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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
外伝『アーリーデイズ』
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外伝『アーリーデイズ』(24)

 バイトを始めて数時間が経ち、時刻は夕方に差し掛かろうしていた。

 そして喫茶店は休憩時間に入り、ディナータイムの準備に入るらしい。つまり俺たちは慌ただしく、暗黒の仕事という時間から解放されていた。


「いや〜〜ほんとナイスヘルプだったよ!」


 閑散とした店内の片隅で新島に今回の戦果をねぎらわれている。


「マイフレンドたちよ! 本当にセンキュー! ダディーも仕入れから帰ってきたし、ディナー営業も問題なさそうだよ!」


「はぁ、やっと終わりか……だるかった」


「そう? くすっ、私は楽しかったけどなぁ」


「あやめも! あやめも楽しかったでござる! 美奈ちゃん、美奈ちゃん、ねぇきいてきいて! あやめ頑張ったでござるよ!」


「ほぅ、この美奈さんがアヤメちゃんの超武勇伝を聞いてあげましょう」


「うん! あやめのぶゆうでん目に入らぬかぁ!!」


 美奈とアヤメはそういうと、楽しそうに2人で話し始めた。俺と違いその顔には疲労感は出ておらず、むしろ元気いっぱいだ。


(まったく元気な奴らだな……)


「ねぇ、川島」


 俺が呆れた様子で楽しそうにはしゃぐ2人の様子を見ていると、新島がニコニコしながら2人に聞こえないぐらいの音量で話しかけてきた。


 その顔からは強い好奇心が感じられ、なんとなく聞かれる内容を察した俺の気持ちがさらに重くなる。


「なんだよ……」


「ねぇねぇ、初めて会った時は忙しくて聞けなかったけど、2人とはどういう関係なの?」


「…………」


 さてどう答えるか……。

 下手なこと言って学校で妙な噂を流さられるのも面倒だしな……。


(美奈はワンチャン親戚でごまかせるかもだけど、アヤメは明らかに国籍違うしな……)


 そんな感じで俺がどうしようか頭を悩ませていると、いつのまにか話を終えていた美奈とアヤメがこちらに顔を寄せてくる。


「私は義孝君のーー」


「お前は一切、絶対に確実に超絶に口を開くな。絶対にろくなことを喋らないからな」


「あ、あはは……私って信用ないね……」


「もうううう! お兄ちゃん! 美奈ちゃんいじめたらダメでござるよ!」


「いや正義はこちらにある。今までの自分の行動を思い返してみろや」


「……はぁ、なんか反省……ん? でもこれってある意味信頼されてるんじゃないかな。阿吽の呼吸的な感じだし……まさに夫婦」


 おい、何勝手に妄想垂れ流して赤くなってるんだよ。こっちまで恥ずかしくなるわ。


「……し、信じられない。川島にこんなにプリティーなガールフレンドがいるなんて……」


 そんな様子を見ていた新島がポツリと呟く。その顔はまるで都会でゴジラに突然出会ったようだ。


 おい、そんなに俺美少女と仲がいいのが意外か?

 学校内での俺の評価が気になる。


「み、美奈さんについてはわかったわ」


 何をわかったんだが知らんが……はぁまあいいか。どうせあと半年で卒業なんだし、今更妙な噂が流れてもどうにでもなるだろう。


「それでこのゴールデンガールアヤメちゃんは?」


「妹だ」


「うん! あやめはお兄ちゃんの妹でござる! ……えへへ」


 うむ。可愛い妹だ。

 しかし新島の反応はーー。


「……川島。もう説明するのが面倒になってない?」


「こいつマジか」という感じでジト目で見てくる新島。

 なんだよくわかってるじゃないか。さすがは5年の付き合いだ。まさにその通りだ。


「まあ察しろ」


「それだと警察にワークさせることになるけどいい?」


 どんな過激な察し方をしたんだよ。


「ねぇお兄ちゃん〜早くひまわりさん見に行くでござるよー」


 その時アヤメが何かを期待するような顔で俺のシャツを引っ張っておねだりをしてくる。


「くすっ、アヤメちゃんはひまわり大好きだね」


「うん! ママも大好きなんだ!」


 ん? ソープさんも?

 そうか……早いとこ連れてくか。


「ひまわり? 川島たちまだ見てないの?」


「ああ、これから見に行くんだ。だからもうそろそろーー」


「それならマイベストプレイスがあるから案内するよ!!」


 新島が前のめりになってそんなことを言ってきた。

 ベ、ベストプレイス? なにそれ? リーゼントのシャーマン?

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