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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第1章『実りあるもの』
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とある優雅な休日(4)

 早朝のため殆ど客がいない店内で音無さんは恥ずかしそうに水着姿で俺の前に立っている。

 これは音無さんが痴女という訳ではなく……訳じゃないよな? もうどっちかわかんなくなってきた……。


 まあ、でも大きい理由はさっき言っていたように男の俺の意見を聞きたいからだろう。

 現にちらちらとこちらに「この水着どうかなー。派手じゃないかなぁー?」みたいな視線を送ってきている。

 どうやら、単純に男からこの水着がどう見えているのかへの興味が強いようだ。


「うむ……」


 それならば俺が恥ずかしがって、参考にならない意見を言うのはよくないだろう。

 俺ももう歳だ。女の水着姿を直視できない時代は終わったしな。

それに俺は水着の批評には自信がある。ふっ、風俗のコスプレイベントでは積極的に水着を選択するほど女性の水着姿が好きだ。


 なのでそんな賢者の意見には音無さんも満足することだろう。


「……水着は若者らしく、音無さんによく似合ってると思う」


「そ、そうですが……」


「でも、エロさが足りない。音無さんの細くて女性らしい体系も素晴らしいが、胸が足りない。だから2、3枚パットを挟んだらどうだ?」


「なっ! うっ、うるさいです! よ、余計なお世話です!」


 なぜだ……俺は真摯に音無さんが望むであろう答えを言っただけなのに……これが若者とおっさんとの価値観の違いか……。

 というかセクハラか? これ……。でも先に意見を求めた来たのは音無さんだし、その方面では俺は悪くない。


 ……でも、常に淘汰されるのはおっさんの言い分だ。冤罪痴漢がいつまでもなくならないのがそれを物語っている。


 だからこれは素直に謝るのが吉だ。


「悪かったよ……水着が似合ってるっていうのは嘘じゃないからな……」


 俺は謝罪する。

 まあ、冷静に考えたら実際俺が悪い気がしてきた……胸の小さい女性にそのことを言うのはデリカシーがなかった。俺も小さいとか言われたらなんか知らんけど凹むし。


 しかし、俺の真摯でジェントルマンな謝罪は音無さんには届かなかった……。


「へえ……すみませんね。私はどうせ大きくないです……ええ、店長の娘の実花さん大きかったですもんね……」


「おい、いじけ過ぎだろう……」


 しゃがみ込んで、うじうじしている……。その姿は可愛んだが……。

 それにしゃがみ込んで腕を組んでいるおかげで、谷間が強調されている。


 うむこの角度だといい景色だな……。

 でもなぁ……この状況はまずいんだよな……理由は……。


『ねぇ……あのお客さん、彼女をいじめてるわよ……』


『そうね。ずいぶんと歳が離れてるように見えるけど……本当に彼女かしら……』


 

 遠巻きでこちらを伺っていた店員の視線が痛い……このままだと大騒ぎになるかもしれない。


「音無さん、そろそろ行かないないか? ほかの店もそろそろ開く頃だろうし……」


「嫌です。もっと……水着を見るんです。店長にはもっと胸以外の部分も重点的に評価させます。ふんっ、何が胸ですか。くだらない。何がそんな好きなんですか? ふんっ、どうせ、奥さんも大きかったんでしょうね……」


 だからいじけんなよ……。

 確かに美奈は胸が大きかったけど……ん? 大きかった? 過去形?


「あれ? 音無さんもしかして俺らの事情を知ってるのか?」


「あっ……」


 音無さんは自分の失言に気が付いたのか、焦った顔を見せた。しかし、それも一瞬で、すぐにその場から立ち上がり真面目な顔を見せた。

 音無さんには俺と実花と未来の親であることしか言っていない。苗字が違うことすら知らないはずだ。


「店長、初めに謝罪します……別に店長のことを探るつもりはなかったんです。ただ……実花さんと未来さんが食堂のお手洗いで話していたのをたまたま聞いてしまったんです」


 暗い顔のまま音無さんは静かに話し始めた。


   ◇◇◇


 1週間前の学校食堂。


『お姉ちゃん。私……お父さんと同じ場所に居られることが嬉しいです』


『私も私も~、お母さんが死んじゃった時はすごい悲しかったけど……今私も幸せだもん』


   ◇◇◇


「面接を受けた日、私は実花さんと未来さんがそう話しているのを聞きました……ごめんなさい」


 音無さんはそういうと大きく頭を下げた。

 深々と――本当に申し訳なさそうに……プライドが高い音無さんがここまで素直に頭を下げることは珍しい気がした……。


それぞれの趣味


『実花』


ネットゲーム。パパの性癖研究。

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