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絶望という花束を君に  作者: 銀屍
第1章
6/7

6話;出会い、分岐点

遅くなりました。


他のサイトの作品とかも読むんですが、おもしろいのがたくさんありますよね。


それ見ると、自分の文才のなさをおもいしります。


前回のあらすじ?


森の中を黒服から逃げ回る秀人。

黒服が追いかけてこなくなり力尽き倒れてしまう。

薄れゆく意識の中で見た人影とは・・・


秀人が目を覚ますと、そこには板張りの天井が見えた。


「・・・・・・知らない天井だ。」


倒れこんだのは森の中だったはず・・・。

ここはどこなのだろう・・・。


考えても答えの出てこない問いではあるが、考えずにはいられないもので、つい思考がそちらのほうに流れてしまう。


しばらく、その答えの出ない問いを考えているうちに自分の置かれている立場を思い出す。


「そうだ、あの黒服たち・・・」


「あ奴らならおぬしがここに迷い込んだのを見て帰っていったが?」


いきなり、よこから声がかかる。


そちらに目を向けるとそこには12,3歳だろうか?

そのくらいの背丈の少女が二匹の犬をつれ、いままで準備してくれていたであろう食事を手にたっていた。


「おぬしが何故ここにたどりついたかは知らぬが、体はかなり衰弱しておったか らのう。

 とりあえずこれでも食べてすこし落ち着くがよい。」


そういってさしだしてくれた茶碗の中には湯気のたつ卵粥がはいっていた。


断ろうかとも思ったが、ここ数日なにも口にしていないのを思い出すと体の負担にならないようにゆっくりと食べる。


秀人が食べ終わると少女は食器をさげ、秀人が寝ているそばに腰を下ろした。


「おぬしは何故ここにきた?ここは人も妖人も近寄らぬ聖域ぞ。」


「ま、まってくれ。聖域って何なんだよ。そもそもあんたはいったい・・・?」


「なんだ、おぬしここがどこだか知らずに迷い込んだのか。では、少し話して聞 かせよう。まず、名乗っておらんかったようだし名乗っておこう。儂は桜   姫、遥か昔よりこの場所を守り続けた巫女であり、この地の番人である。」


少女の話を聞き漏らすまいと秀人は押し黙る。


「この地は龍脈の交わる龍穴とよばれ、また今世にいる妖人の源流の地でもあ  る。またここは気が充満していてな、普通入り込んだものは気に充てられて誰 だろうと狂ってしまう場所なんじゃよ。それ故にここは帰らずの森と呼ばれて おる。」


そこで言葉を区切り、よこに置いていたお茶でのどを潤す。


「ではこちらも話したことだしおぬしのことを聞かせてもらおうかのう。」


促されて、秀人はこれまでのことを話していく。


事件のこと・・・、黒服のこと・・・、そして殺された家族のこと・・・。


すべてを聞き終わると桜姫はあらためて問いなおしてきた。


「それで、これからどうするつもりじゃ?災難じゃったとしか言葉はかけてやれ んが、手がかりもないようだしのう。」


「そんなことは分かっている・・・。どうするかは決めていない。」


「まぁ、少しの間ならここにおっても大丈夫じゃろう。ゆっくりしていきとい  い」


「ありがとうございます。ところで気になっていたんですが、その犬たちに餌あ げなくていいんですか?」


その言葉にいままでピクリとも動かなかった犬たちが反応する。


「おや、こいつらが見えるのかい・・・。」


そういって、桜姫が少しうつむいていると急に顔を上げ


「おぬし、ここにいる間することがなかろう。こやつらが見えるということは才 に恵まれているようだしの・・・。どうする?今とは考えられんほどの力が手 に入るかもしれんぞ?」


「やります。」


間髪入れずに答える。

黒服たちに追われながら、何より自分の弱さを嘆いた。


強くなりたい・・・。


逃げながら何度も思った。それが叶うかもしれない、その一心だった。


「よかろう、ではまず体を治せ。今のままでは修行に耐え切れん。休むのも修行 のうちじゃ・・・。」


そういって、部屋から出ていった。


こうして、この出会いが秀人をゆっくりと人ならざる者たちのほうへ、引きずっていく。



作者のメンタル、豆腐ですが、御意見等お待ちしています。



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