母への想い(4)
すみません! 更新遅くなりました!!!!!!!
「それで? 簡単にでいいから事情を説明してもらってもいいか?」
「はい……」
俺は酷く落ち込んでいる音無さんに向かってそう切り出した。
俺としても傷をえぐるような真似は避けたいのだが……今はとにかく情報が必要だ。
台風になればとてもじゃないが子供をひとりで居させるわけにはいかない。それはもう最悪のケースになりかねないからな……。
それは俺の隣にいる未来も同じようで、ただじっと音無さんの顔を見つめている。
「……大丈夫です。店長と未来さんの顔を見て少し落ち着きました」
そんな俺と未来の想いが伝わったのか、音無さんは小さくほほ笑む。
……強いやつだ。先ほどの様子から、大泣きしそうなほど不安なはずなのにもう自分を押さえつけている……絆ちゃんのために……。
俺はそんな音無さんの力になりたい。
「絆と一緒に駅近くのホームセンターに行っていたんです。私の家の雨戸が台風で破損しそうだったので……それで補強素材を買いに行くために……そこで絆と喧嘩になりました」
ホームセンターか……ここから歩いて15分くらいか……くそ、あそこは特別人通りが多い……それに風俗街が近いから治安もそこまでよくない……おっと、もっと詳しく話を訊くか。
「喧嘩の理由は……?」
聞くのは気が引ける内容だが、もしかしたら絆ちゃんが向かった場所へのヒントがあるかもしれないからな。
「絆が……父親について訊いてきたんです……」
「父親……?」
そう言った音無さんの顔は寂しさと、悲しみ、孤独感、そんな感情が入り乱れている気がした。
そんな顔のまま話を続ける……。
「前にお話ししましたが……絆の両親……私の姉の夫妻は事故で2年前に亡くなりました……私はそれを話してないんです……『お父さんは遠くで仕事をしている』絆はそれを信じています」
◇◇◇
『ねえ、まあま、ぱあぱはいつ帰ってくるの?』
『うーん、絆が大きくなったら帰ってくるわ』
『それはいつ? きずなぱあぱとくらしたい!』
◇◇◇
「……私はその言葉を聞いてかっとなってしまいしました……絆の親は私です……なのに……『あんな奴』に会いたいだなんて」
音無さんの表情に憎しみがにじむ。それは俺が初めて見る顔だ……それに言葉の最後は声にも憎しみがありありと出ていた。
多分……事情があるんだろう……はぁ、この歳で母親をやってるんだ……何か深いわけがあるとは思ってたけど……これ業が深そうだな。
でも今は深い事情を聞いてる暇はない。
「そうか……それで絆ちゃんは父親に関係することを知ってるのか? もしかして前住んでいた場所に行ったとか……」
「いいえ……父親と住んでいたころは絆は小さかったので、殆ど覚えていないはずです……だから別れたホームセンター近くにいるはずなんですが……」
「その辺は警察がさがしてるのか……なら駅前のこの辺か、風俗街か……」
くそ、範囲が広いな……ここは未来にも意見を聞いてみるか……。
「未来、何かいい方法はあるか?」
「…………」
ん? 未来の音無さんの見る目が厳しいような……なんか言いたいことがあるのに我慢しているような雰囲気だ。
だが、未来は俺の視線に気が付くと、少し慌てるようにすぐに取り繕った。
「あ、いい案はないですね……今は人海戦術で探すしかないと思います。台風が近いので警察も力を入れて探してくれると思いますし……」
……なんか様子が変だけど……今は絆ちゃんを探すのが先決だな。
「よし、それならお前たちは駅前を探してくれ。俺は……隣の風俗街を探す」
もしかしたら絆ちゃんがいるのは風俗街の可能性がある。それなら……あの場所は『俺の庭』だ。
「安心してくれ。俺はあの辺のキャッチとは仲がいい。そこから情報を集める。だてに風俗マスターを名乗ってない」
その言葉に未来があきれたようにため息を吐く。
……もういつもの反応だ……さっきの顔は何だったんだ?
「……はぁ、なんで仲がいいかはこの際問い詰めません。だけど、今は遊ぶのは控えてくださいね」
「おい、さすがの俺も空気は読む――」
『ピピピピピピ――』
はぁ、また実花の馬鹿からの着信か……あいつどんだけかまってほしいんだよ……説教してやりたいところだけどそんな暇はない。
というか、電話は丁度いいな。あいつにも馬車馬のごとく探させよう。
そんな考えで俺は電話に出た。
「おい、実花――」
『あ~、パパ~、絆ちゃんはあずかったぞ~~~~!!!』
「はっ?」
『簡単に言うと、絆ちゃんは私といるから警察屋さんの捜査は断ってね? てへぺろって感じ』
こいつ何言ってるんだ? と言うかこのタイミングでなんで絆ちゃんの名前が出てくるんだ?
えっ? 本当に一緒にいるの?
俺はなんだか狐につままれたような気持になった……。
キャラインタビュー
『罪が一つ許されるとしたら?』
音無由衣「絆に近づくロリコンを暗殺します」(じとーーー)




