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新世界より   作者: 梓守結多
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序章【ストラクチャー】1


序章【ストラクチャー】

彼が言うには今は昼間らしいがどう見ても夜であり、多分彼は生活バランスに乱れが生じてる"ニート"さん、とでも言うのだろうか。正直なところどうでもいいが彼は初対面でありながら早々にこう述べた。

「はじめまして楠道(くすのき とおる)さん。僕は速水章人(はやみあきひと)と申します。ちなみに僕は殺人犯です。どうしましょうか」。俺は"どうしましょうか"と発音している最中(さなか)に猛ダッシュした。初対面の殺人犯にフルネームを呼ばれるのは、間違いなく生まれて初めてだ。

この辺の土地勘はかなりある方だったので、とりあえず走った。そこの角を曲がればコンビニがある、逃げ込もう。それしかない!

おそらく、人間の心理と言うものは本当の恐怖に直面した時、光の速さレベルで走れるのだろう。だって今、俺はウサイン・ボルトもこす速さでコンビニに走っているのだから。(もう角だ、あと少し!)

そして角を曲がった。おしっこがちびりそうだったのでちょうど良かったと思った。

だかしかし、ところがどっこい、コンビニはありませんでした〜とか言うオチは無しにして欲しかったが、それが本当に無かったもんだからおしっこがこぼれそうになった。だってコンビニなんて無くて目の前に殺人犯が立っているんだもの。

そうして人殺しのストレスにより白髪(はくはつ)なったであろうこの男の口を開いた。

「いやいや、待ってくださいよ、別に貴方を殺そうだなんて微塵も思ってませんよ。というか殺せません。だってシロでしょう?私が興味あるのクロだけですし。シロ殺しのクロなんて二日もあれば殺されますよ。」

頭がイかれてる意味不明な発言を繰り返した後、彼はまた呟いた。

「あ、でも君は浮浪者だったか。僕としたことが、知らないのも当然だよね。ねえ。楠くん、この世界の秘密知りたくない?」

この世界もどの世界も何が言いたいのかさっぱりわからないがこいつが尋常じゃないのことは完全に把握した。「おいおい、シロとかクロとかまずなんなんだよ。俺は確かに金髪だけど、どちらかというとシロはお前だぞ。ってかなんで、お前俺の名前知ってんだよ、この世界だとか何だとかとかは別にどうでもいいけどよ、とりあえずお前が本当に殺人犯ならケーサツ呼ぶぞ。」

とりあえずお巡りさんはどの世界でも最強なのである。こいつが言ってるこの世界ってやつがもし仮に俺の住む世界と違ったとしてもお巡りさんには敵いっこないはずだ。俺は大嫌いだし、できれば関わりたくもないけどこれしかないのさ。

「警察?いやいやクロの人間ってだけじゃ取り締まらないよ。あー大事なこと言うの忘れてた!この世界ね。を"殺人は合法"だから」紛れもなくそのワードは俺にとって人生で一番のパワーワードだった。

人を殺していい世界があるなんてのはハードボイルド系統の洋画、もしくは日本のヤ○ザ映画だけだろう。でもこいつの表情や物言いにはひどく信憑性があった。まるで信じないと俺が殺人犯になってしまうような感覚に陥った。

彼、速水が言うには俺は何らかの原因で"八分違いのパラレルワールド"と呼ばれる若干時空間のズレた世界に飛ばされたと言う。俺が今まで生きていた世界と時間の進みが八分早いか、それとも遅いか…とかは正直なところどうでもよくて、とりあえず結論を述べると俺はとんでもないところへ飛ばされてしまったのだ。

なぜ?ってそれは人殺しが合法だと言うのだもの。考えてみりゃおかしな話だ。人の命を奪うことにより賞金が入り、それで生活している人もいるとかなんとか。かくかくしかじか。

確かに携帯はずっと圏外だし、あの角を曲がってもコンビニが無かったのだから、この話の信憑性は八十パーセントを越している。

だが彼の話によるとそんなに怖い世界でもないらしい。俺、即ちシロと呼ばれる人間は同じシロの人間に恨みでもを買わない限りは死なないと言っている。それでも日常茶飯事に殺し合いが起きている自称平和な国なんて、もうおしっこがダダ漏れ状態である。

速水からある程度は聞いたがまだわからないことだらけだ。ただ、紛れもなく今一番後悔していることは何故あの時後輩とラーメンを食べに行かなかったのか、と言うことだ。俺が車で寝た所為でこんな悪夢のようなとんでもない世界に来ちまったんだから。嗚呼、これは夢か、そうだ悪い夢なんだ、ほっぺたをつねると少し赤く腫れた。いい年して金髪の自称DJは泣きそうになった。

かくして人生史上最悪の夢が幕を開けたのだ。



###こんにちは、梓守結多です。たぶん楠くんはおしっこチビってます。いやどうでもでもいいか(笑)

かなり動きましたね。速水くんの話が本当なら間違いなく楠くんおしっこチビってます。

あ、この前の投稿の字が "初登校"になってますが誤字です。すみません、ですがあえて編集いたしません、1つの味として残します。

あとお気づきと思いますが後書きの欄があったので今度からこっちに私のことは書こうと思います!

とりあえず今後とも私、梓守結多をよろしくお願いします(選挙感)

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