求められておる能力的には大型の方楯であろうが今の身軽さを活かすならば小型の丸楯であろうの。

 まあやってみて考えるのじゃ。


 馬車で行くのは楯を複数枚と昼餉の準備を積んでおるからなのじゃ。

 オルンの御者はマインキョルトに来るまでの旅以来でどことのう懐かしいのじゃ。安心感があるのじゃ。

 そして御者仕事をオルンのもとで学んでおる子ども等のうち年長の二人、コーズと馬耳のソルゴも同乗しておるのじゃ。戦闘訓練にも興味のあるお年頃なのであろうの。

 正直お勧めの進路ではあらぬのじゃが、情勢が落ち着いたら冒険者コースなのやもの。


「しばらく練習できなかったからあたしたちも楽しみ」

「海小鬼(ゴブリン)をバッサバッサと薙ぎ倒したあたしたちの槍捌きを見せてあげるよ!」

 槍の修練をしばらく禁止されておった双子等のテンションが上がりまくっておるのがちょっと不安なのじゃ。

「まあ見せてももらうのじゃが、楯を持ったオルンを軸に連携を組み立てるのが今日の目的なのじゃ」

「任せて!」

「バッチリだよ!」

 うむ、不安なのじゃ。


 昼にジーダル等がやってくるのじゃが、それまでに簡単に形は付けておきたいのじゃがのう。


お読み頂きありがとうございました。

次回更新未定ですがよろしくお願いします。

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