緋色との出会い その名を『辛』と云ふ
データが飛んで一からの書き直しに、何度も折れそうになりました。
やった!! 出来たよ!
……少々短くなり、しかも主人公が不在という由々しき自体ですが、楽しんでいただけたらいいなと思っています。
今回は、登場人物がヤツなので、女性に対する大変失礼な書き方となっております、すいません。
苦手な方、ご注意下さいませ。
お気に入り登録が増えていて物凄く嬉しいです。
本当にありがとうございます!!
ダンッ!!
力任せに拳を振れば、美しい彫刻が施されている象牙色の支柱に大きな亀裂が入る。
次いでガラガラと崩壊していく音が夜の間に響いた。
「クソッ……!!」
――ほんの冗談の、つもりだった。
“あの”二人が大切に思う相手。
『そんなのいるわけがない、出来るはずがない』そう思っていたのに。
――その部屋にいたのは、美しい少女。
自分にとって『女』という存在は、ただの道具に過ぎない。
そう思っていた。
目が合えば顔を真っ赤にし、その耳元に甘い言葉を囁くだけで何でも言う事を聞く、便利な道具。
それが真実だと疑わなかった。
どんな女であろうと、自分に堕ちない女などいない。
そう、思っていたのに。
――目を、奪われた。
自分の呪に惑わされる事なくただただ自分に対し、憎々し気な視線を送ってきた少女に。
他の女と、同じ筈がない。
柄にもなくあんな言葉を掛けてしまったことに自分自身が一番驚いていた。
初めて自分の中に芽生えた感情に戸惑いが生まれる。
――何だ? これは。
彼女の、あの燃えるような憎しみに揺れる瞳を思い出す度に生まれるこの感情。
怒りでも哀しみでもない、悦びとやるせなさに似ているがそれでもない、それ。
胸のなかが騒ぎ立てるような、それでいて締め付けられるような……何とも形容し難いそれが何かなど何なのかなど、考えようとしても分からなかった。
――初めてだった。
脳裏に、彼女の姿が浮かぶ。
愛おしそうに慈愛の眼差しで少女を見つめる二人の視線に、雪のように真っ白な頬をほんのりとバラ色に染め、恥ずかしそうにその長い睫毛を伏せる彼女の姿が。
自分には向けられることのないその笑み。
その時胸に痛みが走ったのを、俺は気が付かなかった。
タイトルの『○○との出会い』っていう色が凄く悩ましいです。
……っていうか、まだ出会い編終わってない!!
頑張ります。




