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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
外伝『アーリーデイズ』
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外伝『アーリーデイズ』(9)

 俺と美奈とアヤメは3人で夕方の商店街を歩いていた。


 妙な縁からアヤメと美奈と住むことになって1週間が過ぎた。最初はドキドキの共同生活にうろたえていたが……人間とは不思議だ。


 最初ほど動揺したなくなった……童貞やろうとしては大した成長じゃないだろうか? 

 まあ、今でも美奈がシャワー中とか、あの狭い部屋で一緒に寝ている時とかは今でも精神の葛藤が半端ないけど。


 別に色っぽいイベントとか何もなかったしな……。


「あー、今日も楽しかったねぇ~~」


 そんな考え事をしていると、美奈が商店街のカラオケ屋の前で気伸びをした。今日は3人で8時間ぐらいカラオケに興じていた……。


 暇人と言われれても仕方がないが……ぶっちゃけ楽しかった。美奈の歌は綺麗な歌声で、聞いていて癒されるし、アヤメは無邪気で可愛いし、完璧なカラオケだった。


「さあ、アヤメちゃん。いっぱい遊んだから、家でお勉強しようか?」


「うん! また教えてくれるの!?」


「えっ? お前勉強好きなの……? 変わったガキだな」


「うん! だっていっぱい勉強したらママが褒めてくれるもん!」


「なるほど……ガキはこうやって洗脳されていくのか……」


「はいはい。ひねくれたこと言ってないで、義孝君も一緒にやるのです。私がまた教えてあげるから。くすっ、私って天才ですから」


 どこかの赤毛のバスケット選手の様にドヤ顔で言う美奈さん。

 そうなんだよな……こいつ、行動は馬鹿なんだけど頭はいいんだよな……行動は馬鹿なのに……。


「うん? なんか視線から悪意を感じるなぁ。もしかして馬鹿にしてくれちゃってる?」


 おまけに感がさえわたってやがる……もしこの場で殺し合いが起きたら、一番最初に始末しないとまずい系のやつだよな……こいつ。

 ラスボス臭が半端ない……。


(……それにしても、昼間は遊びまくって夜は勉強して早めに寝る……俺人生で一番まともな生活してるんじゃないか……? 美奈との交換条件は卑猥なのに生活は健全だよな……)


「さあ、観念して一緒に勉強しよう?」


「…………」


 俺は自称不良高校生だし……素直に勉強するのは癪に障る。

 どうするか……。


「あっ、そういえば、家の電球が切れてたから俺はちょっと買い物行ってくるわ。いあやー残念だなー。勉強したかったんだけどなぁー」


「うわぁっ! 小学生でも、もっとマシな言い訳するよ?」


「お兄ちゃん……お勉強しないとおばかになっちゃうよ? ござるよ?」


 お前ら2人揃って正論で俺をいじめやがって恥ずかしくないなのか? まあ、一方的に悪いのは俺なんだけど……いいや、とっとと電球を買いに行こう。


「ほら、これ」


「わっ! こ、これって……」


 俺は家の鍵をズボンのポケットから取り出すと美奈に投げ渡した。美奈はそれを慌てた様子で受け取る。


「鍵だよ。俺買い物してくるから先に帰っててくれ……なんだよ人の顔をじーっと見て……俺がイケメン過ぎて惚れたか? しゃあねぇなー」


「お兄ちゃん! いけめん! いけめんでござる!」


「おお! アヤメはいい子だなぁ。ご褒美にガリガリさんを買ってやろう」


「やったあああ! お兄ちゃん大好きでござる!」


 はしゃぐアヤメの頭をなでる。子供は可愛いなぁー単純で。これが十年後には「はっ? キモイ」とか言われるんだろ? 世の中腐ってやがる。


「ふふっ……私って信用されてるのかな……?」


「ん? 今何か言ったか? 悪い、聞きこえなかった」


「う、ううん、それじゃあ、アヤメちゃん、先に帰ってようか? それで勉強前に私のブラジャーで神経衰弱でもしようか?」


「なにそれ楽しそうでござる!!!」


 勉強しろや。なんだその魅惑な遊びは俺も混ぜてくれよ……。

 おっと、遅くなる前に早めに買い物を済ませるか。


   ◇◇◇


 それから美奈たちと、近くの家電量販店で電球を買った。


(思ったよりも早く買い物がすんだな……これなら俺もブラジャー神経衰弱に混ざれるか? ……い、いや俺はどうしても混ざりたい訳じゃないんだけど……帰ってやってたら仕方がないよな……うん)


『あはははははっ! もう一軒!!! もう一軒!!! 行きましょう!』


 その時、背後から女性の若くて甲高い声が聞こえた来た。

 テンションは高く、言っちゃなんだが馬鹿っぽく聞こえる。


(なんだ酔っ払いか? まだ夕方だって言うのに……)


 俺はあきれた気持ちになりながら振り向くとそこには――。


「おい! てめぇ飲み過ぎなんだよ! まあ、ガス抜きは必要だけどよおお!!!」


 声のでかいスーツ姿の中年が露出の多い外人女性をたしなめていた。

 ……あれ? 見覚えがあるな……あれ? キャッチマンじゃねぇか?


「あああああ!! あの時のガキ!!」


 キャッチマンもこっちに気が付き指をさして雄叫びを上げる。

 俺はこう見えてもリアクションが面白いキャッチマンのことは大好きなので……いじめる……いや、戯れるのも悪くないのだが……。


 それよりも一緒にいる女性が気になる……だって『ここにいてはいけない人』だろ。


「ガキ! てめえのせいでオーナーにこっぴどく――」


「そ、そ、ソープさん?」


「ああああ! かわしまくんだぁぁぁ。ふふっ、あなたも飲みにいきましょうよ! ふふっ」


 そう、俺の前にはアヤメの母親で今は外国にいるはずのソープさんがいた。えっ? なんで? 何がどうなってるんだ?


「んん? お前ら知り合いか? あっ……おいクソガキ!!! 懲りずにまたソープに行ったんじゃないだろうなっ!」


 盛大にガンを付けてくるキャッチマン……。

 ああ……これってとてつもなくめんどくさい状況じゃないのか……?

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