日常 主夫男子の買い物風景
稼ぎのいい親のおかげで全く苦労することなく過ごせるし、バイトなんてしなくていいくらい裕福だがなぜか節約のために安い特売の卵とか、旬のお野菜を買ってしまう俺は貧乏性というものだろうか。
「あと、菓子類はあんまり買わないしな…おやつなら作ればいいじゃないか…チープなやつが無性に食べたくはなるが。っと、豆腐豆腐。」
今日の夕飯は家にあった使いかけの野菜と豆腐で鍋にしようと思っている。
具材入れて味付けて煮込むだけの簡単な料理。季節はあんまり俺として気にせず食べている。面倒だし。
「あとはないな。さて…」
「ん?トムじゃないか!」
「…げ…こんにちは、ええと…」
「げ、ってひでぇなー。…もしかして名前出てこなかったりするか?」
「…」
「無言は肯定だな!?同じクラスなのに酷くね!?山中航輝だよ!」
「ああ、うん。山中君。君も買い物かい?」
「スルーかよ!いいけどさ…そう、買い物。僕がなんであいつらのために料理しなきゃならないんだ…でも奴らにキッチンは任せられない…」
「ふーん。なんか大変なんだー。じゃあな。」
「おう…って助けてくれよ!」
「…うるさいな。関係ないじゃないか、君が苦労しようが俺の知るところではないだろう。ただのクラスメイトを助けるほど俺は暇してないよ。」
未だにぎゃあぎゃあと文句を言い続ける主人公君(笑)を無視して会計を済ませて家路につく。
ああ、非日常への切符はもう間に合っているんだ、親が帰ってくる日が近いし、そろそろ俺も大変になるんだ…そっと、しておいてくれよ。




