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7.悪意ある食卓と見える嘘③凸凹コンビ参上

ジェフ・ラザフォード→年配の男。傲慢。

リサ・ラザフォード→ジェフの妻。

メーガン→ジェフの秘書。ジェフの不倫相手。

イブ・ラザフォード→ジェフの娘。

ハリー・ラザフォード→イブの夫。娘婿。

若者二人→ジェフに会社を潰された家の息子。ウーズリー家?


アレックス・ブライト→アレク、端正な顔立ちに完璧なエスコートを見せる色男。

フィンバート・グレンドール→フィン、好青年、警察、アレクの知り合い

セルジュ・ノクス→フィンの相棒、鑑定官、アレクの知り合い


 扉が開く音がして鏡越しにリサが入ってくるのが見えた。リサの顔は視線が下に向き表情に乏しい。




 無理もない。ご主人が倒れたんだから。私になにかできることがあるのかしら。




 それを考えているうちに、リサがブリジットの隣の洗面台の前によろよろと近づいた。



 

 大丈夫かな。




 彼女が動揺した姿から何か新しい情報がでたのかもしれない。医師が駆けつけたので一命を取り留めたか亡くなったか。

 彼女の姿から亡くなったのかもしれない。



 

 かける言葉をがわからない。こういう場合はそっとしといた方がいいわよね。





 ブリジットは気配を消して立ち去ろうとした。


 彼女はバックを漁りものを取り出し、バックが手元から落ちバックの物が散乱した。


 オレンジ、白、黄色、色とりどりのシート錠剤だった。


 ブリジットは拾い彼女に差し出すと、彼女はそれを受け取りながら、


「私…あの人の、薬も……持っていて……」


と言った。


 先ほど食事をしていたが、彼女と話すのははじめてだった。彼女の顔が崩れ泣き出しそうになっている。


「奥様はご主人の薬の管理をしてたんですね。立派です」


「そんな…そんな私は立派ではないです」


 ブリジットから受け取った薬をバックになおし、ハンカチを取り出した。


「あの人が亡くなったので…私、安定剤をのみにきたの…でも全然落ち着かない」


彼女はそう言い、ハンカチをにぎりしめた。


 奥さんはご主人のこと悲しんでいるんだなとブリジットは思った。


 ブリジットは彼女を落ちつせるため優しく背中を撫でた。


 彼女はブリジットに縋るように体を近づけた。しばらく、二人の間に静寂が流れた。




 あんな旦那さんでも亡くなったら悲しいよね。そうだよね。




 リサの動揺する姿に、どんな夫婦でも長年一緒にいたらいいところもわるいところもあるもんなという気持ちになった。




 あんな旦那はないわと思ってごめんなさい。




 人の嘘がわかっても、人の気持ちはうちからも外からもわからないと思いブリジットは一人頷いた。



しばらくして


「もう大丈夫だと思うわ。そろそろ戻りましょうか…」


弱々しく彼女はいった。ブリジットは彼女といっしょに戻った。



 戻ると二人の男がアレクと話していた。


「アレクだ。久しぶり」


「久しぶりですね。可能ならばこのような場面以外に会いたかったです」


 好青年の男はアレクにあったことを嬉しそうに笑い、小柄で線の細い男は感情を抑えたまま頷いた。


 どうやら知り合いのようだ。

 

 戻ったブリジットに気付き、アレクは二人を紹介する。


「フィンバート・グレンドールです。フィンと呼んでください。警察で調査にしにきました」


淀んだ雰囲気を壊すようなにかっとさわやかな笑顔で挨拶する。


「セルジュ・ノクスです。現場鑑定です。毒をもられた可能性があるので鑑定します」


 小柄な青年はぶっきらぼうに答える。


 フィンは元気よくリサに


「奥さん、奥さんは僕に事情聴取お願いします」


と声をかける。


「お願いされるのはお前だ。フィンバカ早くしろ」


冷たい声でセルジュが言った。



三人が去った後、アレクが声を顰めひそひそと話し出す。


「もしかしたらこの事件は迷宮いりになるかもな」


「は?」


「フィンはいいやつなんだが、頭はきれない」


「そんな謙遜を。アレクの知り合いだから優秀なのでは?」


「あいつは動物に好かれるしミラクルをよく起こす。だから優秀ではあるが…」


「ミラクル…なんでもいいです。解決してくれれば」


 ブリジットは、疲れてきたので少し投げやりな返答をする。


「動物的な勘だからな。迷い犬とか迷い猫とかみつけるのは抜群なんだ」


「迷い猫、迷い犬…そんなに迷ってますか…。ああ、アレク様もペット捜索に助けてもらったので知り合いになったのですか?」


「俺はフィンとセルジュは学院で仲良くなった。フィンは先輩でセルジュは同学年。フィンが間違った推理をしないか不安なんだよ」


「大丈夫ですよ、きっと」


 ブリジットが根拠のない気休めをアレクに伝える。


「セルジュが止めてくれたらいいけど」


アレクが心配そうにはらはらとフィンのさった方を見ていた。





 アレクは内側に入ったものには過剰な心配をするのかもしれない。もしくはオカン気質なのかもしれない。




 どちらかわからないが、ブリジットは早く家に帰ってバスタブで体をゆっくりやすめたいと願った。



 すっきり解決だけはさせてね…犯人はだれなんですか?



お読みいただきありがとうございます。リアクションをいただけて、とても嬉しく思っております。

もしよろしければ、評価などもいただけると今後の励みになります。

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