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のじゃのじゃ転生譚 ~のじゃ語尾チート少女のあんまり冒険しない冒険者生活  作者: 七井
第四章 冒険者見習ののじゃのじゃ少女
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現在の課題を確認するのじゃ

こんにちは。

少し整理してみました。説明回的な?

お付き合いいただけたら幸いです。


「父さまも問題は微分すべし、と言っておったのじゃ」

 ズークさんの茶問屋からは馬車で戻ったのじゃ。また世話になるやもと思うたゆえ御者さんには一日つき合わせた分少々多目に心付けを渡しておいたのじゃ。

 で、明日はやっと予定がないのじゃ。と思ったのじゃが、考えると冒険者協会にも顔を出し、商業組合で手続きを完了させたり物件を確かめたり、あと話すこともあるのじゃ。そして香辛料探しに行ったりもしたいのじゃ。

 うむ、なんなのじゃ、この忙しさは。

 と言うわけでちょっと抱えておる仕事や問題、やりかけておる物事なぞを少し整理する気になったのじゃ。


 列挙して考えるのじゃ。

 冒険者鑑札の問題。これはギルマスが会議に行って帰ってきたら判ることゆえどうでもいいのじゃ。

 住む場所探し。いつまでも宿暮らしでは落ち着かぬのじゃ。それ以上に好きに出来る厨房が必要なのじゃ。優先度高しなのじゃ。

 衣裳、装備。皮鎧とセスタスを受け取りに行くことを忘れぬよう気をつけるのじゃ。衣裳は仮縫い待ち。更に忙しくする必要はないのじゃ。

 型紙について。これはエッツェさんに丸投げのままで大丈夫のはずなのじゃ。


 調理、香辛料関連。厨房が手にはいるまでの優先度は低いのじゃ。しかしわらわ自身の満足のためには手を抜けぬのじゃ。パン種の入手もまだなのじゃ。燻製用のチップも受け取らねばの。

 仕事としての調理。商業組合との約束は厨房の確保や香辛料の研究後なのじゃ。先送りで大丈夫なのじゃ。茶菓子工房は早急に作るものを決めてしまうのじゃ。クッキーなぞはモリエに指導も任せるとして、緑茶に合う菓子も考えたいものなのじゃ。優先度保留なのじゃ。

 碁、いや王と鯱の駒に蛤を使う時の貝の身の方。連絡が来たら考えるのじゃ。持ってくると言っておった分は来週ゆえ先送りなのじゃ。

 熊さんの店。うっかり忘れかけておったのじゃが、アフターサービスが必要になるやも知れぬのじゃ。声が掛かる可能性は考えに入れておくべきなのじゃ。

 チーズの普及や生産。まあ方向さえ示してやれば商業組合がきっとやってくれるのじゃ。とは言えチーズを使った料理のルセットを提供する必要はあるであろうの。


 神殿、修道会の諸々。これは祈祷師が足りぬと言う問題が残っておるのじゃ。他国から引き抜いてくる作戦が上手く行くと良いの。しかし基本的にはベルゾを引き入れたことによって効率化が進み、わらわの仕事は祈祷治療が主なのじゃ。

 祈祷書。まだ修得していないものがあるのじゃ。そして祈祷を選び祈祷師引き抜きの材料にするゆえある程度急ぎ案件なのじゃ。

 神殿の屋台。人手の確保を口約束ではなくきちんとしておかねばならぬのじゃ。菓子の方は工房の状況次第、調理の方は考えるとして優先度高めなのじゃ。

 信仰のあれこれ。正直、神殿は重く見られておらぬのじゃが、逆に神殿に対する敵意や悪意もまだ出会でおうたことがないのじゃ。ゆえに楽観でよいのじゃ。


 魔法具工房。<回転>関係を依頼しておるのじゃ。純粋に興味もあるゆえ見学は待ち遠しいのじゃが、まあ手伝う気はあるものの基本エインさんが勝手にやるはずなのじゃ。

 盤上遊戯。広めるに当たっての種は播くつもりではおるのじゃ。競技会に関する提案もしたのじゃし、これもまたエインさんが頑張る事柄なのじゃ。

 髪油として椿油と木の櫛。これは提案した時点でわらわの仕事は終わりなのじゃ。化粧水なぞ作ってみるのも良いのじゃが、わらわは若さに守られておるゆえ優先度は低いのじゃ。


 ガントとベルゾのそれぞれの魔術の師匠との面会。これはまあ楽しみではあるのじゃ。学べることがあると期待しておるのじゃ。

 これは明後日の夕にガントとベルゾに会うゆえその折りにちゃんと約束すべきであろうの。

 そして孤児なぞの問題なのじゃが、これはちゃんと分解して考える必要があるのじゃ。孤児が城市に存在する孤児院のキャパシティを越えておると言う問題と子どもの扱いが酷い冒険者と違法な奴隷商人が裏にいるのではないか、と言う問題は関連しておっても別問題なのじゃ。


 孤児問題は冒険者協会が特例を利用して見習いの見習いと言う名目で保護しておるのじゃが、それだけでは無理があると言う状況なのじゃ。わらわの感触ではこの問題の認識度が低いのじゃ。認識しておらなんだらそれは解決に動くはずもないゆえ、総督府へ意見を上げることが出来る立場のものには問題を認識してもらえるよう気がけるのじゃ。

 わらわに出来ることは少ないのじゃが読み書きなぞの教室を通して子供らのスキルアップと受け入れ先の拡大、そしてそれを通して問題の周知に勉めると言う考えなのじゃ。

 他、今公的な資金が投入されて運営されておる孤児院が二つしかないと聞いておるのじゃがそこを一度確認しておくべきかの。そこがキャパシティオーバーで冒険者協会へ送りだしておるとも言っておったのじゃ。


 見習いや見習いの見習いの子ども等を相手に非道な扱い方をする連中と違法な奴隷商人の問題は間違いなく繋がっておるという証拠はないゆえ二つ別の問題かも知れぬのじゃ。

 どちらにしろ解決すべき問題であるのじゃ。これはある程度積極的に関わる気があるのじゃ。こういう輩がのさばっておるかと思うと食事が不味くなるゆえなのじゃ、そう飽くまでわらわ自身のためなのじゃ。

 冒険者協会で相対した三人組は心をきっちり折れたようなのじゃが、その同類やリーダー格、外部から指示しておる黒幕、この黒幕は元冒険者でジーダルのライバルだったと言う男や更にその背後関係なぞじゃな、余計おるのじゃ。

 わらわはこの連中にとって目障りになっておるはずなのじゃ。ゆえに先ずは油断せず待っておればよいのじゃ。


 わらわはこのような場合に解決できぬやも、なぞとは全く思わぬ方なのじゃ。ゆえに問題はむしろ解決後なのじゃ。

 其奴等に身柄を押さえられておった子ども等を解放すると解放された子等を何処かが面倒を見ねばならなくなるのじゃ。今おる保護されておらぬ子等に加えてのこととなるのじゃ。これで一つ前の問題に統合されることとなるわけなのじゃ。


 わらわがお金を出したり食事を供給したり、と言う場当たり的な対応をとることは無論可能なのじゃが、所詮場当たり的解決に過ぎぬのじゃ。特に城市の拡大と人口の流入に伴う貧困層の拡大なぞわらわにどうこうできることではあらぬのじゃ。

 行政府なりがきちんと孤児院を運営し、しかし同時に市民の問題でもあるという認識を広めて冒険者協会や商業組合がその運営をサポートする体制にまで持って行かねばならぬのじゃ。そして行政府としての対応が存在しさえすれば王都や他の城市への事業の移植が容易いからの。

 流石にこれをわらわの仕事と言うのは身に余るのじゃ。ギルマスや組合長へとどんどん投げていくのじゃ。

 あ、場当たり的とは申したのじゃが目の前の者を助ける偽善も大好きゆえやるべきと思うたらやるのじゃ。


 えーっと、あとは警邏隊の屯所で治療した男のことなぞもあるのじゃが、あれはなにか向こうから関わってこぬ限り忘れておくのじゃ。警邏隊の隊長と面識があることは有効に活用させてもらうつもりではあるのじゃがの。


 うむ、途中から書き出しておったのじゃが、なんなのじゃこれは。忙しくて当たり前なのじゃ。

 ぼすっと寝床に入って不貞寝なのじゃ。

 待ちの姿勢では山積みの問題が更に肥大する虞があるのじゃ、明日からは積極的に動いて課題の山を蹴り崩す勢いで行くことにするのじゃ。

お読みいただきありがとうございました。

因みにこれでマインキョルトに着いてから作品世界内一週間(六日)が経ったことになります。

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